備忘録

舞台の感想を書いています。(ネタばれ有り)Twitterはdacho115。

『海をゆく者』初演

2009-11-17 17:41:28 | 国内ストプレ
(パンフ続き)自らを悪魔と告げ、シャーキーの魂を貰いに来たというロックハート。そして、最後の大勝負にロックハートが勝ったと思いきや、アイヴァンが勝つ。そして、ロックハートは去り、シャーキーはもらったCDを聞き、幕。

小日向。いつもの飄々キャラではなく、冷血漢。喜多善男の悪魔の一面とだいたい一緒。ただ、冷徹キャラ=眼鏡が必須な人だが、今回は無し状態なので、かなり新鮮。また、酔っ払いで最初から足元が覚束無いが、基本的に冷徹なだけにその様はコミカル。
吉田。白髪でヒゲ。登場時から、かなり声がデカイし、キャラ的にウザい。でも、まだ声が潰れてないし。このまま、シェイクスピアでもいけそうなキャラ。実年齢で一番年下には見えない。
浅野。いつも以上に几帳面キャラ。ただし、終始弱腰。微妙な仕草が何故か笑いを誘う。ピスタチオを食べるシーンが目の前で起こるので余計に。あの眼鏡探しがオチに繋がるとは。
大谷。吉田がバカ騒ぎをするので、印象は薄いがかなりのハジケキャラ。映像だと、真面目路線が多いだけに、ちょっと意外。
平田。あまりに役にマッチしているので、地味。だけど、ああいう情けない役での普通の佇まいが画になる。アルコールが入ってから、豹変するがその落差が物凄い。

待望の日本公演だったが、全体としてはイマイチ。リピートするまではいかない。やはり、演出か?それとも、今回観たのがプレビューだからか?
1幕では兄弟やアイヴァンとの会話が結構ダラダラ続く。酔っ払いのため、リチャードが声を張り上げて話し続けるが、それも単調。流れ的に、ロックハートが出てくる辺りで、少し変わるがポーカーをし始めると、あまり動きがないので、地味だし。『氷屋来る』での市村氏が登場するまでと雰囲気が似ている。ただ、その役割が小日向氏だったので、インパクトに欠ける。笑いの部分がちょっと空回りしているのか?役者にハズレが無かっただけに、残念。
スズカツか蜷川あたりの演出で観てみたいかも。蜷川演出ならセリフメインでも飽きが来なそうだし。

照明の使い方が結構好み。ポーカーの話や二人きりになってからのスポットの当たり方が特徴的。一方で、2幕は効果的な照明は使用せず。

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