備忘録

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『太陽王 ル・ロワ・ソレイユ』

2014-06-04 23:21:32 | 国内ミュージカル
ザックリなアラスジ。

戴冠当初は摂政の母親・アンヌと枢機卿・マゼランによる傀儡政治が行われ、自身のあり方や方向性が定まっていないルイ。

しかし、マゼランの姪・マリーに出会い、色々と学んでいく。
そして、戦地である北方前線に赴くものの、負傷して、意識不明に。その看病のためにマリーが寝ずの看病し、回復。
結婚の約束までするが、アンヌはスペインとの国交維持のため、政略結婚で、テレーズとの縁談を勧める。
それに反感するマリーだが、フランスのため、強いてはルイの為、一人去る。

その事で、悲嘆にくれるルイ。

二幕

マゼランが『人の意見は聞くな』という遺言を残し、死ぬ。
その遺言通り、摂政だった母・アンヌを遠ざけ、大臣制を廃止し『朕は国家なり』と宣言。

一方、スペインから来たルイーズとの関係は冷え切り、弟・ムッシューの紹介した、人妻・モンテスパン夫人と不倫関係に。
また、そのモンテスパン夫人にも、フランソワーズという未亡人の女官がつく。

ルイのワンマン政治は悪化を辿り、芸術に私財を使い、ルイーズはルイーズで孤独に。その孤独を埋めるのは、フランソワーズだった。

そんななか、モンテスパン夫人の黒ミサが露見し、一層の孤独を感じるルイ。

そこにルイーズ危篤の知らせが入るが、既に死期が迫っていた。
その臨終で、フランソワーズにルイを託すルイーズ。

死後、フランソワーズに求婚するルイだが、最初は拒絶される。が、最後にはそれを受け入れ、幕。


柚希@ルイ
冒頭から踊る。戦場でも踊る。
勿論、最後、プロポーズを受け入れて貰ってからも、踊る。
カテコ後にレビューが無いから?と思ったら、それはそれで黒燕尾で、華麗に踊っていた。

歌に関して、ソロ曲は地声の為、得意な音域で歌っていたが、デュエットになると、若干、キーが上がる。そのため、結構、ロックなデュエットなハズなのに、失速感有り。

ただ、三階最後列から観ても、埋没しないスターオーラ(衣装?)


十輝@マザラン枢機卿
良い声。なのに、歌が無理に作った男役の声なため、平坦というか、イマイチ。姪・マリーとのデュエットでそれが顕著に。
死別の際には良い人キャラに。


真風@ボーフォール
歌、役の雰囲気、共に好み。
宝塚の場合、主役よりも、敵役の方が、徹底して、低音域でくるために、好みになるのだが、まさにその法則にドンピシャ。
最後は鉄仮面を被らされフェードアウトし、デュマのアレの元になったという注釈付。
三番手くらいの位置らしい。


紅@ムッシュー(ルイ弟)
これがコメディリリーフなのだが、軽いノリの曲からシリアスまで上手くこなす芸達者振り。

役的には二番手らしい。


綺咲@マリー(最初のマリー)
ヅカな歌い方でなく、普通な歌い方で新鮮。
ただ、番手としては低い。


妃海@フランソワーズ
こちらは如何にもなヅカな歌い方。



全体的に振り付けや歌詞が古臭いというか、フランスミュージカルにしては、派手さが無い。衣装はこれでもかってくらい、蛍光色で派手派手だけど。

他のフランスミュージカルで聞いたような楽曲が続く。ただそれがどれも好きなタイプなので良いが、ちょっとルイの曲でバラードが続くと飽きる。
そして、余韻を残さず、ブツッと切れる楽曲多数。

印象に残るのは、就任直後に歌う一曲”Pour arriver moi”。
リプライズやら、カテコでも使われるので、余計に。


今回、シアターオーブ三階で立ち見。
歌詞があまり聞き取れなかったので、日本語CDが出たら、買うかも。


散々言われているが、説明、歌の繰り返しで、ブツギリ感が否めない。
特に、ルイは一定だが、それを巡る人々が変わっていくのが原因かも。

娘役トップが出演しないと、常に舞台に居るのがルイだけなので、尚更。
ただ、通常公演とキャストが違うため、それほど外れのないキャスト揃い。というか、翻訳モノの為に(宛て書きでない)、ウタウマを揃えた?

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