備忘録

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『サンセット大通り』

2012-06-19 14:51:39 | 国内ミュージカル
ネタバレ注意。

あらすじ
往年の名女優・ノーマとその若いツバメ・ジョーが一緒に暮らしているが、そのジョーが若い脚本家志望・ベティーと仲良くしているの気づき、別れさせようとする。ベティーには婚約者がいるので、ジョーは付き合えないとハッキリと決別し、ノーマの家からも出て行こうとする。しかし、それを阻止しようとして、ジョーを撃ち殺す。マスコミが押し寄せるなか、半狂乱になるノーマだが、老執事に『撮影の時間』と言われ、急に女優になる。そして、颯爽とマスコミの前に立つノーマだが、その髪は白く、歳相応の容姿であった、幕。

安蘭@ノーマ
実年齢よりも老け演技。仕草等がかなりオバチャンなのだが、女優さんとしてはそれで良いのか?でも、設定の年齢に見えるというのは誉め言葉になるのか、それとも単に…。
歌に関しては地声で歌う曲がもう少し聞きたかった。ベティーに比べれば、聞きやすい音域なので、編曲の妙?
しかし、エジプトの女王とかそういう貫禄のある、プライドの塊の様な役設定がハマりすぎる女優。
カテコでは白髪、終演後のトークショーでは茶だったが、どちらがカツラ?

田代@ジョー
まぁ、安定の声と演技。二幕になってからの、今の状況を楽しむジゴロっぷりが思っていた以上にハマっていた。ちなみに、ベティーを突き放したのは、友達の婚約者だからという解釈で良いのだろうか。
タイトルナンバーに関しては、物足りないが、他の若手に歌わせるよりは、田代氏に合う。

鈴木@マックス
ノーマに忠実な老執事。基本ラインはジョーに対する敵意のみ。もう目つきが常に敵対。で、ノーマを称える歌では、見開いた目で焦点が何処状態。ポイントは映画上映会での、嬉々として、フィルムを用意するシーンと楽しそうにオルガンを弾いているのに、煩いとノーマに一蹴されるシーン。後は、飛んできた膝丈まである水着を拾い上げ、自分に当てる姿。
曲時代は半音下がる曲ばかり。なので、結構、不協和音的旋律が続くが、それがまた妙にハマる。

彩吹@ベティー
22歳設定のため、常に若々しい。そもそも、田代氏より年上だよね、実際は。裏声ばかりの曲で残念。やはり、この人は地声で引っ張る役の方が好きなのだが、なかなかそういう役で観る機会が。結構、出演作品は観ているのだが、紅一点にしても、主演にしても、大型ミュージカルでの主演作でないと…。

浜畑@デミル
ソロパートが一曲のみ。しかし、この人は上手い部類なのかが、なんとも。先日のジキハイでは、ダンヴァースの前任者だったため、復帰願いの声がアチコチで聞かれたが、結構、平坦な歌い方かと。

戸井@ジェルドレイク
普通にイヤミ役なのだが、なんかこういうキャラ路線なのだろうか、ポスト大澄賢也氏的ポジ。『ボニクラ』よりは出番が多いか?

岡田@仕立て屋
アンサンブルの仕立て屋集団のソロ。相変わらずの良い声なのだが、やはり、こういうミュージカルではアンサンブルなのだろうか。

先週観た、AOLに比べられば、ストーリーが存在するので、観ていられる。が、やはり、昼ドラなノリ。マックスが実はノーマの最初の旦那という、驚きはあるものの、ジョーの殺害に至る経緯は捻りもないし。ヒッチコック版は幾らか違うのか?
そして、話のキモであるノーマの白髪に気づいたのは、カテコ時。階段を降りるシーンでは、気づかなかった。そもそも、その時はマックスを観ていたこともあるが、ちょっと驚き半減。

階段が登場し、回転するセット。屋敷内であると、その存在感が結構あるのだが、撮影所シーンでも効果的に。しかし、それ以外のシーン(逃げるシーン等)ではちょっとムダすぎ。

楽曲はALWらしく、同じ旋律を繰り返す。特にタイトルナンバーが頻繁に登場するため、かなり刷り込まれる。


で、とりあえずマックスが誰が演じるかは、この作品ではかなり重要。下手からオルガンを弾く時の表情を確認したい。

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