「生協だれでも9条ネットワーク」

日本国憲法と平和主義、民主主義を守る活動を進める生協関係者のネットワークのブログです

【参加報告】2023/6/16-18生協労連沖縄基地戦跡めぐり報告(日本生協連労組・清水徹氏)

2023-08-06 22:48:13 | 参加報告

<管理人より> コロナで中断していた「生協労連」の沖縄基地戦跡めぐりが今年から再開となり、コロナ前はだいたい50人くらいの参加者だったのが、今回の総参加者は89名でバス3台でめぐる取組みになったそうです。参加された日本生協連労働組合第4分会の清水徹さんが7/31の定期大会への報告としてまとめたpdfファイルを送ってくださり、先に当ネットワークのメール配信メンバーには共有されました(中間稿段階)。完成版をいただきましたので、こちらのブログでもご紹介させていただきます。ただし、画像がたくさんのご報告なので抜粋でのご紹介となります。pdfファイルのクラウド保管のURLも教えていただいたのでリンクをつけておきます。全体は是非そちらでお読みください。
【参加報告】2023/6/16-18生協労連沖縄基地戦跡めぐり報告(日本生協連労組・清水徹氏)
【生協労連沖縄基地戦跡めぐりについて】
 90年代前半からコロナによる中断をはさんで約30年の歴史があります。私が専従で副委員⾧やってた頃、北参道の旧生協会館の10階に日生協労組と生協労連事務所があり、初回の企画を練る副委員⾧の鈴木さんの思いを聞きました。「フィリピンが100年続いた米軍基地を撤去した。日本もできるはずだ。」おりしも1995年米軍人による少女暴行事件がおこり、沖縄県議会では超党派で実行委員会を組織、10月21日に宜野湾市海浜公園で「米軍人による暴行事件を糾弾し、地位協定の見直しを要求する沖縄県民総決起大会」を8.8万人で実施した。
【今回参加した動機】
 日本政府の危険で愚かなに動き、すなわち、専守防衛などこれまでの安全保障政策を勝手に変更する安保3文書を閣議決定で改定し、米中対立を平和外交で緩和する努力もせずに(眼中に無い)
①安保3文書を閣議決定で改定し、
②敵基地攻撃能力を保有し米中対立に軍事でコミットし、
③48兆円もの大軍拡をおしすすめて国民生活をズタズタにする
事に危機感を感じて沖縄戦の歴史と現地のなかまの声に学び、戦争の実態や米中対立のなか「日本がアメリカの捨て石」になりかねないという危機感をみなさんに伝えるきっかけを得たいと思った。
もって、労働組合の平和を守る活動・戦争に反対する活動を強めたい。

《6月16日(金)琉球新報社新垣毅氏講演:安保3文書の沖縄の受け止め》
「屈辱の日」(4月28日サンフランシスコ条約によって日本から切り離された)は今も続いている
 戦争と排外主義はコインの裏表
→課題は「自主外交」と「排外主義(差別/分断)」の克服
沖縄の要塞化。米軍との一体化加速。台湾有事への自動参戦(2015年安保法制の「存立危機事態」。
「攻められたらどうするか」ではなく「攻撃にいたらないためにどうするか」
 有事をどう防ぐか-「自主外交」でできること 「脅威」を増幅させない、相手を「挑発」しない
「専制国家」VS「民主主義国家」ではなく、「人間の安全保障」
 対話や交流で信頼を醸成する「平和の緩衝地帯」としての沖縄、そして日本。
 「対米従属から脱する自主外交」 「排外主義に代る人間の安全保障」
戦争の反省とは;実相(加害性/被害性)を捉え、「愚かさ」の記憶を継承すること(平和教育)
日本政府の政策として反撃能力(敵基地攻撃能力)を持つ事を決め、軍事費を5年で48兆円に増やす。
宮古、石垣地域に自衛隊を基地を新設していく。

《6月17日(土)フィールドワーク 暴風雨のため予定変更》
大浦湾の辺野古の対岸の瀬高地区の浜 大型台船を視認

《6月17日(土)フィールドワーク 瀬高の公民館でレクチャー》
名護市議会議員 東恩納たくまさん
 辺野古埋め立てに反対
 アメリカでジュゴンを原告する差し止め訴訟の話。
 国防省「事業の主体は日本政府」
 判事:「使用するのはだれか」「米軍」
参加者と中央委員会での寄書とカンパを贈呈。

