ひょうたんから駒（完結）

しかしどうにかこうにか時間までに間に合ってほんとによかった今回私が選んだ人形は今までブログに載せた物がほとんどだが
ただ違うといえばラッコの親子の色を少々変えてみたくらいである




※これが後で作った作品である

さてその夜もダックスフンドの君に迎えに来ていただいたのだが一番に招き猫を見てこう言っていた「やっぱり手が下過ぎる」と・・・前に招き猫を作る話をした時に「招き猫というのはどこを探しても手を頭より上に上げてるものがないから！」という話を聞いていて自分では型紙を取る作業のうちからそれをなるだけ意識して結構手を長めに・・・かつ上につけたつもりだったのだがちょっとした言葉の勘違いをしていたのだダックスフンドの君が言う「頭より上」というのはほんとに頭のてっぺんより上という事らしくそれを私は「手が胸のあたりにあるのばかりで首より上のはない！」と思い込んでいたのだなんとも大きなミステーク！しかし今となっては修繕する時間も当然なくそれはそれで持って行くしかなかったのだがなんとも残念である
しかし１ついい勉強になったではないか


しかし店に着いてここでまたまたミステーク！
前回奥さんから「たこ糸は長め」とお聞きしていたので今度はたこ糸をあまりに意識しすぎて
しまい今度はたこ糸が長すぎたようだ

それともう１つ！

奥さんが言うには「せっかくいい物を作っても
たこ糸は値打ちがない同じ紐でも黒にするとか鎖にするとかそれかもっと洒落たストラップみたいな感じにしてみた方がいい」とアドバイスしていただいたのだ

やはり買う側からの見方と作る側からの見方では全然違うそれになかなか自分だけの考えでは限られている上になかなか人の意見を聞く機会もないので小さなアドバイスも貴重である確かにそう言われればたこ糸はたこ糸であって洒落てもないし品もない自分としては鞄等につけるのに人形が大きすぎて小さな輪では入らないと思いたこ糸に行き着いたのだが今度からはそれも意識して
いろいろ考えてみようかと思うのだ

それと手作りの物を置かせていただけそうなお店に息子さんが電話までして聞いてくださり「1度作品を持って早いうちにうちの店で聞いてきたと言って行って来たらいいですよ専門屋だから置けないにしろいろいろいい話も聞けるだろうから」と言ってくれた
何から何までお世話かけっぱなしである


おしくも今自宅には人形が1つもないしかし早いうちに作って行くつもりであるやはり何事も自分が動かないと回りも動かないのだなかなか初めての所に行って営業じみたことをするのは苦手だがせっかくいただいた幸運を無駄にしたくないしまた自分が動くことによって１歩前に進めるかも

帰り際カウンターの横を何気なく見ると棚になんと「福助」が飾ってくれてあった何とも涙が出そうに嬉しかったおもわず写メを撮ろうという衝動にかられたがちょっとひんしゅくだと思い
断念した私であったのだ

自宅に帰りまずは相当安堵した少々不都合が生じほんとに人形が先方さんに気に入っていただけたのかわからないがなんとか自分なりに頑張ってみたなんかこの4日間は気になって気になって人形を作っている夢をみて何度目が覚めたことか
お聞きしたお店には近いうちに一度行ってこようとは思うがとにかく明日はひとまずこの4日間ほったらかしにしていた家事や用事を済ませたい人形を作った後の自分の部屋は材料の細かいゴミや糸くずだらけでまるで戦場のように汚いそれに更新出来ずに気になっていた記事も書かないといけないのだまずはそれから・・・何事もそれからである

ひょうたんから駒 3

たこ糸つけに関しては5分や10分あれば簡単に付く訳で今から作る他の人形たちが仕上がった時に一緒につけてもいいではないか迷った挙句やはり「福助」と「招き猫」を先に作る事にしたのだ
その日は早い時間から起きてさっそく人形作りに取り掛かることにしたのである何故「福助」と「招き猫」かというとお店をされているので縁起のいい「福助」と「招き猫」は絶対持っていきたかったのだ


別に納期は切られてる訳ではないが私としては注文をいただいたからには1日も早くお届けしたい夜おじゃまするとなると自分の仕事の休みの日しか持っていけない訳でシフトを見ると３日後の次の連休を逃したらまた3日連続勤務という事態でそうなるとまた納期が延びてしまう出来たらこの連休にはお届けがしたいものである

