「生協だれでも9条ネットワーク」

日本国憲法と平和主義、民主主義を守る活動を進める生協関係者のネットワークのブログです

【報告】ドキュメンタリー映画「沖縄スパイ戦史」を観て(寄稿)

2018-08-29 21:45:40 | 本の紹介、学習の参考

<管理人より>
 ドキュメンタリー映画「沖縄スパイ戦史」については先に簡単に情報提供していました。大久保厚さんからご寄稿いただきましたので、以下にご紹介いたします。
【報告】ドキュメンタリー映画「沖縄スパイ戦史」を観て
 8/28(火)に観てきました。これは自衛隊などの軍隊とは何かを知る上でとても重要なことを知ることができる映画です。何故沖縄かを考える上でのこの映画は欠かせないと思いました。沖縄の支援とは、この自衛隊の憲法明記を絶対許さないという活動だと思います。

 シネマハウス大塚で上映されている「沖縄スパイ戦史」を見た。沖縄戦とスパイとはどのような関係にあるのかを訝りながら、一体どういうことなのかに惹かれて鑑賞した。
沖縄戦は、周知ように32軍牛島満指令官の自刃で組織的戦闘が終了したが、その後の沖縄戦の実相とはどのようなものであったかを想像していなかった。この映画は、その真相に迫る「裏の沖縄戦」として描かれた作品である。
 今日映画をみて、この映画のモチーフは3つにあると思った。

 一つは、陸軍中野学校(中野駅北口の現明治大学、早稲田大学校舎)出身者42名が兵役に満たない少年兵「護郷隊」1000名を徴用し、沖縄戦でゲリラとスパイの戦闘を指揮し、護郷隊」146名が戦死させ、敗走中に逃走に適さない者を殺害したことを記録に留めることにある。
 もうひとつは、軍命による強制移住とマラリア地獄による3700名に及ぶ死者を産み出したスパイによる住民移住と病死の記録を明らかにすることにある。その現場は波照間島と石垣島である。波照間島は米軍の上陸がなく、戦死者はいないが、マラリアで病死した島民は3分の1にあたる500名に及ぶという。軍事作戦に価値がないと判断され、徴兵で家長が出征し婦人と幼年者だけとなった波照間島民にマラリアの蔓延る西表島への移住が強要され、2000頭の牛馬は軍食用とされたという。
 三つ目は、沖縄戦敗残兵と在郷軍人「国士隊」によるスパイリストと住民虐殺を明らかにすることである。部隊から離散した敗残兵は投降兵を、在郷軍人は、軍に批判的な住民やまた勤労奉仕で軍事施設を知る住民をスパイリストに掲載し、順次殺害していったと言う。つまり、沖縄戦では米軍との戦闘で戦死したばかりではなく、日本兵や在郷県民によって殺害された犠牲者が多数存在するという現実を知るべきだと語る。

 映画の後半は、住民をスパイ扱いにするという日本軍の行動規範は一体どこに起因し、その残滓はどこにあるのかを検証する。
第一に日本の国土防衛作戦が住民を巻き込んだ作戦を明記し、利敵行為の疑いのある住民の密告を奨励し、住民間の疑心暗鬼による住民監視と支配をその常套手段とする指令によってなされたことにある。
第二は、戦前の「機密保護法」にある「軍に関する情報」の秘匿を絶対し、その秘匿のために殺人を奨励することが日常であった。つまり国賊として殺すことが奨励されたということである。
第三に、上記の前歴は、いまの法令に脈々と受け継がれていることにある。それが、現「野外令」「離島防衛」、そして「自衛隊法103条」である。
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 自衛隊は、日本を守るという。しかし軍隊は自ら兵士である「自分」と「作戦行動」そしてその物理的拠点である「基地」を守ることはあっても、決してその土地の「住民」を守ることはない。戦争をするのは、人を愛し、妻と子をもつ兵士でもある。戦前の日本軍はその最も本質的な価値である生命を天皇に捧げることに成功した。「国賊」の名の下に誰でも抱く当たり前の「平和に生きる」という願いを亡き者にすることによってである。
 この映画は、軍隊とは何か!自衛を名乗る実力組織:自衛隊とはなにか!を考える最適な題材だと思う。自衛隊が日本を守るとは一体何から何を守るというのだろうか?