《6月17日(土)フィールドワーク 西平さん大浦湾の自然》
 サンゴ礁・砂地・泥場・藻場など多様な環境に多様な生物

《6月17日(土)フィールドワーク 恩納村特別展示》
 陸軍大臣の命令で沖縄では14歳で戦争に動員された

《6月17日(土)フィールドワーク 道の駅かでな》
 嘉手納基地の滑走路は3600m
 ベトナム爆撃したB52
 戦略爆撃機に為
 F16などは500m
「安保の見える丘」は道の駅の目の前にある小さな丘。北爆へ向かうB52がよく見えたという。
 現在は草に覆われて基地側は見えない

《6月17日(土)フィールドワーク 嘉数高台公園 普天間基地を望む》
 宜野湾市の真ん中にある普天飛行場
 当日はオスプレイがいつもより少ない10機ほどが駐機。
 アメリカの国内法では軍事基地を設置できない環境だと。
 沖縄には、銃剣とブルドーザーで住民を追い出して作った軍事基地が存在し続けている。移設ではなく、即時撤去が求められる。

《6月17日(土)フィールドワーク 嘉数高台公園》
 コープおきなわ川満さんは沖縄国際大学ヘリ墜落事件当日を目撃。日米地位協定により日本側の現場検証もできず。
 現場を撮影した学生の携帯電話は米軍によって没収された!何の権限で?!
 <米軍の地位協定 沖縄県発行の冊子「沖縄から伝えたい。米軍基地の話。Q&ABook」令和5年1月発行より>

《6月17日(土)ひめゆり部隊陸軍沖縄病院に240人が動員された。そのうち136人が戦没》
ひめゆりの塔
 1945年沖縄戦で亡くなった沖縄師範学校女子部・沖縄第一高等女学校の生徒や教師のための慰霊碑です。両校でもっとも多くの犠牲者を出したガマ(鍾乳洞)の上に建てられました。
ひめゆり平和祈念資料館
 1989年6月23日、ひめゆり同窓会によって設立されました。証言映像や当時の写真、壕の実物大模型などをとおして、ひめゆり学徒隊が体験した沖縄戦の実相を伝えています。(「ひめゆり平和祈念資料館ガイドブック」より)

《6月18日 6月23日とは》
6月18日夜、陸軍病院では学徒隊に「解散命令」が言い渡された。戦没した136名の86%にあたる117名が解散命令後に死亡した。解散命令は米軍の包囲網の中に生徒たちを放り出す事になり、日本軍がひめゆりたちと見捨てた日であった。
6月23日(慰霊の日)「日本軍の組織的戦闘が終わった日」などと言われる事もあるが、沖縄戦の日本軍の責任者陸軍第32軍の牛島司令官が自分は自決するが「最後まで敢闘し、悠久の大義に生くべし」と最後の命令を残した日。本土決戦の時間稼ぎを優先し、10万人の沖縄住民と9万人あまりの日本兵士を捨て石とした日。

《沖縄陸軍病院南風原壕軍20号ひめゆりが多数動員され戦没した》
《魂魄の塔》
《熊野鉱山》 遺骨眠る土砂を辺野古新基地建設に使うな!
《摩文仁の丘平和記念公園》
《韓国人慰霊塔碑文》 平和の祈念公園周辺には魂魄の塔周辺と同様に「何々の塔」が多数あります

【まとめ】
伝えたい事
軍隊は住民を守らない。軍事VS軍事の安全保障は止めさせて平和憲法に立ち戻ろう。
ウクライナ戦争。中国の大国主義・覇権主義を目の当たりにして。軍事VS軍事の安全保障はグローバル軍事企業を儲けさせるだけ。
戦争は政治失敗。外交の敗退。外交とは常に対話を、危ないところにこそ対話しにいくこと。
対米従属一辺とうで自主外交ができない日本政府の姿勢を変えるように声をあげよう。
定期大会によせて。
執行部担い手不足を嘆くなら、おきなわ・ヒロ・ナガ若手派遣などして育成に大いに投資しよう。みなさまにもお勧めします。

※写真が多く掲載されている元のpdfファイルを清水さんにmibidriveのリンクを作成していただきました。
こちら
 クリックすると「ファイルをダウンロード」の画面になり、そちらをクリックするとMicrosoft Edgeなどのブラウザが「安全ではない」とか言ってきてブロックしますが、グループ外のソフトへの意地悪だということです。右端にある「・・・」の所を開いて「保存」をクリックすると自分のPC等に保存できます。そちらで写真ともどもじっくりとお読みいただくことをお奨めいたします。

