備忘録

舞台の感想を書いています。(ネタばれ有り)Twitterはdacho115。

『レミゼラブル』吉原@バル、岸@ジャベ

2015-05-31 23:23:57 | 国内ミュージカル
過去の観劇記録はコチラ

"囚人の歌"
新演出版CDと比較しても結構、
ゆっくりなテンポで始まるオープニング。

基本、流れる様に歌わず、台詞歌いなバル。
ジャベの24653という呼び方に異常に反応。

"仮釈放"
草刈りの勢いがスバらしく、
間違いなく近くに居たら切られるパターン。

なのに、転んだ幼女に手を差し伸べるジェントルさ。
(決して、リトコゼに始まるロリコ…)

宿を断られ、ショックで鞄を落とす。
というか、(蹴り、殴られる)臨戦態勢バッチリ。

"司教"
司教館で椅子に座らず、
肘掛けに座り、まず皿のモノを食べる。
その後、椅子に座り、飲み物を飲む。

銀食器を盗むが、ゴトッて音が
するぐらいの勢いで、鞄の中に入れる。

『逃げたー』のロングトーンは安定。

司教再登場で、歌い上げず、台詞な歌詞あり。

"バルジャンの告白"
まず、鞄を投げ捨てる。
そして、仮出獄証も捨てる。
その後、鞄を肩から書け、仮出獄証も拾う。
仮出獄証を大きく一回だけ破って見せて、暗転。

とにかく、この”告白”がアツかった。

"1日の終わりに"
階段を使い、市長登場。
この市長時代の髪型がシックリこない。
大変にヅラ風味漂う、髪型。

ファンテの言い分を流し、
階段を登るが、ファンテの『病気の娘が』
の歌詞で一度、ファンテの方を振り返る小芝居。

"夢やぶれて"
台詞よりは歌重視な歌い方。
ここは切々と訴えるファンテがデフォだと、
思っていただけに、歌重視なんだと。

“ラブリーレイディ“
工場長、ファンテの背後から服を脱がし、
ファンテも最初は気づかない。そして、
自分の存在をファンテにアピールし、驚くファンテ。

相変わらずの、美声バモタモア。

警部登場、しかし、ファンテの意見に問答無用な対応。

そこに、帽子男な市長登場。

ファンテはバルに対し、唾でなく、
殴りかかるが、力弱く、よっかかる結果に。

"馬車の暴走"
帽子をとった後、持ち上げる前に髪をなでつける仕草をする市長。
この後も、帽子をとる度に、なぜか、なでつける。

ジャベソロ『奴はきっと白状します』がアカペラ。

"裁き"
”告白”同様、台詞一つ一つに感情をこめる。
そして、『さあ皆、 良く見ろ』でなく、
『さあ良く観ろ、ジャベール』と歌うので、
見せるバルと見るジャベという、
裁判官いるのに、違う”裁き”求めるバル。

で、その行動に呆然としてから、慌てて追いかけるジャベ。

“ファンテーヌの死“
ここで、さらに、アニメ声なファンテ。
地声に近いのだが、キー高め。

そこに寄り添い、十字を切ったりするバル。

"対決"
一回、バルの腕を取り、
締め上げ、若干の優勢さ出すジャベ。

なのに、アッサリ解かれ、殴られる。


"幼いコゼット"
繋ぎのマダムとの会話だが、
マダムが結構、ぶつ切り。

"この家の主"
安定の駒田劇場。

踊りが得意には見えないが、
何度もステップを踏む、テナ。

リトコゼとバルの森シーン。
『はい、コゼット』と名乗るが、
『それは知っていたよ、必然だ』と、
思わせる、驚きの反応をみせない。
なんか、偶然の出会いにも驚かない達観したバル。
そして、謎の赤いマフラーを首にかけ登場。

"取引"
テナの『コレット』発言の訂正は、即な、テナ夫人。
しつこいテナに脅迫紛いな首締めをするバル。

クルクルコゼットは、
ワルツというよりはブンマワシ状態。

で、その後、マフラーを返してもらい、
一旦、上手に去ろうとして、下手花道から退場。

"乞食たち"
ナイフ捌きが堂には入ってるエポ。
その後、本を投げ捨てたりと、
『そんな感情の激しい子だっけ?』状態。

バルジャン、再登場。
慈善活動で、帽子を外すとやはり、髪をなでつける。


"星よ"
間奏で、後ろを向いた状態で
十字切り、片膝をつく所作がハマりすぎ。

この後のガブソロがエライ棒読み。

エポ独白の感情込め具合のすばらしさ。

そして、マリウスに遭遇して喜ぶが、
コゼットしか見えてないマリウスへの絶望。

"ABCカフェ"
アンジョの動きが計算された魅せるアンジョ仕様。
声でなく、細かい動きでリーダー感を出してくる。


"民衆の歌"
ソロパートの声の存在感は薄いのに、
雰囲気でビジュアル担当になっていくアンジョ。

エポにコゼ宅を教えて貰ったときの、
嬉しさがタレ目に現れるマリウス。


"プリュメ街"
『神が』という台詞で、妙に気になるバル。


"ワンデイモア"
バルジャンは『明日がー』を延ばさない。

バル・ジャベ・エポの声が良く聞こえる。
この三人の声量が一番、有るのかも。

"バリケードを築こう"
ジャベソロは台詞でなく、歌う。
ただ、たいまつを持ったまま、花道入り口に消える。

マリウスに手紙を渡され、一瞬、喜ぶが
コゼット宛と知った時のエポの表情が、もう切ない。

"オンマイオウン"
基本は台詞。
なんだけど、12年のキャリアが、
いかんなく発揮され、メロディに。

歌唱後は、机を重ねつつ、下手から退場。

ジャベ再登場。
砦降りはスムーズだし、
ガブ登場でも動じない。

"ちびっ子仲間"
で、『名前はジャベール』と
言われて初めて止まり、そのまま捕縛。

エライ勢いで倒れるエポ。
帽子が飛ばされるくらい。
(これはハプニングらしい)