【情報提供】8/29「日本国憲法を学ぼう!」伊藤真さん講演会、他

2018-08-21 23:59:08 | 情報提供

<管理人より>
 日本生協連では、憲法問題について全国の生協の役職員向けの学習資料をシリーズで発行してきました。冒頭の写真は2013年9月に発行した『日本国憲法をめぐる15の質問』の内容を現在焦点になっていることに合わせて一部を改訂して今年6月に発行した新版の冊子の表紙の上半分を写したものです。最近の資料は印刷した冊子を在庫して買っていただくということをせず、会員生協のサイトからpdfファイルをダウンロードしていただいて、現場で必要部数を印刷していただく方法が主流になっています。この冊子もページをバラバラにして版下として使えるようになっています。
 
 その上で、お盆明けに東西2箇所開催で生協の役職員、組合員リーダー向けの伊藤真さんの講演会を企画されました。会場にまだ余裕があり、せっかくの機会だからということで、生協のOBも含めて参加していただけますという情報をいただきました。
 大阪会場の企画は前日になってしまいましたが、東京会場の企画は来週です。情報提供させていただきますので、是非ともご都合のつく方はご参加ください。

【情報提供】8/29「日本国憲法を学ぼう!」伊藤真さん講演会(東京会場)

と き:8月29日(水)13:00~16:00 
ところ:TKP東京駅八重洲カンファレンスセンター 5Cホール
  中央区京橋1-7-1 戸田ビルディング
 (ブリジストン美術館隣) ※アクセス・地図は→こちら
  JR東京駅 八重洲中央口 徒歩5分
   八重洲地下街24番出口 徒歩30秒
参加費:無料
参加申し込み方法:「憲法学習会(東京)参加申し込み」とタイトルを入れてメールで以下のメルアドにお申し込みください。
→ kumikatsuアットjccu.coop

【情報提供】8/22「日本国憲法を学ぼう!」伊藤真さん講演会(大阪会場)
と き:8月22日(水)13:00~16:00 
ところ:新大阪丸ビル別館2-3室
  大阪市東淀川区東中島1-18-22 
  ※アクセス・地図は→こちら
  JR新大阪駅東口 徒歩2分

「安倍9条改憲NO!憲法を生かす全国統一署名」の取り組みのご報告(寄稿)

2018-08-19 23:59:13 | 情報提供

<管理人より>
 「生協だれでも9条ネットワーク」は、「安倍9条改憲NO!憲法を生かす全国統一署名」(3000万人署名)の取り組みを呼びかけてきており、多くの皆さんが個人やグループで取り組まれていると思います。7/19の国会前行動では、1,800万を見通せたとの報告があったようですが、9/30の第4次集約を目指してさらに工夫した取り組みをしたいですね。
 K.Mさんから署名の取り組み報告をご寄稿いただきましたので、以下にご紹介いたします。(なお、管理人の都合で掲載が遅れましたことをお詫びいたします。)

「安倍9条改憲NO!憲法を生かす全国統一署名」の取り組みのご報告
<K.Mさんより>
 国会前行動で配布されていた全国市民アクションの署名用紙を使って、趣味の友人と会う機会、高校時代の生徒会本部役員仲間との年1回の会食、かかりつけのクリニックのドクターなどにはご家族への協力もお願いして署名用紙をお預けしました。返信封筒を用意して切手はカンパしてとお願いしたら、コピーをして周囲の方にも協力していただいた分を送ってくださった方もいました。
 職場での取り組みは、個人情報の扱いについての変な自粛モードが広がっているため、労組でも労組員に各1枚ずつの配布という方法がされるようになり、最近の署名活動はかつてのような広がりが作れていませんでした。そこで、以下のようなお願い状を添えて生協労連からの署名用紙を10枚くらいホチキスで止めて部署ごとにクリアファイルに入れて回覧していただくような工夫をしました。
 数か月の取り組みを続け、友人知人分もあわせて140筆分を7月半ばの段階で職場の労組書記局に届けました。まだ預かってくださっている方もいるので送ってもらうようにしていきます。
 以下はお願い状の文面ですが5/14付けの内容で、その時点での文章そのままの引用ですのでご了承ください。

「安倍9条改憲NO!憲法を生かす全国統一署名」のお願い(5/14付け)