という訳でそれから４日・・・勤務の日2日と連休の2日が勝負であり自分ながらに切った納期であるとは言っても独り身なら好きなことだけしてればいいが子供もいればご飯の用意や買い物、その他もろもろしなくてはならないことはたくさんあるそれに加えて毎日のブログ更新もしなくてはならぬそれに夜仕事となると夕方からバタバタし人形を作る時間も限られてくるそれでも１つずつ仕上げていかないと終わっていかずとにかくこの4日間は時間が許す限り人形作りメインの生活になったのだしかしなかなか自分が思うようにはいかないもので1日目はなんとも「福助」を作るだけで終わってしまった
手の込んだ細かい物ほど出来上がると映えするがその分作る
時間もかかってしまうのである







その夜はちょうどダックスフンドの君から「その店に行く用があるからもしたこ糸が付いているなら持っていくが」と連絡をいただいたので慌てて急きょたこ糸を付け唯一仕上がった「福助」も同じく持っていってもらう事にしたのだいただいた注文は「たこ糸がついたもの」と聞いていたがそれとは別に
気に入っていただければ幸いである

しかしなんとも「福助」だけで1日使ってしまった後3日しかないしかし次の「招き猫」も予想外にその前日・当日仕事で睡眠の確保やらで時間が限られて完成が仕事の間際までかかってしまい結局2日目も招き猫だけで終わってしまった明日からの連休2日でなんとか仕上げてその夜には持っていきたい後残りの2日で作り上げなくてはならないのだだんだん時間が押し迫ってくる10日に1作品ペースで作っていた私にはたいへんな作業だがしかし考えてみれば普通注文となるとお客様が全部決めた物を作るところを半分は出来上がっている物を買っていただいた訳でありそう考えたらはるかに負担も少ないではないかそれにこんな話はめったにあるものでもなくいいチャンスだと思っていつにも増して頑張らねば

結局連休の1日目は朝までかかって５つ仕上げ自分の思惑では最後の日に後4つ！招き猫を含めて合計１１個完成する予定だったのだそれも最後の日だいたい2時くらいまでに２つ完成させ最後の２つを夕方の4時くらいまでに完成する計画であったのだが願ってもないチャンスに凝った物をと思ったのが運の尽きでありなんとも初めの2つで大幅に時間をとられなんと4時までかかってしまった「仕方ないから最後の２つは断念しちゃえ！」という悪魔の声が脳裏をかすめたがそれもなんだかズルをするようで嫌である結局最後の２つを作り上げたのは6時半の手前でそれから慌てて息子らの食事の準備やら身支度を済ませなんともばたばたであったほんに普段は時間なんて持て余すくらいあるのにこんな時に限って無情にも時間は早すぎるほど過ぎていく時計を見る度にあまりの速さに仰天するほどだったのだ

ひょうたんから駒 2

私の場合見てくれは何事にも動じないいつもどーんと構えてるように見えるのだが実はなかなか人に馴染むまでは思った事が言えない人間であり店に入ったもののどう話しを切り出そうか？内心ドキドキであったのだがダックスフンドの君がちゃんと話しをしてくれてあったのか行って席につくと早々に奥さんから「持ってきてくれたの？」みたいに切り出していただき内心すごくほっとした

すぐさま私は人形が入った袋を奥さんに渡し奥さんもすぐに見てくださって１つずつ見ては「これも可愛い」といってくれたとっさに「１ついくらなの？」と聞かれて私も「普通は500円なんですけど・・・３００円でも」と言ってしまった何故なら仮に1個５００円にしたって10個となれば５０００円でありついつい貧乏たれの私は自分の気持ちで考えてしまい仮に自分なら「人形ごときにそんなにお金を出すだろうか？」なんて思ってしまったのだだから「10個も買ってもらうんだからもう少しお安くしなくちゃ」みたいに申し訳ない気持ちになったのである


しかし奥さんはそれよりもはるかに高額な金額を出してくださり「ここに１１あるから後はあなたにおまかせするわ」と言われたのだ「ここに１１あるから」・・・というのはつまり私が持参した袋に入った人形が１１あるということで・・・それはつまり持っていった分は全部買ってくれたという訳で・・・「１１個はこれでいいから後の分はおまかせ」ということなのだ

※持っていった11個の人形たち


思いもよらぬ状況に私は仰天し言葉を失ったそんな夢のような話があっていいものか？自分のほっぺは痛いので思わず隣のダックスフンドの君のほっぺをつねろうかと思ったくらいであるこれで材料費はしばらく安泰でたくさん人形を作ることができるめちゃくちゃありがたき話である

