備忘録

舞台の感想を書いています。(ネタばれ有り)Twitterはdacho115。

『生きる』再演 KAGA ver

2020-10-10 13:42:36 | 国内ミュージカル
あらすじ等は初演のコチラ
初演のKAGAverの感想はコチラ

主語が無い、渡辺レポ。

”ある男の話”
アンサンブルの第一声が良い声。
最初、林氏が出てるのに気づかず、
『誰だ、コレ?』案件。


寝間着が、しょぼくれた和装。
寝起きも、ちょっと猫背。
若干、お召し換えに手間取ってらっしゃる。

”仕事を休んだ事は無い”
座って、ひたすらハンコ掃除に励む。
時々、水を飲む。水は入ってないけど。

他にやる事は?という気にはなる。
が、これは2幕への伏線。

”たらいまわし”
管理職は、
鎌田氏、佐藤氏、林氏、
と、安福氏から林氏に変わったくらい。


”医者はウソをつく”
待合室の患者、佐藤氏の脅しに目で反応する演技。

それまで、動じない、
あまり起伏が無い役なだけに、
表情ではなく、目で演技。

ここのアンサンブルの林氏が良い声。

さらに、治パパ扮する医者の
一言に、文字通り、がーん。
と、鞄を落とす。

ただ、この表情を観るには上手でないと無理。


”自由な時代が来た”
光男の話を聞いちゃうシーン。
『階段登るの早くね?』
と、言う気がしないでも無い。

降りるところは死角になってしまい、残念。

”人生の主役になれ”
居酒屋シーンは
酒を呑みそうで呑まない。
コップに口をつけない。

でも、居住まいが良い。

”夜の楽園”
歓楽シーンのダンス。
ストリップに対しては無表情。

耳を塞ぎ、ウズクマる姿がカワイイ。


”わくわくを探そう”
とよ、と街中で再会。

自宅に戻り、縁側に座る時は辿々しく。

からの、ミイラ呼ばわり。
ちょっと、嬉しそうな渡辺。
なんだ、そのSっ気。

縁側を登る時はヒョイ、と。

その身軽さから、
降りる時の辿々しさは演技だったのか。

とよ、による帽子選び。
ただ、完全に帽子のマネキン状態。

映画『風去り』は早々に寝る渡辺。

その後、
とよの勤める工場に押し掛ける。
若干のストーカー気質な目、その1。

特に、喫茶店での縋るような目つき。

”2度目の誕生日”
冒頭、語るように、
話すように、それでいて、
ん、みょーん、と言う鹿賀節で歌う。

ここのワイルドホーン感。
イチラスに相応しい歌い上げソング。


二幕。
渡辺とアンサンブルの曲。

一幕とは違い、
しゃきっ、となるストーカー。
若干のストーカー気質な目、その2。


渡辺のソロ部分のマイク音量がスゴい。
もう一幕との違いが明らかで、
普通の台詞も声が出てらっしゃる、

ように、感じてしまう。

”夢を見るのは愚かだ”
助役の歌は相変わらずだけど、
取り巻きに林氏が居るので、
コーラス部分の厚みがスゴい事に。

”金の匂い”
ここで、倒れてる時の
本当に寝ているのでは?


