
<吉永機械株式会社の新ロゴマーク>
◆VIって何?(その1)
257:【デザインのコツ・デザインのツボ 100連発!】第57発 モダンデザイン
こんにちは!「工業デザイン相談室」の木全(キマタ)です。デザイナーの実像・デザイナーとの付合い方・デザイナーとのトラブル回避法など書いていきます。御相談がありましたら、コメントをくださいね。
新書「デザインにひそむ<美しさ>の法則」(第2版)好評発売中
「売れる商品デザインの法則」 発売中
記事の目次
デザイン相談室の目次 デザインの考え方と運用について
デザインのコツ・ツボの目次 商品企画とデザインワークについて
人気blogランキングへ
【宣伝】「売れる商品デザインの法則」発売中!
新しい本、発売しております。丸善丸の内本店1階に11冊、書泉グランデに5冊、とりあえず確認しております。さすが能率協会です。ちゃんと大手書店では平積みです。嬉しいです(喜)。
しかし、そろそろ、通常版に戻さないと皆さんに飽きられてしまいますね。もう、宣伝はやめます(苦)。
「売れる商品デザインの法則」
発売日:11月30日(金)
単行本: 240ページ
出版社: 日本能率協会マネジメント 出版情報事業
ISBN-10: 4820744682
ISBN-13: 978-4820744689
アマゾンでもご購入できます。
新しい本の内容は工業デザインの実用書です。新書「デザインにひそむ<美しさ>の法則」よりも、もう少し実務寄りになっています。教養書と言うよりは、中小企業の仕事の現場でデザインをどう扱っていいか困っている企画・設計・開発担当者に向けた実用書になる予定です。心当たりのある方は、是非ご購入くださいませ。
でも、以下の本も面白いですよ(笑)。秋の夜長は読書です。
「デザインにひそむ<美しさ>の法則」
ソフトバンク新書
価格 735円(税込)
■デザインは信頼関係が大事です
今回は、最近の仕事を例に、ブランド構築・ロゴマークについてお話してみようと思います。
吉永機械株式会社のVI開発のお手伝いができたのは、今年の仕事の中でも大きな出来事でした。
と言うのも、やはり、デザイン業務にとって、信頼関係がもっとも大切なファクターであることを改めて認識することができたからです。
最初から話すと少し長くなりますが、しばらくお付合いください。
最初に吉永機械株式会社の池永社長と名刺交換させていただいたのは、一昨年のあるデザインセミナーでのことでした。その後、しばらく間が開き、メールでデザイン道場へお誘いしたところご快諾いただき、半年間、池永社長自らデザイン道場に積極的に参加していただきました。
そのデザイン道場も無事に終わり、その数週間後に「会社のロゴマークを変えたい」とご相談をいただき、今回のお仕事をさせていただきことになりました。
経緯をわかりやすく整理すると、以下のようになります。
2006年 6月 名刺交換
2006年 8月 デザイン道場を紹介
2006年 9月 デザイン道場 開始
2007年 3月 デザイン道場 終了
2007年 4月 VI開発業務 開始
2007年 10月 VIシステム 完成
名刺交換してから、お仕事になるまで約1年間。その間、デザイン道場で、毎月2回、講義をともにさせていただき、お互いに信頼関係を築けたことが、今回のVI開発がうまくいった、もっとも大きな要因だと考えています。
お陰さまで、吉永機械株式会社様とは、現在もコンサルタント契約をさせていただいております。
■VIとは何か?