それに加えて息子さんが「手作りの物を扱っている店」を何軒か教えてくださったり「人形と共にブログの案内の紙を入れてみてはどうだろうか？」とアドバイスもしてくださったりほんとに親身になってくださったほんに見ず知らずの私にこんなに親切にしていただいていいのだろうか？なんだか申し訳ない気になってくるくらいであるそれに元をただせば「ダックスフンド」の人形をお店の人に見せてくださったダックスフンドの君のおかげである


そうそう・・・肝心のたこ糸だがやはりたこ糸をつけていかなかったのはミステークであったやはりたこ糸は必要だったようで結局再度お届けになってしまった考えてみればほとんどの人がたこ糸希望でありたこ糸は初めから付けておいたほうがいいのかも１つ賢くなったではないか日々勉強である

それからお店をはしごしたのだが私は全く眼中になかったがその店でもダックスフンドの君が人形を紹介してくれたのだ私の場合そんなとこは融通がきかないというのか機転が利かず全く持ってその人の行動力にはびっくりである「写真とか絵とか見せたらそれに似せて作ってくれる」と言ってくれたので私は妹に作った犬の話をひきあいに出しアピールできたのだ


・・・・・・・・・・・・・

今夜は何がなにやら思いがけないことが多すぎてなかなか実感できず帰宅したその時になって初めて事の重大さがずっしりのしかかってきて身体が震えたなんとも夢のような話で思わず「夢なら覚めないで」と思ったくらいである夢かうつつか幻か・・・しかし鞄には高額の印があってやはり夢ではなく現実みたいだ


・・・とするとやらなくてはならないことはたくさんある持ち帰ってきた人形にたこ糸をつけるが先か？作ろうと思っていた福助と招き猫作るのが先か？残りの10以上の人形を作るが先か？何からはじめたらいいのか？・・・昔からすることが同時にたくさんできると気ばかり焦ってパニくってしまうことがある私でありまさに今がその状態である

しかしとにかく何をするにも興奮冷めやらぬ私は頭が作動せず今夜はひとまず眠って明日から始めることにした方が良さげである私は今度は自分のほっぺをつねり痛いのを確認すると横になって眠ったのだった

ひょうたんから駒１

この間妹君のわんちゃんを送った同じ日に一緒に作ったダックスフンドもお届けをした私も送るまでは作っている事すらその人に話してなくサプライズののように突然渡してびっくりさせたかったのだがその人に渡した時はさほど反応もなくはたして喜んでくれたのかどうか？少々心配していたのだしかし次にお会いした時は車のルームミラーに飾ってくれてあり内心ほっとしたのである




さてその人に前に「人形が作ってたまってくるからどこか置かせていただけるお店はないか？」と話していたのだが気にとめていただいていたのか２．３日前に突然その人から連絡があり「あの人形の話だけどいくらくらいで売るの？」と聞かれたのである突然の電話で私も置かせていただける店があるのかと勘違いしてしまい・・・


もし置かせていただける店があるのなら願ってもない話でそんなありがたいお店があるのなら万が一人形が売れても8割方売れ上げをもらっていただいてもいいと思うくらいで正直にその旨を話したのだそして
「置くのなら1個はいくら位で？」とも聞かれ「前にほかの店に置かせていただいてた時は５00円か６００円くらいで置かせていただいていたけど？」と話したのである

後でよくよく話を聞いてみるとダックスフンドの人形を差しあげた日にその人がある店にそれを持っていったらしくそれを見せたらその店の奥さんが「可愛い」と気に入ってくれたみたいなのだそこでその奥さんが「店に置くのは出来ないかもしれないが人形を10個ばかり作ってほしい」と言ってくれたらしいその奥さんは昼間は忙しく夜にしか時間がとれないから一度そのお店に邪魔しに行ってみようというのだそれで私の仕事の休みに食事を兼ねてお邪魔しに行くことになったのだが・・・


１つ疑問なのはその人はダックスフンドを
見て気に入ってくれたと言っていたとするとそのダックスフンドを１０個ほしい
ということなのか？またはそれしか見てないから知らないだけで他の物もあればいろんな種類で10個ほしいということなのか？

