備忘録

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『ノートルダムの鐘』村@フロロー

2018-05-06 19:11:33 | 国内ミュージカル
アラスジとか芝@フロローの感想はコチラ

金本@カジモド
歌は普通だけど、台詞はたどたどしい、
というスタイルなのを思い出すのに、
ちょっと、時間が掛かった。

ただ、その台詞に、
開口法な不自然さは無い。

また、歌にクセが無い。
結構、普通に歌い上げる。
その音域が低音なので好みかも。

前回、観た時は6枠で、低音枠だったけど、
カジモドに配役される若さだったとは。


松山@エスメラルダ
登場シーンを見逃したらしく、
いつの間にか、舞台に居た。
(正確には、フロローを追ってた)

音域は低めで、アイーダとかエルファバ路線。
むしろ、ヒロインでここまで、低いのは珍しいかも。


清水@フィーバス
結構、台詞が片言。
でも、歌うとバズーカで、
朗々と、これでもかっ、
となるので、そのタイプか、と。

そのため、カジモド、フロロー、
フィーバスとの三重唱になると、一番、声が通る。

なので、結構、バズーカなのかも。


阿部よしつぐ@クロパン
唯一、前回、観たキャストと同じ。
なので、あまり印象は変わらず。
もう、このイロモノ路線なのだろうか、阿部氏。


6枠は飯村氏。
神父役者と口髭でかなり目立つ。
また、ソロでの低音も目立つので、
分かりやすいアンサンブル路線は顕在。


2度目の観劇。
観たのは二年前だけど、
展開はだいたい、覚えていた。

ただ、メロディのリプライズや
再利用が多いかな、とは思う。
曲を覚えている、ということを差し引いても。


さて、今回の一番のメイン。

村@フロロー

初登場のタイミングを忘れ、
普通に良い声のアンサンブルかと思ったら。

ん?声が村氏という衝撃。
(主に、黒い詰め襟の衣装)

黒髪センター分けと、
なかなかの若作りな初登場。

兄弟と言われても、
そこまでの年の差感は無い。
特に、自己紹介の箇所の
『にーさん』という言い方。

弟にフロリカをあてがわれても、動じない。

神父に詰め寄られ、思わず、
事実を言ってしまう、四角四面さ。
ただ、それ以上に、上の階級が居る、
下っ端扱い、される村氏という状況。

弟の手紙を託された辺りで、
ちょっと、眉をひそめるも、
赤ん坊のカジモドを見ても動じない。

ただ、台詞や歌い方は、
結構、バリエーションが有るのかも。

と、プロローグから
フロローの歌声を堪能。

ただ、カジモドを育てるという、
ここで一番の見せ場の演技は控え目。

カジモド成長後は、
帽子を被り、ちょっと年月が経つ。

カジモドとの朝食。
ここの自制心を教えるシーンでの、
堅く重苦しい雰囲気でする説教。

確実に、本職、感。

イチゴにガッツく、カジモドに
『だめだ、だめだ』という箇所まで、
全く、感情を見せない平坦な台詞。
ただ、表情演技は乏しく、
あくまで、台詞にのみ、感情が入る。

ここで一曲を歌うのだが、
平坦な曲なのに、微妙な高低差のメロディが分かる。
こういう処が声楽系フロローの強みなのかも。

トプシータービーをコッソリ見に来るフロロー。
そのまま、エスメラルダが初登場する処をガン見。
なので、エスメラルダ登場シーンを見逃す。

カジモドを探しに来た、エスメラルダと遭遇。

エスメラルダに関しては、最初、
下心は無く、親切心で近づいたように見える。
(ここで、エスメラルダへの恋愛感情が見えない)

しかし、スカーフの扱い方がちょっとストーカー風味。
ここで、初めて、演技プランが怪人風味なのかも、と。


カジモドが深夜に鐘を鳴らし、怒って登場。
そこでエスメラルダと再会。さっと、平然を装う。

再び、エスメラルダと禅問答。
ここで一緒に住むことを提案するも、
目つきについてエスメラルダにツッコまれる。

ここで、エスメラルダは下心を指摘。
それを、あまり感じなかったけど、
実はそういうフロローの演技プランはNGなのでは?