【参加報告】6/18国際シンポジウム「アジアの平和を求めて市民がつながろう~日本、韓国、台湾によるピースアクション~」

2023-06-25 21:23:45 | 参加報告


<管理人より>  「主婦連合会」と「日本消費者連盟」は、岸田政権の敵基地攻撃能力(反撃能力)の保有と防衛費増大に反対する消費者団体共同声明を1/23付けでまとめ、広く賛同を呼びかけています。6/18(日)には日本消費者連盟総会記念国際シンポジウムとして「アジアの平和を求めて市民がつながろう~日本、韓国、台湾によるピースアクション~」が開催されました。参加したMさんによる報告が寄稿されていますので、こちらでもご紹介させていただきます。
【参加報告】6/18国際シンポジウム「アジアの平和を求めて市民がつながろう~日本、韓国、台湾によるピースアクション~」
 6月18日(日)PMに御茶ノ水の連合会館 2階201会議室にて開催された標記のシンポジウムに参加をしてきた。
 第1部は「いま足元で何が起こっているか」をテーマに当日配布の資料をもとにした各国からの報告があった。日本消費者連盟(日消連)事務局長の纐纈美千世さんと主婦連合会会長の河村真紀子さんからは日本政府のこの間の動きとそれに対して1/23付けでまとめた、岸田政権の敵基地攻撃能力(反撃能力)の保有と防衛費増大に反対する消費者団体共同声明を共同で呼びかけ、6/14現在で94団体からの賛同を得ていることが報告された。
 韓国からは、ミュージシャン、平和・人権活動家であるジュ・ヨンホ(朱永浩)さんが、ご自分の軍隊経験後に兵役拒否運動をしてきた団体「戦争のない世の中」で活動する人々に出会って衝撃を受け、戦争に反対し軍事主義に反対するようになったこと、ロシアによるウクライナ侵攻で韓国の軍需産業が武器輸出を増やしている動きに歯止めをかけたくて2022年9月の武器見本市で戦車に上がってゲリラライブを行ったことなどを報告した。
 台湾からは、2012~14年まで台湾主婦連盟の事務局長をされていたファン・チアリン(黃嘉琳)さんが、日消連とは別のテーマで国際シンポジウムを開催したこともあり、今回の開催にも意義を感じて参加されたこと、今後も共同の取組みに期待するし、国を超えて共闘するには通訳が的確にできる人材を得てもっと大きい輪、プラットフォームを作る必要があると発言された。
 韓国の生協陣営からは、オンラインで参加したキム・ヨンヒャンさんが自分たちのドゥレ生協連合会の紹介と今回の企画へのメッセージ(日本語版を配布)を読み上げられ、同時通訳の日本語版をイヤホンから聞くこともできた。そして韓国の他の生協からも参加を得られるようにしたいし、まずは今回の3カ国、その他のアジアの国からの参加も得られるようにしたいという決意も語られた。
 休憩後の第2部は、「アジアの平和のために連帯して何ができるか」というテーマで3カ国のスピーカーによるパネルディスカッションと質疑応答がもたれた。以下は両方で印象に残った発言をメモした。
 河村真紀子さんからは、「日消連の纐纈さんと相談して、アジア共同声明も出せるといいねという夢を持ち、今回はその第1歩だと考えていて、それぞれの違いを大事にしながら輪を大きく広げる取り組み、多様性を大事にしつつ文化的なイベントも含めて取り組めるといいなと考えている」と述べられた。