VIとは「Visual Identity (ビジュアル・アイデンティティ)」の略です。
似たものにBI(ブランド・アイデンティティ)やCI(コーポレート・アイデンティティ)があります。デザイン手法的には、どれも似たようなものですが、私は、大雑把に次のように考えています。
会社のロゴマークを見直そうというときに、大きく2つのターゲットが考えられます。
1)ユーザー・一般市場 - BI - 外向きのメッセージ
2)従業員・業界 - VI - 内向きのメッセージ
「BI」は、どちらかと言うと「1)ユーザー・一般市場」をターゲットにしたデザイン戦略であり、「VI」は「2)従業員・業界」をターゲットにしており、「CI」はその両方をターゲットにしている。ものすごく大雑把ですが、このように考えていいのではないかと思います。
と言うことで、BIとVIの大きな違いは、メッセージの方向性です。つまり、ロゴマークをお客さんの目線で考えるか(BI)、従業員の目線で考えるか(VI)と言う違いです。なんとなくわかると思いますが、一般ユーザー向けのBIと比べると、VIはあまりお金をかけなくても構築することができます。
実は、中小製造業の場合は、一般ユーザーに向けて直接製品を販売するということはあまりありません。したがって、VIのほうが向いています。
■吉永機械のVI開発
吉永機械株式会社の場合も、ビル建設などで活躍する建設機械を製造するメーカーであり、一般ユーザー向けと言うよりも、従業員・業界向けにアピールすることが重要でした。
したがって、一般ユーザーの目線ではなく、従業員の目線でのデザイン開発が重要になります。
そこで、契約に先立ってお願いしたのが、半年くらいの時間をかけて、開発することでした。
「短期間で経営者とデザイナーだけで決めてしまうのではなく、半年くらいの時間をかけて、従業員も巻き込んでデザイン開発してこそ『従業員の目線でのデザイン開発』ができる。」
「半年間の開発期間を設けることで、徐々に従業員の参加意識も高まり、ロゴマーク開発に全従業員が何らかのかかわりを持つことができることで、ロゴマークに愛着を覚え、それがひいては、モチベーションの向上に繋がるはずだ」
というような話をさせていただき、ご快諾いただき、半年間のデザイン開発が始まりました。月2回、計12回の会議で、アイデアが皆さんの意見というフィルターを通して、吉永機械らしいロゴマークにまとまっていきました。
それししても、半年かけてロゴマークを開発するという提案を受け入れていただけたのも、信頼関係があってこそ、だと考えています。
(この項、続きます)
新書「デザインにひそむ<美しさ>の法則」 好評発売中
「売れる商品デザインの法則」 発売中!
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◆VIって何?(その1)
257:【デザインのコツ・デザインのツボ 100連発!】第57発 モダンデザイン
こんにちは!「工業デザイン相談室」の木全(キマタ)です。デザイナーの実像・デザイナーとの付合い方・デザイナーとのトラブル回避法など書いていきます。御相談がありましたら、コメントをくださいね。
新書「デザインにひそむ<美しさ>の法則」(第2版)好評発売中
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デザイン相談室の目次 デザインの考え方と運用について
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新しい本、発売しております。丸善丸の内本店1階に11冊、書泉グランデに5冊、とりあえず確認しております。さすが能率協会です。ちゃんと大手書店では平積みです。嬉しいです(喜)。
しかし、そろそろ、通常版に戻さないと皆さんに飽きられてしまいますね。もう、宣伝はやめます(苦)。
「売れる商品デザインの法則」
発売日:11月30日(金)
単行本: 240ページ
出版社: 日本能率協会マネジメント 出版情報事業
ISBN-10: 4820744682
ISBN-13: 978-4820744689
アマゾンでもご購入できます。
新しい本の内容は工業デザインの実用書です。新書「デザインにひそむ<美しさ>の法則」よりも、もう少し実務寄りになっています。教養書と言うよりは、中小企業の仕事の現場でデザインをどう扱っていいか困っている企画・設計・開発担当者に向けた実用書になる予定です。心当たりのある方は、是非ご購入くださいませ。