軍服バル登場。
それに気づいた時のジャベの反応がよすぎる。

で、壁ドンシーンになるが、
壁ドンなくなったか、アッサリ去るジャベ。

『少し休めマリウス』で、
マリウスの存在に素早く、反応。


"共に飲もう"
グラスを持った人が誰もバルに声かけない。
そのため、下手からバリケードに登り、
そのままアンジョからの定位置へ移動するバル。


"彼を帰して"
大変に丁寧に、それでいて台詞。
数回、高音部でひっくり返るけど、熱演でカバー。


"第二の攻撃"
マリウスを引き留めようとするが、
あっさりかわされてしまうバル。

そして、銃撃にマリウス倒れ、
そこに覆い隠すタイプになりそうで、
真横で倒れる、大変に惜しいタイプ。
(ここでマリウスに多い被るパターンもあるので)

攻撃後はサッとマリウスを運び去り、バル退場。
ジャベは下水道に気づくとサッと上手に退場。
(下水道の扉開けをしようとは、しない)

"下水道"
若干、テナの入りが早かったような。
テナソロ歌唱後、ここでも拍手が入る楽仕様。

冒頭に続き、ここでも、ジャベの
『24653』という台詞に過剰反応。


"ジャベールの自殺"
ジャベも、ここに来て、ともかく、アツい。
歌いながらも、腕を大げさに使い、
腕を上げるとき、一瞬、コートを上げすぎて
中のシャツ、というか、例の仕掛けが見えたような。


"カフェ・ソング"
マリソロ歌唱後、すでに下手にスタンバイしているバル。


"宴会乞食"
後ろで給仕のドモが踊っているのだが、
かなりその存在感をアピールするため目視。


"エピローグ"
ここで、ファンテとバルの掛け合いの
イメージだったが、バルに歌わせない。
ひたすら、ファンテソロが続き、
バルの臨終後、スムーズに立ち上がる。


吉原@バルジャン
千秋楽のためか、とにかく演技がアツい。
そして、声が前に響くので、歌詞が聞き取りやすい。
ただ、歌というよりは台詞といった感有り。

特に、前回の違いと言われても、
パッと思い浮かばないが、
いい加減、声を覚えたので、誰々系という
カテゴリー分けが出来ず、吉原@バルというカテゴリー。


岸@ジャベール
前回、気づかなかったが、髭あり。

全体的な無難なジャベ。
でも、それなりに存在感を発揮し、
どこに居ても目立つし、目が離せない。

やはり、アンサンブル以上の存在感
というのが、プリンシパルには必要なのかも。


笹本@エポニーヌ
普通に少女。

エポでも、少年声で演じる時もあったが、
本日はそういうこともなく、普通に少女。

また、エポとしてキャラが確立
しているので、どのシーンでもブレない。


知念@ファンティーヌ
薄幸さは低い。自力でも生きていける系ファンテ。
声を覚えているので、どこにいても分かるが、
その判別を発揮出来るのは冒頭の工場シーンのみ。

で、臨終間際で、あそこまで声色を変えるとは。

海宝@マリウス&岩井@コゼット
タレ目というか、デレデレな雰囲気を
醸し出す愛に溢れているマリウスと
それを年上目線で、軽くいなすコゼット。

実際の年齢差は分からないが、
コゼットが、妙に姐さん女房に。


上山@アンジョルラス
決して、際立つ声ではない。
ただ、ビジュアルと雰囲気はアンジョ。

雰囲気だけなのに、
学生をまとめてしまう、荒技アンジョ。

駒田&谷口@テナ夫妻
もう、駒田氏が独壇場かと思いきや、
ピタッと後ろから付いてくる谷口さん。
それも、行き過ぎず、かといって、遅れない。



開幕週以来の観劇で、前楽公演。
ただ、役者はほとんど帝劇千秋楽公演。
そのため、全体的に全力疾走なキャスト陣。

で、メインが続投キャストあるいは、
他の舞台でも、役付きキャストばかりで、
アンサンブルの中にいても、埋もれない。

そして、それぞれがキャラを確立し、
遺憾なく発揮しているため、新演出にも関わらず、
”日本のレミゼ”を観ている感覚が強い舞台に。

ま、どの辺が”日本のレミゼ”
と聞かれると、答えられないのだが…。

ただ、バルジャンが日本人じゃないから、
”日本のレミゼ”じゃないというわけではなく、
日本人のバルジャン(この場合、新演出に限って
言えば福井氏)でも、ここまで”日本のレミゼ”感はなかった。

前回と今回で、新演出を観ていて、
新キャスト・続投キャストのバル・ジャベが居るなか、
この二人で再見したいな、と思った二人で、
今回、再見したが、この組み合わせが好みと発覚。

ま、吉原@バルと福井@ジャベを
あと一回くらい観たかったのだが、
今回に限っては、観ることが叶わないし。

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