 ジュ・ヨンホさんからは、「韓国は海外に派兵をしたこともあるがそれは平和な国の再建のための行動だった。韓国の憲法には「侵略的な戦争をしない」という条項がある。韓国は中国や日本に支配をされた歴史があるから他の国にそれをしないということであり、学校でも憲法の精神として教えている」とのことだった。
 ファン・チアリンさんからは、「中華民国台湾が国連からも国として扱われなくなり、中華人民共和国との関係も常に微妙な関係であるが、国民の多数は現状のままでいることを望んでいる。ロシアによるウクライナ侵攻でアメリカと中国の関係の中で緊張が高まる中、昨年末に政府が兵役の期間を4か月になっていたのを1年に延長することを決めているが、当事者以外は仕方がないと受け止めている。それでも戦争に向かい生活が悪化することは望んでいない」とのことだった。
 質疑応答の中で、日本政府が「台湾有事」を突如として持ち出して軍備予算を倍増するというのは日本が戦争できる国になりたいという姿勢を感じ取れる」「敵基地攻撃能力をもつというのも、北朝鮮に対峙している韓国でさえ我慢していることなのに、日本がそこまでいうのはおかしい」というやりとりも印象的だった。
イベントの最後にジュ・ヨンホさんの歌の生演奏の予定があったが、設備が対応できないということで、ゲリラライブの時の動画が上映された。作詞作曲はジュ・ヨンホさんで、通訳もつとめたジョ・ユソンさんによる日本語訳は動画にも文字で入り、歌詞カードも配布された。タイトルは「そうやって~想像と行動の歌~」。
 締め括りの3人の代表運営委員のお一人マーティン・フリッドさんからの発言があり、「ジュさんの歌で涙腺が緩んだので前ではなくこの場で発言したい。自分の母国のスウェーデンは30年間戦争をしてこなかったが、ロシアによるウクライナ侵攻によってNATO加盟の道を選んで残念。韓国と台湾はそれぞれの歴史の中で軍隊をもち徴兵制のある国であるので、違うところは多々あるが、戦争をしないということで一緒にやれることをしようと今回の取組みとなった。アジア共同声明を出すことは間に合わなかったけれど、これから3カ国、さらにアジア諸国に輪を広げたい」と今後の取り組みについての行動提起があった。
 韓国語の通訳と企画コーディネーターをつとめたジョ・ユソンさんは、ハンサルリム生協研究所の研究員で、研究テーマは地域における福祉活動で、現在は生活クラブ生協の老人施設「風の村」で働きながら研究を続けている。彼女は研究のために日本生協連資料室に閲覧来室に通われていたので、生協総合研究所の女性研究員を紹介して医療福祉生協連にもつなぎ、日韓の医療生協シンポジウムのコーディネーターや名古屋の地域と協同の研究センターのコーディネーターもされている。今回の企画にあたっても、生協の平和活動の史資料を資料室に閲覧に来室されている。そのご縁もあって参加した次第だが、ジュ・ヨンホさんはご友人で以前はiCOOP生協の職員だったということで、韓国の協同組合人ともご一緒に平和の企画ができたのが嬉しいと思えた。来年は帰国される予定だが、今後も協力し合いたいと考えている。