でも、以下の本も面白いですよ(笑)。秋の夜長は読書です。
「デザインにひそむ<美しさ>の法則」
ソフトバンク新書
価格 735円(税込)
■デザインは信頼関係が大事です
今回は、最近の仕事を例に、ブランド構築・ロゴマークについてお話してみようと思います。
吉永機械株式会社のVI開発のお手伝いができたのは、今年の仕事の中でも大きな出来事でした。
と言うのも、やはり、デザイン業務にとって、信頼関係がもっとも大切なファクターであることを改めて認識することができたからです。
最初から話すと少し長くなりますが、しばらくお付合いください。
最初に吉永機械株式会社の池永社長と名刺交換させていただいたのは、一昨年のあるデザインセミナーでのことでした。その後、しばらく間が開き、メールでデザイン道場へお誘いしたところご快諾いただき、半年間、池永社長自らデザイン道場に積極的に参加していただきました。
そのデザイン道場も無事に終わり、その数週間後に「会社のロゴマークを変えたい」とご相談をいただき、今回のお仕事をさせていただきことになりました。
経緯をわかりやすく整理すると、以下のようになります。
2006年 6月 名刺交換
2006年 8月 デザイン道場を紹介
2006年 9月 デザイン道場 開始
2007年 3月 デザイン道場 終了
2007年 4月 VI開発業務 開始
2007年 10月 VIシステム 完成
名刺交換してから、お仕事になるまで約1年間。その間、デザイン道場で、毎月2回、講義をともにさせていただき、お互いに信頼関係を築けたことが、今回のVI開発がうまくいった、もっとも大きな要因だと考えています。
お陰さまで、吉永機械株式会社様とは、現在もコンサルタント契約をさせていただいております。
■VIとは何か?
VIとは「Visual Identity (ビジュアル・アイデンティティ)」の略です。
似たものにBI(ブランド・アイデンティティ)やCI(コーポレート・アイデンティティ)があります。デザイン手法的には、どれも似たようなものですが、私は、大雑把に次のように考えています。
会社のロゴマークを見直そうというときに、大きく2つのターゲットが考えられます。
1)ユーザー・一般市場 - BI - 外向きのメッセージ
2)従業員・業界 - VI - 内向きのメッセージ
「BI」は、どちらかと言うと「1)ユーザー・一般市場」をターゲットにしたデザイン戦略であり、「VI」は「2)従業員・業界」をターゲットにしており、「CI」はその両方をターゲットにしている。ものすごく大雑把ですが、このように考えていいのではないかと思います。
と言うことで、BIとVIの大きな違いは、メッセージの方向性です。つまり、ロゴマークをお客さんの目線で考えるか(BI)、従業員の目線で考えるか(VI)と言う違いです。なんとなくわかると思いますが、一般ユーザー向けのBIと比べると、VIはあまりお金をかけなくても構築することができます。
実は、中小製造業の場合は、一般ユーザーに向けて直接製品を販売するということはあまりありません。したがって、VIのほうが向いています。
■吉永機械のVI開発
吉永機械株式会社の場合も、ビル建設などで活躍する建設機械を製造するメーカーであり、一般ユーザー向けと言うよりも、従業員・業界向けにアピールすることが重要でした。
したがって、一般ユーザーの目線ではなく、従業員の目線でのデザイン開発が重要になります。
そこで、契約に先立ってお願いしたのが、半年くらいの時間をかけて、開発することでした。
「短期間で経営者とデザイナーだけで決めてしまうのではなく、半年くらいの時間をかけて、従業員も巻き込んでデザイン開発してこそ『従業員の目線でのデザイン開発』ができる。」
「半年間の開発期間を設けることで、徐々に従業員の参加意識も高まり、ロゴマーク開発に全従業員が何らかのかかわりを持つことができることで、ロゴマークに愛着を覚え、それがひいては、モチベーションの向上に繋がるはずだ」
というような話をさせていただき、ご快諾いただき、半年間のデザイン開発が始まりました。月2回、計12回の会議で、アイデアが皆さんの意見というフィルターを通して、吉永機械らしいロゴマークにまとまっていきました。
それししても、半年かけてロゴマークを開発するという提案を受け入れていただけたのも、信頼関係があってこそ、だと考えています。
(この項、続きます)
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