”青空に祈った”
ソロでの、生気の有る目。
相変わらず、目の演技。

歌い上げるソロでは有るけど、
途中、倒れたりするため、
ここは、ワイルドホーン感はない。

けど、そのピンとした背筋に
夜神局長、と別な作品を思い出す。


”あなたに届く言葉”
”あなたの心が見えない”に代わり、
今回から入った新曲。

光男の心情から入る曲で、
前曲とはうって変わった、
感情の起伏が激しい曲。

それでいて、メロディが
しっかり有る曲なため、
歌唱力が試される一曲。


組長と助役の密会。
この座敷での忍び寄り感。
ヌッと、現れる様が。

カメラマンは林氏。
やはり、安福氏の後釜。


”夢はつかみとるもの”
の後、公園作成のために、
デスクワークに励む渡辺。
その姿がメガネ姿という萌えポイント。

そのまま、机ごと、捌けていく。
一幕のデスクワークとの違い。
ちゃんと仕事をしている渡辺。


”ゴンドラの唄”
スゴい楽しそうにブランコを漕ぐ69歳。
翌日、古希を迎えるとは思えない、楽しい様子。

そして、帽子を置く。
そりゃ、『お父さん!』と言うよ。

そこに光男は居ないけど、
光男とのタマシイの会話
(目で会話)をして、退場、幕。


カテコ一回目。
一人だけで登場。
ここのセンター感。
というか、居る事が当然という佇まい。

そして、礼、と皆に号令を掛ける座長感。
こういうポイントは全く外さない。


鹿賀@渡辺
歌い出す、ほんの一瞬の間が有る。
それが独特で有り、鹿賀節と言われる所以。

宣伝インタビューはちょっと甲高い声
だったので、それを使われるとイヤだな、
と思っていたが、それは杞憂だった。

いつでも、ちゃんと低音で話すし、
唄もコミカル調で歌うことは無い。

上演期間後半のある程度、落ち着いてから、
の演技が好きなので、二日目はどうだろう?
と思っていたが、思ったよりリキみが無い役。


村井@光男
再演により、加入。
それにより、役どころに変化が。
まず、昭和の男では無くなった。
普通に、ズケズケと言えるタイプ。

自分の意見を押し進める、
それも大声で、意見も聞かず。

ちょっと、ウザイ息子に
なっていたが、最後、
いきなり改心してしまう。

その変貌ぶりに違和感が有るが、
世代の違う親子感は出ている。


小西@小説家
衣装による、厭世感。
狂言廻しも担うが、
その演技分けはしない。

独特の甘い声なのだが、
小説家としてはアリ。


Mayn@一枝
光男の妻。

映画に勝手に行ってしまう、
光男以上に奔放な女性。

歌声は安定。
台詞は今ひとつ。

そこは本業が歌手という事か。


唯月@とよ
あの甲高い声で、
渡辺を翻弄する役。

ここは再演でも変わらない。


山西@助役
唄は気持ち、良くなったような。
癒着してる助役姿が似合い過ぎて。


佐藤誓氏
このミュージカルにおける、
演技担当、という気がしないわけではない。


治田氏
渡辺の部下ポジション。
ここは初演と変わらず安定。


林氏
今回、初参加。
基本は安福氏ポジ。

カメラマンの脅えた表情とか、
居酒屋の大将役がハマる。

極めつけは、チンピラ役で
白いスーツ。似合わない。

で、歌うとこれまた安定した声なので、
再演で加入したとは思えない馴染みっぷり。


鎌田氏
管理職ソロでは、
その声は目立つ。

が、チンピラ役では、
ちょっと、地味だった。

ん?
再演加入組か?

森山氏が『ビリー』に行ってるので、
それの代わりか、だとすると、
”金の匂い”のリードボーカルだった?

楽曲はジェイソンのオリジナル。
ただ、普段からワイルドホーンの編曲も担当。

そのため、鹿賀氏が歌うと、
どうしても『ジキハイ』や『シラノ』
『デスノ』のあの曲やこの曲が思い出される。

日生劇場、という事も影響しているが。



ほぼメンツを変えずに再演。
それでも、鹿賀氏の唄と演技が楽しめるので、
ダブルキャストはコチラのみ観劇(予定)。

二日目マチネ公演という事で、
特にハプニングもなく、普通に終演。

これが、公演を重ねると、
色々と、ICHIverとは異なった、
アレンジが入っていくんだろうな、と。

既に、ソワレ公演で幾つか、
アレンジが入ったレポが。

それをひっくるめて、
楽付近で、もう一回観たい。
組み合わせは新納@小説家の方が、
個人的には好みかも。
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