【参加報告】11/18(木)小林節さん講演会「憲法改正:問題の本質を見極める~主権を奪われないために~」その3

2021-12-01 00:57:39 | 参加報告

<Mより発信>
主婦連合会主催の11/18(木)小林節さん講演会の参加報告記事を3回に分けてアップいたします。
※主婦連サイトに録画した講演会の様子をYouTubeにて2か月ほどアップしているとのことです。そちらもどうぞご覧くださいませ。
小林節さん講演会(2021年11月18日) – YouTube
【参加報告】11/18(木)小林節さん講演会「憲法改正:問題の本質を見極める~主権を奪われないために~」その3
(その1は→こちら。その2は→こちら
《主な質疑応答》
Q1:改憲派はどうして戦争をしたがるのでしょうか?
A1:権力者は、「自分や家族は戦争に行かないで済む」という認識の上で国家の誇りを守るためにとか机上の空論で考えている。1万人死んでも国が残ればよいという感覚で、戦争ができるというオプションを握っておきたい。自分も娘が生まれたことで一人の命に向き合ってから考えが変わった。軍需産業に携わっている人間はそれで戦争や戦争準備で儲けるのが仕事。
Q2:自粛警察の人たちは緊急事態宣言との区別のつかない国民に対し、緊急事態条項を憲法に加えるべきと、混乱に乗じて改憲をすべきと言い出している。12条、13条の問題だ。
A2:コロナの感染拡大に乗じた動きへの言及を忘れていた。質問に感謝する。感染拡大防止はやる気があればできるのにしなかっただけ。公共の福祉という概念は自由に平和に共存共栄できる社会をつくるための条件。例外条項を付けた上で規制をするのは現行憲法で十分できることだ。
Q3:自民党の岸、佐藤、安倍の系譜は、アジアの平和のためにアメリカの代わりに日本が役割を果たすということで日米で裏で話ができているのではないか?
A3:自分は30代はハーバードで40代はケネディロースクールで学んで仕事をしたが、同僚たちは政権の次官クラスだった。アメリカというのは自己都合国家。日本にとってのアメリカはと違い、アメリカにとっての日本は200ある国の1つにしかすぎず、日本列島は都合のよい前哨基地。ジャパンハンドラーと言われる人々は日本研究の専門家で、どちらの政権になろうが日本を手なづける仕事をするのでお金くださいの人々。民主党政権に交代したらジャパンハンドラーをはずした外交をすればよかったのにそうしなかった。アメリカには正論を言う表とずーずーしい裏がある。上院議員をロビーしてもう少しまともな隣人としてつきあうようにできればよかった。岸信介は戦争推進の背広組の戦犯だったが、日ソ対立激化で日本を立て直すヒマがないので天皇教の日本人には天皇制を残して旧体制の一部を許して使う方が早いということで許されたことで総理大臣にまでなってしまった。
Q4:立憲民主党は共産党と組んだのが間違いで野党共闘は失敗だったというマスコミを挙げたネガティブキャンペーンが喧伝されているが、共産党は候補者をおろして統一候補を応援し、支持者のほとんどが立民に投票したのに立民の支持者は3割が維新に流れて可哀想だった。先生は以前は左は支持できないがまともな保守を求める人の受け皿を目指されたが、今後はどうしていったら良いとお考えか?
A4:野党共闘に体制側がかなりの危機感をもって本気で攻撃してきたのに対して野党側が非力だった。立民は選挙に失敗したら責任取れオレにやらせろの利害集団。共産党は長く埒外に置かれてきて遠慮があるがまとも。共産主義というのは悪いことなのか?暴力革命への批判にはもっときちんと反論すべき。志位さんが長いと批判があるが結党の自由がある。新自由主義は不道徳な資本主義で、管理をしてまともな資本主義をやってみせますよと言っている。
Q5:横浜のカジノ反対運動での街頭宣伝行動で先生のスピーチに行列ができた!
A5:正しいことを分かりやすい言葉で訴えていただけだ。それと同じように憲法改悪反対運動もやればよい。

※冒頭の写真は主婦会館プラザエフのロビーの掲示板に貼られたポスター。

【参加報告】11/18(木)小林節さん講演会「憲法改正:問題の本質を見極める~主権を奪われないために~」その2

2021-12-01 00:28:13 | 参加報告

<Mより発信>
主婦連合会主催の11/18(木)小林節さん講演会の参加報告記事を3回に分けてアップいたします。
※主婦連サイトに録画した講演会の様子をYouTubeにて2か月ほどアップしているとのことです。そちらもどうぞご覧くださいませ。
小林節さん講演会(2021年11月18日) – YouTube
【参加報告】11/18(木)小林節さん講演会「憲法改正:問題の本質を見極める~主権を奪われないために~」その2
(その1は→こちら
3.自民党改憲4項目=我々の前に出てくるのはコレであり、全能力を上げて分析、説明する
②「緊急事態条項」:
大規模災害時に首相が行政権に加えて立法権、財政権、自治体への命令権も握り、国民は公の命令に従う義務を負う。ナチスの全権委任法と同様
●人権は本来、公共の福祉という共存共栄のための条件でしか制限を加えることができないが、それを立法に代わる政令で制限できるようにする+財政権は予算制定権であり立法府から権限を奪い、地方分権を奪う。
●大災害時には自治体の首長に権限を委譲すべきで、中央政府はバックアップに回る方が実効性高。
③(参院選)合区解消:「一人一票」の原則を否定する、世界の非常識
●国会議員は人の代表であり畑や橋の代表ではない。少数意見尊重をしないで数で押し切るもの。
④教育の充実:法律と予算でできる、「憲法事項」ではない
●行政法で根拠法をつくればいいだけ
●民主党政権でやりかけたのを自民党がつぶした
●維新=地方の権力集団へのリップサービス
4.自民党の憲法観:憲法を「権力者が国民を縛る規範」だと考えている?!
●2012年草案102条(1)国民は憲法を「尊重」する義務がある。(2)権力者は憲法を「擁護する」義務がある。3条(2)国民は国旗・国歌を尊重する義務がある。
議席は利権につながり、欠点を知らずに勢いで出してくるだろう。→憲法は哲学論争!
5.大阪都構想反対運動に学ぶ:自民改憲案の真実を理解した者が、それを周りに知らしめれば、主権者国民大衆はこの異常な改憲案を否決するしかないはずである。
●巨額なお金をつぎ込んだ大宣伝に対して、駅頭などで手書きのビラを配る動きが広がった。それで都構想提案を否決する世論が逆転した!
その3へ続く

