中村正直の「頑張れプロ野球」

ベテラン野球記者の本音ブログです。

12年ぶりの西武線

2008-06-11 19:58:31 | Weblog
 新大阪を午前10時7分の「のぞみ」に乗り、東京に着いたのが午後0時47分

で、すぐに山手線に乗り換えた。上野を回って池袋へ。池袋駅の構内で腹ごしらえ

をし、西武線に乗り換える。黄色の西武電車に乗るのは、実に12年ぶりだ。懐か

しい町並みが窓越しに見えてきた。92年から96年秋までの約5年間、池袋駅か

ら2駅所沢よりの「東長崎」(地名は南長崎)に住んでいた。

 なぜ西武沿線に住んでいたかと言うと、西武球場に通いやすいから。つまり、西

武担当をしていた(最初の1年目だけだが)からだ。前にもこのブログで書いたと

思うが、当時の西武と言えば、憎たらしいほど強かった。投手陣は渡辺久(現監

督)、渡辺智の“Wナベ”に、工藤、郭、潮崎、鹿取とそうそうたるメンバーが揃

い、打者は秋山、清原、デストラーデのクリーンアップを中心とした強力打線が他

を圧倒していた。いわば西武王国の全盛期。そんなレオ軍団の取材に、日夜西武電

車に乗って通っていたのだ。

 当時から感じていたのだが、池袋から西武球場までが何とも遠い。去年は立川に

宿をとり、タクシーで球場へ行ったのだが、今年久々に電車を利用してつくずくそ

う思った。よくも連日通っていたものよ。でも、若かったからね、当時は。

 所沢で乗り換え、さらに西所沢で再度乗り換えてようよう球場前に着いたのが、

はや2時半を回っていたか。移動だけで疲れてしまった。しかし、それも試合がす

っかり癒してくれたが…。

 フォードに2号アーチが飛び出した。打たれた石井一がさかんに首をひねってい

た。見ているこっちも目を疑った。三塁ベンチでさえも、想定外?の一撃にキョト

ンとしていた。バットを振れば何かが起こる。たとえあの「ルー」とはいえ、バッ

トを持つ打者なのだ。みくびってはいけない。「先入観は悪!」。どこかの監督が

よく言ってたっけな。