砂漠のレインメーカー

夕暮れの 陰の廃墟に 病みを視る
宿す闇こそ 塩の道なり

天使が神のもとへ帰った ピーター・フォーク氏 死去

2011-06-25 05:53:24 | 映画
かつて天使であった、一人の俳優が亡くなった。ピーター・フォーク世界中の多くの人々の間では、TVドラマ『刑事コロンボ』でのコロンボ刑事役で有名だろう。僕も、ピーター・フォーク氏のコロンボは大好きだ。しかし個人的なことだが、僕にとってピーター・フォークは『ベルリン天使の詩』で本人役(ピーター・フォーク)で出演した演技が印象に残っている。劇中、みなピーターが、コロンボであることを気づく。でも、彼はどこ吹 . . . 本文を読む

石原さん…核保有ですか…

2011-06-20 23:03:14 | 人文・社会思想
昨今の原発反対運動をみて不安になったのか…(僕に言われせれば反原発運動なんか、まだまだ小さい。そしてそれが反戦平和運動と結びついていないのだから、石原は踏ん反り変えればいいと思うのだが…) てか石原さん、不安なんだろうな。震災起きて、原発攻撃されて、自分の存在理由が攻撃されたように感じて。この時期に、この発言なんだもの。もうヤケクソ、破れかぶれ。そんな印象しかわかない . . . 本文を読む

孤独は深められなければならない

2011-06-19 23:40:58 | 日記
前の日記にも書いたが、数年ぶりにヴェンダースの『さすらい』を鑑賞した。この映画で、僕がシンクロしたのは「孤独」というテーマだった。そして最初、視る気はなかったんだけど、風邪の養生のため寝ながらチャンネルを回していると、辺見庸の『瓦礫の中から言葉を』に行き着いた。そこでの、辺見の発言。「私たちは絶望というものを深めていかなければならないともう。それは人間の能力であるし、その絶望から目をそむけることは . . . 本文を読む

6月19日のテレビ

2011-06-19 23:25:40 | 日記
『マルモのおきて』をみようと思ったが…(設定が好きなんだよな。うだつの上がらない独身男が、無き親友の子どもを引き取る。子役の「可愛さ」を前面に出し安易だ!という批判は十分に通用すると思うけど。子供=未来への責任にどうかかわるか。それは結婚して家族を持っている人間だけの問題じゃない。かつて子どもだった僕は、全ての子どもが愛おしいと思うからこそ、この設定には弱くなる)裏番組のNHKスペシ . . . 本文を読む

小津安二郎はパンクである!!!

2011-06-19 09:58:35 | 人文・社会思想
という発言を、ポルトガルの映画監督がかつてしていた。 (ご本人が、若い時分パンクバンドを組んでいたそう) 僕は全面的に賛同する。 日常を静かに柔らかに見ていくことからしか、変革は生まれないと思うので。 でも、みんなはどう思うんだろう。 この映像も、今見るとツッコミどころ満載ではあるけど。 パンク=変革であり、破壊ではないと思うので。 パンクだと思うな…こちらはヴィム・ヴェンダース監督 . . . 本文を読む

【転載歓迎】ICUでのミスコン開催に反対する緊急署名

2011-06-16 23:04:45 | 人文・社会思想
マイミクさんからの情報提供で知ったのですが現在、国際基督教大学(以下ICU)の学園祭にてミスコン企画が計画されているようです。ICUの歴史には詳しくないのですが、今までミスコンは開催されてこなかったようです。ミスコンは、性別と美醜によって人間を選別し、上位の者には様々な文化的権力を付与するような企画だと、考えられます。選別すること、格差を招くこと。それは共有可能な合理性に基づいたものではなく、極め . . . 本文を読む

【甘口映画レビュー】さすらい

2011-06-11 21:32:32 | 映画
★いくつ?:★★★★レビューの前に、この映画でグロいシーンを指摘しておかないと。それは映画冒頭、ブルーノがトレーラーのなかで全裸でいるとこ。序盤、ブルーノがトレーラーから降りて野○ソするとこ。終盤、ローベルトが立○○ンするとこ。もちろん、映っちゃいけない部分にはボカシが入ってますが、知らずに視ると確実に引きます(+_+)ヴェンダースファンとしても、「監督、写実主義といってもええんですかいな!?」と . . . 本文を読む

辺見庸 新聞論考『幻燈のファシズム ― 震災後のなにげない異様 ―』

2011-06-11 11:56:59 | 人文・社会思想
辺見庸の新しい論考が共同通信を通じて(5月31日)配信されたと知った。そして、僕が住んでいる地域で購入・購読可能な各紙をチェックしていたのだが、なかなかお目にかからない。ネットでも検索をかけたが出てこない。あろうことか、最初に引っ掛かったのは辺見を大江健三郎と並ぶ「反日極左作家」とみなしているブロガーのブログだった。ちなみに、僕自身は反日上等、極左上等と思っている。非国民?僕にとってはほめ言葉だ。 . . . 本文を読む

【ブックレビュー】辺見庸『眼の探索』

2011-06-11 11:38:30 | 人文・社会思想
★いくつ?:★★★★★僕と辺見庸との出会いの書(正確には朝日新聞の書評欄連載)。 いまこそ、いや今でも読まれるべき硬質・無機質な文章群。 「骨の鳴く音」 「闇には闇を」 「黙と抑揚」 「風景連鎖」 「革ジャンパー」 「法事の夜」 「魔法の塩」 読むたびに、自分の存在をきしませてくれる。 . . . 本文を読む

【ブックレビュー】清眞人『〈受難した子供〉の眼差しとサルトル』

2011-06-06 01:24:03 | 人文・社会思想
★いくつ?:★★★★★ 以前からサルトルの「投企」という概念、そして未来へ自分を投げかける・参与する思想というものに興味を持っていた。しかし、その他の書物を読むことや、読書のモチベーションが起きない時がありサルトルを知ることはのびのびになっていた。  しかし遅まきであるが、サルトルに触れ始めている。  さて本書であるが、採点としては★5点。(2011年6月5日読了)  あらかじめ述べておかなければ . . . 本文を読む

【ブックレビュー】真木悠介『時間の比較社会学』

2011-06-06 00:56:32 | 人文・社会思想
★いくつ?:★★★★★自分が読んだのは同時代ライブラリー版ですが、現在入手しやすいのは岩波現代文庫版です(両方持っていますが)。 社会学の名著であるという感は変わりません。分析であるともに、希望と治癒を与える書物はそう多くありません。 ニヒリズムとの対峙(対決)と、社会‐自己疎外の克服への意志と、生の肯定。ニーチェの超人主義ではなく、コミューンとしての生の肯定を書き上げた読み継がれるべき思想書だと . . . 本文を読む

ショスタコーヴィチ:交響曲第5番

2011-06-03 14:05:57 | 音楽
★:★★★★★テレビで紹介されていたショスタコーヴィチの交響曲第5番(通称「革命」)が聞きたくて買ったもの。 キュビズム的な音のぶつかり合いと、その融合が迫力があった。 社会主義期のソビエトの音楽を、ハーンスタイン率いるニューヨークフィルが演奏しており興味深かった。と同時に、演奏自体のクオリティの良さは言うまでもなく。 (ショスタコーヴィチ自身が、ニューヨークフィルの演奏にいたく感動したそうな) . . . 本文を読む