地理の部屋と佐渡島

2009年4月よりの佐渡単身赴任があけ、2014年4月より長岡へ。別れが絆をより深めた。今後ともよろしくお願いします。

福島潟へ3「さんぱ舟」

2004年12月15日 07時15分55秒 | 新潟地理歴史
阿賀野川、信濃川が接近し流れ下る越後平野。かつては、今以上に湿地の多い土地であった。そのため、舟は重要な交通手段となっていた。

 新潟県立「環境と人間のふれあい館」に、サンパ舟と呼ばれる木造の和船が展示されている。作りはシンプルだが、機能美のある美しい舟だ。阿賀野川だけでなく、かつては福島潟沿岸部でも重要な交通手段であった。
 排水路が整備され、干拓地の拡大と交通網の整備が次第に舟の持つ交通手段としての重要性を奪っていった。今では、すっかりこの舟を見ることはなくなっている。水辺との関わりを見直す現在、再度この様な舟の価値を見直すこともあってよいのではないだろうか。決して実用という意味ではなくとも伝統的技術を失う事への歴史的価値という観点で..。

 下記は、資料館の解説からである。

 かつて、阿賀野川沿いの家が多く所有していた、木製の舟です。すべて船大工の手作業によって作られています。材料は主に杉材が用いられ、板の合わせ目をふさぐために、檜皮や漆が使われています。船尾には、屋号や家紋などの舟名が彫られています。
 漁業や、物資の輸送、砂利とり、対岸への行き来など、身近な交通手段として利用されていました。現在では、一部で主に漁業に使われるのみとなっています。

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