 〇〇職員のK.Mです。皆さまには、日頃いろいろとお世話になっております。昨年お願いした「ヒバクシャ国際署名」は昨年10月の国連総会をめざしての集約分185筆を日本生協連の集約に提出し、継続した取り組みを続けています。今回は「安倍9条改憲NO!憲法を生かす全国統一署名」のお願いです。既に日本生協連労働組合として全労組員に署名の呼びかけがありましたが、「生協だれでも9条ネットワーク」メンバーとして私も友人、知人等にお願いしてきております。
 昨年の憲法記念日に安倍首相が「憲法9条に自衛隊の存在を書きこむ」「2020年に新憲法施行をめざす」という唐突な提起をしたことで、2015年の安保法制反対運動に取り組んできたネットワークに加えて、文化人中心の「九条の会」が一緒になり、「安倍9条改憲NO!全国市民アクション」(発起人一覧は裏面のチラシコピーを参照)が結成され、多数を力に強行突破する暴挙を止めるため、今回の署名(目標3000万筆)が提起されています。今年の「5.3憲法集会」、1350万筆に到達したと報告がありました。
森友・加計疑惑と公文書改ざん、労働法制改悪に虚偽データの利用や自衛隊の「日報」隠し、財務事務次官のセクハラ問題をめぐる醜態などにより「今国会で改憲発議」というシナリオはほぼ絶望的になってきました。安倍政権の退陣を実現することができれば、「安倍9条改憲」をくいとめることができます。
 今国会末までの提出をめざし、5月末日が第3次集約となっており(継続の取り組みになっています!)、短期間でのお願いになりますが、皆様のご協力をお願いします。
 つきましては、このファイルの中の署名用紙にご署名協力をいただきますようお願い申し上げます。既にご協力いただいている方でも、さらにご家族でご協力いただける場合は紙を持ち帰って、後日、お届け下されば有難く存じます。もちろん強制ではございませんので、賛同いただけない場合はけっこうです。
 それでは重ねてお願い申し上げるとともに、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げる次第です。

【参加の呼びかけ】「安倍9条改憲NO!沖縄・辺野古新基地建設反対!安倍政権退陣!8.19国会議員会館前行動」、他

2018-08-16 23:59:41 | 参加のよびかけ


<2018年8月9日 「生協だれでも9条ネットワーク」世話人会>
 命に関わる酷暑・台風・大雨とこれまでに経験の無い異常気象が日本列島を覆っています。お互いに健康に気をつけましょう。そして被災地の皆さんには心よりお見舞い申し上げます。

 第196国会は7月22日に閉会しました。終盤には「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」や「カジノを含む統合型リゾート(IR)実施法」「公職選挙法の一部を改正する法律」など与党の強行採決が行われました。
 この196国会を振り返って7月31日に大島衆議院議長から森友学園をめぐる財務省の決裁文書改ざんや自衛隊日報隠ぺいなど「民主主義の根幹揺るがす問題だ。立法府の判断を誤らせる恐れがある」として、安倍政権に注文を付けました。
 しかし、これら安倍政権の不祥事は国民に対する卑劣な裏切りであり、大島議長所感の内容で済ませられるものではありません。今後の徹底した疑惑解明こそが求められます。

 国会周辺での「森友学園疑惑徹底追及!安倍内閣は総辞職を!国会前連続行動(木曜行動)」は7月22日に閉会となった国会動向を受けて、8月に入って19日行動を中心にしたこれまでの取り組み方に戻しています。

 「生協だれでも9条ネットワーク」は毎回声を掛け合って、生協九条の会・埼玉とともに、7月5日は全体500人のうち3名、7月12日は全体600人中4名、7月19日は全体8500人中12名が参加しました。(7月19日行動の参加報告は→こちら)

 7月の19日行動には「安倍改憲NO!憲法を生かす全国統一署名」が約1800万人に達したとの報告がありました。この署名活動の集約が9月末まで延長されました。引き続きあらゆる機会を活用して署名数を増やしましょう。また、8月の集会など、酷暑の中ですが、体調を管理して、生協の仲間への幅広い国会周辺などでの行動参加を呼びかけます。