【参加報告】11/18(木)小林節さん講演会「憲法改正:問題の本質を見極める~主権を奪われないために~」(主婦連合会)その1

2021-11-30 23:59:50 | 参加報告

<Mより発信>
主婦連合会主催の小林節さん講演会が11/15(木)18:00~20:00にハイブリッド開催され、主婦連会議室で参加してきました。講師によるレジュメに沿って報告記事を作成したので3回に分けてアップいたします。
※主婦連サイトに録画した講演会の様子をYouTubeにて2か月ほどアップしているとのことです。そちらもどうぞご覧くださいませ。
小林節さん講演会(2021年11月18日) – YouTube
【参加報告】11/18(木)小林節さん講演会「憲法改正:問題の本質を見極める~主権を奪われないために~」その1
1.総選挙の結果、改憲「発議」はやって来る・・・と考えておくべきだ:
●自民・公明・維新・国民で345議席(三分の二310を大きく超えている)
●改憲は自民党の党是で政調会長は安倍派の高市
●自民は「嘘」の宣伝で成功体験が多い ずっとやるやると言ってきたが選挙制度のトリックで多数派になっているだけで実際に国民投票で否決されるとダメージが大きいと思ってきたが、いけると思ったら強い力を発揮してくる これまでも押し問答で時計を見ていて強行採決してきた実績あり
2.「護憲派」を自認する者は論争から逃げず、自民案を精読すれば「怒り」で自信が出るはずだ:
●護憲派はこれまで「無視」して改憲論争から逃げてきた結果、論争を失ってしまい、論争慣れししていない
●改憲派は、護憲派のいない所で言いたい放題でその嘘を信じる大衆も出てきた(8行政区で2000人規模の櫻井よしこなどの講演会を毎年開催の洗脳効果!)
●現実の政治の中で提案されてくる改憲案は自民案の他にない。公明、維新、国民の提案に付き合っている暇はない。
●幸福の3要素は「自由」「豊かさ」「平和」であり判断基準。平和と豊かさが奪われたら自由がなくなる。日米関係の強化で戦争の危険が増し、財政破綻が拡大するおそれは?「存立危機事態」で自衛隊を出すならアメリカを助けに行くということ。「重要影響事態」は? →論争する力を作る!
3.自民党改憲4項目=我々の前に出てくるのはコレであり、全能力を上げて分析、説明する
①「自衛隊明記」(必要な自衛を行うために自衛隊を組織する):
これまで「必要・最小限」であった自衛隊を「最小限」をとった「必要な」自衛に拡大して、海外派兵を合憲化するトリック。「何も変わらない」ではない。こういう「国防の基本問題」こそ堂々と公論で決すべきだ
●必要最小限だから「専守防衛」で海外に出なかった。憲法がダメというなら解釈を変えるというアウトなことを政権がした。安保法制を違憲としたのは憲法学者の98%超で合憲としたのは2名にすぎない。自衛隊を違憲だと批判されないために憲法を改正するというのであれば、その時点でアウト。憲法順守義務違反。
●自衛隊が合憲なのは第2警察の役割の範囲内。自衛隊法は行政法の中の警察法の所に入っている。国家内治安のための警察権をもったものということ。警察や海上保安庁の手に余る時の第2警察として存在する。
●中国や北朝鮮の挑発行動がある中で野党共闘側は選挙公約に入れず失敗!
●初めて軍人より民間人の死者が多くなった第一次世界大戦の反省から1928年採択29年発効のパリ不戦条約は戦争やめよう条約で「国際紛争を解決する手段としての戦争を放棄」という表現が入っていてその表現が憲法9条1項に入れられた。自衛のための戦争は許されるが、国策の手段としての戦争=侵略戦争は許されないというのが世界の共通認識となった。9条2項で陸海空軍をもたないとしているのに3項として自衛隊を明記するという。後からの条文で前項までを否定するのが欧米では常識的であり、何も変わらないではない。
●国防は国際法が扱い憲法で扱うものではない。
その2へ続く