かつて天使であった、一人の俳優が亡くなった。
ピーター・フォーク
世界中の多くの人々の間では、TVドラマ『刑事コロンボ』でのコロンボ刑事役で有名だろう。
僕も、ピーター・フォーク氏のコロンボは大好きだ。
しかし個人的なことだが、僕にとってピーター・フォークは『ベルリン天使の詩』で本人役(ピーター・フォーク)で出演した演技が印象に残っている。劇中、みなピーターが、コロンボであることを気づく。でも、彼はどこ吹く風。
ピーターは自身を愛し、役のコロンボも愛していた。
そしてピーターは、劇中の主人公の天使ダミエルを地上・人間界へいざなう重要な登場人物として存在している。
劇中、インビス(軽食屋台)での視えないダミエルに対して。
【ピーター・フォーク】
I can't see you, but I know you're here!
I feel it. I wisch I could see your face.
(見えないがいるな?
感じているんだ。君の顔が見れたら、どんなにうれしいか。)
そして天使になったダミエルが、ピーターに会いに行くと意外な事実が分かる。
ピーター、彼自身もかつて天使で会ったのだと。
ここではっきりと僕は理解した。ピーター・フォーク演じるコロンボがなぜあそこまで魅力的な刑事であり、人間であったのか。
コロンボは物事を洞察する、犯人を洞察する。しかし、その洞察に全て「やさしき眼差し」ではなかったか。
彼が天使であったからこその、その鋭くやさしき眼差し。
そして、本来は誰でもその眼差しを持つ可能性があるだと言うこと。
ピーター・フォークはそのことを僕たちに教えてくれたのではないだろうか。
ピーターは神のもとへ帰り、また天使となるのだろうか…
合掌
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私には彼ほどの人間なら、、またこの世にすぐに舞い戻って、どこかでまた役者でもして人を喜ばせるようになると思われてなりません。