屋上緑化＠モルトノマ郡庁舎

ポートランドはエコ・フレンドリーな人が多い街だけれど、地方行政としても、この特色を前面に打ち出した戦略を展開していて、その一環が、ポートランド市を擁するモルトノマ郡（規模は州→群→市の順）の郡庁舎の屋上をエコ・ルーフ化して、一般に公開している。

庁舎のエレベータで５階へ上ってみると、窓ガラスを通して、屋上に草が生えているのが見える！庁舎は市中央を流れるウィラメット川の東岸にあるのだけれど、屋上の植物と対岸の西側のビル群があたかもつながっている様に見え、そのコントラストが面白い。

この試み、未だ実験段階らしいけれど、大して広いともいえない敷地の一角では、この春始めたキャベツ等の葉野菜が栽培されていて、スクスク育っている様子が伺える。

ちなみに屋上緑化、一昔前までコストばかりかさむと、悪評を買っていたけれど、技術の進歩や人々の環境への意識の変化もあり、今では思いの外大変ではないのだとか。そして、コンクリートの屋上を緑化すること自体、地球環境にやさしいだけでなく、たったビル一つの屋上を緑化するだけでも、治水・灌漑、特に洪水時に暴水管理にかなりの機能を発揮することが、最近の調査で明らかになったらしい。

ポートランドはその他の都市と比べて緑が身近にあるけれど、ただのビルの上にも緑が広がったら、今よりもっと気持ち良い都市になるんだろうな。日ごろ来ることのない郡庁舎に、こうして一般見物客を受け入れている行政のポリシーも○。