私も双方の話を一部始終聞いていた訳ではなくイマイチ意味がわからず把握しかねるそれならば「今作ってにある物を一度持参して見てもらおう」ということになったのだしかしそれならそれでまたまた今度は「万が一持っていった物が気に入っていただいた場合たこ糸はどうするか？」という疑問が湧いてきたのだ人によっては人形をもらってもで飾りたい人もいればたこ糸を付けて鞄か車かどこかに飾りたい人もいるのだ持っていくのに一概にみんなタコ糸を付けていくのもどうか？しかしたこ糸必要な人なら付けてないと「再度お届け」になりまた待たせてしまうし「そこにタコ糸を持参してその場でつけようか？」とも思ったりもする


結局蓋を開ける前からあれこれ悩んで
みても仕方ない万が一たこ糸が必要で再度お届けになってしまってもしょうがない
ではないか結果的にたこ糸が付いてない
ままお邪魔することになったのである

趣味が同じだったようで・・・

上の息子ときたら中学になっても高校になっても全然身をかまわずいくら親が「同じような服ばかりだし買いに行こう」と言っても面倒くさがり行かずお洒落に全く興味を示さないそんな息子がある日突然お洒落に目覚めた何が影響したのか自らの意思で最近では名古屋とかに電車で服や靴を買いに行くというそんな変わりようである


昔の息子には想像もつかぬ白いシャツに黒のベストなんか合わして今風のベルトなんかしているましてや昔から風邪をひいて鼻水が出ていようが学校にハンカチ１枚・ティッシュ１つ持っていった試しのない息子がハンカチまで買ってきていたりするのだ靴にしても今までなら学校・私用兼用であったのにお出かけ専用の靴まで自分で買ってきているよく「突然洒落だすと彼女でもできたんじゃないの？」とか言うがいつも来るのは男友達ばかりでそんな感じにも見えないが・・

しかもこの間まで息子の部屋のハンガーのポールにはいっぱいの服がかかっていたがほとんどサイズの小さくなった着れない衣類ばかりで再三「いい加減に着れないやつを処分してくれないかな？」と何度頼んでも面倒くさがってしてくれず半ば埃もかぶっている状態でそれがある日突然ポールにかかっていた大半という服を抱きかかえて私の部屋に持ってきて「もういらんから」と出してきたのであるその日はたぶん名古屋かどこかに服など買いに行っていたのかそれで買ってきた服をハンガーにかけようと思ったがかける場所すらなく仕方なく片付けるはめになったのか？
しかし多分にずぼらな息子の事1枚1枚見るのもやっかいで全部まとめて
出してきたに違いない


普段動かない息子でも必要に迫られれば動くと
いう証拠か？こちらとしてはお年頃だし
そろそろお洒落に興味を持っていただいたら
めでたいめでたいそれに今まで
気になっていた埃がかぶった小さい服が全部
処分できて一石二鳥ではないか



いつだったかそんな息子が遊びにでかけ帰った後で食台になにやらペンダントらしき物が置いてあるのに気がついたたぶん本人ははずしてそのまま忘れているんだろうがよくよく見るとどこかで見たような・・・なんとそれは以前私が気に入って購入したリングと同じデザインのペンダントではないか


私と同じデザインの物を持っていると息子が知ったら「げげっ～最悪ぅ～」と思うかも知れないが私からしたらなんだか息子とペアで
持っているようでなんとも嬉しさ１００倍あまりの嬉しさに口元がゆるむ～ゆるむ～
私は息子がペンダントがないのに気づく前にこそこそっと自分の部屋にそのペンダントを持ってきて急いで写メを撮ったのである

まぁ仮にペアのを持ってるとわかって息子がつけなくなってもすかさず「使わないなら頂戴」と言えばいいかとも思ったりする本当ならお調子者の私は「見て見てお母さんが持ってる指輪と同じやで」と思わず見せに走りたいとこだがここはぐっと我慢して内緒にしとくのが得策かもそういえば学生の時など
「三者懇談」なんかあると息子の方は親と一緒なのがけたくそ悪いのかぶっちょうずらでずいぶん離れて歩くが母親からするとぐっと成長した息子と一緒に歩いているだけでも嬉しいもんで
ほんの小さなしょうもない事でも嬉しいものなのだ


いろいろな事をあれこれ頭で想像し
写メが綺麗に撮れた事を確認するや
いなや何食わぬ顔で息子の部屋に行き
「これってあんたの？なくすといかんから片付けておかないとあかんで」と親切にもお届けをさせていただいた母であった