夜の街を徘徊するフロロー。
その格好はフードを被り、もう。(言わずもがな)
ただ、フードを被ると、表情が見えん!
ここに関しては下手じゃないとダメらしい。


カジモドソロ後、アンサンブルが登場。
そして、後ろから、独り、歩いて登場。

歌い始めは、低音を効かせ、
しっとり(ネットリでは無い)歌う。
そのまま、一回目のサビは普通に。

展開部分で、もっと歌い上げるかと
思ったけど、台詞を重視をした歌い方。

ただ、最後のロングトーンは、
これでもかって、くらい伸ばす。

”地獄の炎”でいきなりのカミングアウト。
しかし、そこまで、エスメラルダ
に固執してるようには見えない。

一幕、最後の”エスメラルダ”
ここで、今作、初めてのメジャーな(明るい)メロディ。

宿屋に火をつけるよう、指示。
ここにきて、平坦な台詞が続き、
冷静で、冷酷なフロロー像が確立。
(やはり、感情が乏しいタイプ)

で、コーラス曲になるも、
意外と埋もれてしまうフロローの声。
やはり、張り上げる系の声では無い。
(比較、ドラゴンボイスな芝@フロロー)

二幕。
物音を聞き、カジモドの住処に。

カジモドの異変に気づき、
居場所を聞き出そうとするも、
嘘をつかれるフロロー。

ここで、優しい歌声で歌うフロロー。
直ぐに、台詞な歌い方に戻ってしまうので、
感情を籠めた歌い方が聞ける、貴重な箇所かも。

カジモドの後を追い、奇跡御殿に
追い込みエスメラルダを確保するフロロー。

エスメラルダを救おうとするも、
アッサリ、否定されるフロロー。
そして、大胆にもエスメラルダに告白。

ここまで、繊細さな演技は無かったので、
何時の間にそこまでエスメラルダに惚れた、と。

で、そのまま『愛してくれ』と迫るも、
かなり、頑なに拒絶されるフロロー。

死刑判決。
一応、執行猶予を与えるも、
その声に、愛情とかは聞こえない。
ま、ツバを吐かれてしまい、刑執行。

エスメラルダ死後、
ようやく、元の生活に戻れると安堵。

ここで、一節、歌うのだが、
この作品、一番の低音。
それでいて、不協和音なメロディ。

きっと、正確なメロディなんだろうけど、
その不協和音を歌いこなす、声楽系フロロー。

しかし、カジモドに落とされ、
後ろに下がっていき、フェードアウト。
え、ここにきて、その演技なのか、
という、アタフタ感とバタバタ感。

あ、村氏っぽいな、と。

フィナーレは、
顔に一本、墨を塗り、登場。
衣装が黒の詰め襟と、なかなかツボ。


と、ほぼフロローしか観てない観劇。


ともかく、歌を堪能出来る役。
三階上手脇席からの観劇だったので、
表情とか追い切れないし、見えないシーンも。

大体の導線は掴んだので、
次は下手前方席から観劇したいかも。


演技として、怪人風味では有るけど、
とにかく、感情があまり入らない。
そこも、平坦なんだ、というシーンが幾つか。

特に、顕著なのが、一幕。
ともかく、感情の起伏が乏しい。
比較対象が、芝@フロローなのも有るけど。

歌の人なんだろうな、と思うし、
役として、違うから本場の演出家
オーディションのオリジナルキャストに
選ばれなかったんだろうな、と。
(野中@フロローは観てないけど)


それでも、細かい高低のあるメロディや、
歌を聴かせる部分での説得力は大きい。
再見すれば、また、印象も変わりそうな役。
怪人ほどでは、無いけど、中毒性が有る役。
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