木全賢のデザイン相談室

デザインコンサルタント木全賢(きまたけん)のブログ

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モックアップの効能

2008年11月04日 | スケッチとモックアップ(コツツボ)
<自動車の手作りモックアップ>


◆モックアップの効能
279:【デザインのコツ・デザインのツボ 100連発!】第79発 デザインワーク


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 「工業デザイン相談室」木全(キマタ)です。一般の方に向けて工業デザインのエッセンスについて書いたり、デザイナーとの付合い方などについて書いています。御相談がありましたら、コメントをくださいね。コメントによるご質問には基本的に無料でお答えいたします。

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モックアップの効能

 スケッチは紙や画面に描かれた「絵」ですから、簡便ですし、わかりやすく強力な表現手段ですが、立体の試作である「モックアップ」は、それよりも優れた表現手法です。

 なぜなら、モックアップでは、平面スケッチより、現実に近いシミュレーションができるからです。

 椅子のスケッチを見ても、座り心地はわかりませんが、原寸大の椅子のモックアップがあれば座ってみれば、座り心地はたちどころにわかります。まさに、「百聞は一見にしかず」ではなく、「一〇〇スケッチは一モックアップにしかず」です。

 ただし、モックアップがすべての面で、スケッチより優れているわけではありません。

 スケッチは短時間で何十というアイデアを検討できますが、モックアップは一つ作るのにかなりの時間がかかります。短時間にいろいろなアイデアを検討するには、スケッチのほうがむいています。

 前述の椅子の例のように、平面のスケッチには座れませんが、原寸の立体のモックアップには座ることができます。実際の使い勝手や見た目の美しさを検証するには、原寸大のモックアップのほうがむいています。

 そのようにスケッチとモックアップには、それぞれ一長一短があります。そこを理解すれば、スケッチとモックアップを使い分けることができます。

 また、製品とまったく同じものを、時間をかけて作らなくても、部分機能試作のように、検討したい部分だけモックアップにすることで、多くの検討をすることができます。

 全体であろうが部分であろうが、立体にすると、誰でも手に取ることができ、現実に近いシミュレーションができるので、評価もしやすくなります。
  
 中小企業の方は、「スケッチなんて描いたことがない」とおっしゃる方も多いので、絵が苦手な方には、手作りの原寸モックアップをお勧めします。作ってみると、頭の中だけで考えていたときよりも、明らかに考えが具体的にまとまっていきます。そこから新しいアイデアが生まれることもあります。


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