 安倍政権をこれ以上居すわらせることは出来ません。私たちは市民と野党の共闘の力を発揮し、内閣支持率をさらに引き下げ、沖縄の県知事選挙に勝利し、引き続き次期参議院選挙で野党闘勝利を実現しましょう。
 第196国会では憲法改悪への具体的な動きを阻止したことに確信を持ち、引き続き総がかり行動実行委員会や安倍9条改憲NO!全国市民アクションなどの行動提起に応えて行きましょう。

【参加の呼びかけ】「安倍9条改憲NO!沖縄・辺野古新基地建設反対!安倍政権退陣!8.19国会議員会館前行動」

と き:8月19日(日)16:00~
ところ:衆議院第2議員会館前~国会図書館前
内容:
 ・歌、コール
 ・各立憲野党代表からの挨拶
 ・市民の連帯挨拶(安保法制違憲訴訟原告、
   地域の市民運動から、辺野古基地建設反対運動など)
主 催:戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会
    安倍9条改憲NO!全国市民アクション
※生協だれでも9条ネットワークの幟旗は15:30頃から第2議員会館前に立てます。何かの際の連絡は藤原携帯までお願いします。
※総がかり行動実行委員会の行動予定の記事→こちら 
国会周辺図

【情報提供】「埋めるな!辺野古 沖縄県民大会に呼応する8.11首都圏大行動」
→先に情報提供記事をアップしています。→こちら
※8月8日翁長沖縄県知事が死去されました。心よりお悔み申し上げます。


(追記)
 共同運営ブログ「連帯・共同21」の8/12付けの「土砂投入を許さない!ジュゴン・サンゴを守り、辺野古新基地建設断念を求める8・11県民大会」の報告記事は→こちら

【情報提供】「埋めるな!辺野古 沖縄県民大会に呼応する8.11首都圏大行動」、他

2018-08-08 23:59:38 | 情報提供

<管理人より>
 本日8/8(水)夜に沖縄県知事・翁長雄志さんの突然の訃報に接し、しばし絶句しました。オール沖縄の闘いの要になってくださったことに感謝の念に絶えません。ご冥福をお祈りしつつ、ご遺志を多くの人々と一緒に継いでいきたいと決意しています。
 その思いの上に、今週末の沖縄県民大会に呼応する8.11首都圏大行動の情報提供をさせていただきます。是非ともご都合のつく方はご参加ください。また、映画「沖縄スパイ戦史」の上映情報も付記します。

【情報提供】「埋めるな!辺野古 沖縄県民大会に呼応する8.11首都圏大行動」

◆県民大会の一部中継予定◆

と き:8月11日(土)11:30集合 12:30デモ出発
ところ: 東池袋中央公園(サンシャイン60隣り)
最寄駅:地下鉄有楽町線「東池袋」駅5分、
    JR・地下鉄・西武線「池袋」駅15分  
主催:沖縄県民大会に呼応する8.11首都圏大行動実行委員会
協賛:「止めよう!辺野古埋立て」国会包囲実行委員会
賛同:戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会
    
※総がかり行動実行委員会の行動予定の記事→こちら

<管理人より>
 沖縄の基地問題に切り込むドキュメンタリー映画の沖縄3部作(『標的の村』『戦場ぬ止み』『標的の島 風かたか』)に続く、三上智恵監督と大矢英代さんが沖縄戦を取り上げた共同監督作品『沖縄スパイ戦史』が、東京のポレポレ東中野で上映中です。観に行かれた方からおすすめという情報をいただきましたので、以下にご紹介いたします。

【情報提供】映画『沖縄スパイ戦史』の上映情報

 以下、「映画.com」の情報より
【解説】
「標的の村」「標的の島 風かたか」など沖縄基地問題を題材にした作品を手がけてきた三上智恵監督とジャーナリスト大矢英代が、沖縄戦の知られざる真実に迫ったドキュメンタリー。第2次世界大戦末期、連合国軍の上陸により、1945年6月に降伏するまでの3カ月の間に民間人を含む24万人余りが命を落とした沖縄戦。しかし、降伏後も沖縄北部ではゲリラ戦、スパイ戦が繰り広げられていた。その裏には、1944年夏に沖縄の地に渡り、身分を隠して沖縄の各地に潜伏していた工作員養成機関「陸軍中野学校」出身者42人の存在があった。

●ポレポレ東中野での上映スケジュール・上映時間は→こちら