中村正直の「頑張れプロ野球」

ベテラン野球記者の本音ブログです。

岩隈が見たかった…

2008-06-18 22:31:44 | Weblog
 試合はまた、敵将・野村監督の継投が裏目に出て阪神が楽勝した。プロ3年目で

初先発となった左腕・片山には驚いたが、関本が初回に一発かまして優位に立ち、

そのまま押し切った。試合後、広沢打撃コーチが「奇襲は猫だましのようなもの。

慌てたら足下をすくわれる」と言っていた。猫だましかどうかはわからない。奇襲

かどうかも、阪神サイドがそう思うだけで、野村監督にすれば「予定通り」だった

かもしれん。だが、そんな“想定外”にも、岡田阪神は落ち着いて自分の相撲を取

りきった。

 結果的にこの2連戦を連勝したわけだが、個人的にはすでに10勝を挙げている

岩隈を見たかった。確か、交流戦初年度だったと思う。この甲子園で岩隈を打って

勝ったことがあった。対戦していれば、そのとき以来だったのだが、今回は縁がな

かった。ハーラートップをいく楽天のエースに対し、猛虎打線がどう立ち向かう

か。新井が、金本がどうやって攻略するか。いい投手を打って勝ってこそ、その勝

ちに意味がある。勝ちは勝ちでも、自分たちの実力を測るには、エース級を打つに

限る。

 そういう観点からみれば、今年の阪神はエース級と当たっていない。ソフトバン

ク・杉内、西武・涌井くらいか。日本ハム・ダルビッシュも、ロッテ・成瀬とも対

戦しなかった。巡り合わせがよかったとも言えるが、強い今年なら彼らと当たって

も十分勝負になったと思うがどうか。

 週末に予定されている日本ハム2連戦。17日に7イニングを投げているダルビ

ッシュはさすがにこないだろう。最終戦に中4日で登板してくるか。優勝がかかっ

ていれば、来てもおかしくはない。そうなれば、また面白くなる。岩隈を叩くチャ

ンスがなかった分、ダルを粉砕するとしよう。ダルよ来い!心の中で念じつつ、週

末を待とう。