地理の部屋と佐渡島

2009年4月よりの佐渡単身赴任があけ、2014年4月より長岡へ。別れが絆をより深めた。今後ともよろしくお願いします。

Luxembourg/Luxembourg

2013年03月04日 19時58分57秒 | 図・表・グラフ

ハイサーグラフ 理科年表・平成25年版より

 

 

北西ヨーロッパ内陸の小国ルクセンブルク大公国のハイサーグラフです。

 

 

 

【ハイサーグラフはどう作る】

 今回は簡単にハイサーグラフがどのように作られるか説明しましょう。紹介の図からはX軸を降水量、Y軸を気温が示していることが分かるとおもいます。下に一年各月々の平均気温と月降水量のデータを乗せました。図中に12の点が打たれそれらを順に結んであることが分かると思うのですが、1月の気温と降水量を図のXとYの値として座標中に点を打ったと思ってもらえばよいのです。それを12月分全て打った後、月順に点を結びます。最後の12月まで来ましたら1月の点とそれを結んで閉じたグラフにするのです。

 これによってハイサーグラフは完成しますが、観測地点が変わりますとそのグラフの格好には地域差が出てきます。地理屋はたくさんの経験を持っていますので、ぱっと見た感じでそれが何気候かとか、どんな気候的特徴を備えているかを読みます。便利な図面ですが見慣れぬ方々には一枚のグラフ面に、気温を折れ線グラフ、降水量を棒グラフとした雨温図(えおんず)の方が理解しやすいかも知れません。


1月 0.8℃ 80.4mm
2月 1.6℃ 65.8mm
3月 5.2℃ 71.4mm
4月 8.7℃ 57.4mm
5月 13.0℃ 79.2mm
6月 15.9℃ 76.1mm
7月 18.2℃ 74.8mm
8月 17.7℃ 73.4mm
9月 14.0℃ 74.0mm
10月 9.5℃ 87.8mm
11月 4.7℃ 81.8mm
12月 1.8℃ 85.0mm
年  9.3℃ 907.1mm

 

  一応、ケッペンの気候区分で紹介しましょう。グラフ中22℃、10℃、-3℃のところに横線を入れておきました。意味があるのです。温帯は最寒月平均気温が18℃未満-3℃以上ということと、最暖月平均気温が10℃以上であることを気温条件としています。これを満たせば頭の記号は温帯=Cです。さらに、降水量は左右に大きくずれることなく、グラフ左端から少し距離を置いています。これで目だった乾季は無いものと理解します。これで乾季は無い=fを二番目に記します。そして、最後に22℃の線ですが、一つとして図中の点はそれを越えません。従って乱暴なやり方ですが、bと記します。つまりCfbという記号がこのグラフから導かれます。気候区分の名称としては、西岸海洋性気候と言いまして、アルプス以北のヨーロッパで広く見られる温帯性の気候なのです。以前紹介したUCCLEと同じなのです。

 

 

 

【グーグル・マップから】

 

map-01

 

 

 

 

map-02

 

 

 

 

map-03


 

 

 

 

【ルクセンブルクという国】

 ドイツ、フランスというヨーロッパの大国とベルギーに領域を囲まれた位置にあります。大公国というわりには国土は2528平方キロメートルとごく小さな部類になります。だいたい神奈川県の面積くらいです。ベルギー、オランダと併せてベネルクスと呼ばれれ、EEC→EC→EUと推移していくヨーロッパの統合の歴史の中心に絶えずいた国でした。総人口は約490万人。人口密度は新潟県のそれよりやや小さな値から、日本と比較しますとゆったりとした感じです。

 フランス北部のアルデンヌ高原南東部に位置。内陸の高原にあると言って良いでしょう。緯度的には国土の北部に北緯50度線が通過しています。その為温帯(西岸海洋性気候)ではありますが、最寒月の1月の平均気温は低いです。とはいえ北緯40度付近にある秋田の最寒月2月が0.5℃ですから、緯度の割には冷え込みは押さえられていると言って良いでしょう。大陸西岸にみられる傾向が表れています。

 

 

【ルクセンブルク大公国・参考サイト】

 

http://www.visitluxembourg.jp/
ルクセンブルク観光局 東京事務所

http://tokyo.mae.lu/jp
在日ルクセンブルク大公国大使館

http://www.abysse.co.jp/nations/europe/luxembourg.html
世界の国々の基本情報サイト

https://www.youtube.com/watch?v=Fati6R8Osj4
YouTube/National Anthem of Luxembourg .

https://www.youtube.com/watch?v=GcnNrdw5wEo
YouTube/Luxembourg - Luxembursko -- ZU AREL OP DER KNIPPCHEN .

 

 

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geographical figure graph  list  035
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地理の部屋と佐渡島 2013.03.04(理科年表2013)
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http://blog.goo.ne.jp/dachasnowman/
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14 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ディック)
2013-03-04 20:55:19
ルクセンブルク、寒そうです。
加齢のせいか、寒いとかなりつらく感じるようになりました。不整脈が出やすくなるのです。
横浜だと、このハイサーグラフが右に傾くんでしょうね。位置はもっと上のほうになるでしょうけれど…。
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ハイサーグラフ (アコード)
2013-03-04 22:10:40
ブログ閲覧に感謝です!
ハイサーグラフ は一目で、一年間のその地点の
気象情報、特に気温・降雨量の関係が一目で判る
のは凄いと思います。

今までどうして日本で復きゅうしないのでしょうか、
残念でなりません!
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Unknown (YAKUMA)
2013-03-04 22:33:03
こんばんは
沖縄のハイサーグラフと見比べると面白いですね。
このようなことは、今まで聞いたことがありませんでしたので、新鮮な気持ちです。
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おはようございます♪♪ (siawasekun)
2013-03-05 01:07:34
北西ヨーロッパ内陸の小国ルクセンブルク大公国のハイサーグラフ、・・・・・・。
素敵なショットと解説から、様子、雰囲気、伝わってきました。

ご紹介、ありがとうございました。

いつも、いつも、コメント&応援ポチに、心より、恐縮、深謝です。
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ハイサーグラフ (つちや)
2013-03-05 05:33:38
お早うございます
年寄り特に理科が苦手な私には馬の耳に念仏です。
念仏と言えば多少関心があり分りますがますがね。(笑)
今の時代、知らないでは済まされません。
ヒントを与えてくれました。 勉強してみましよう。 
訪ねたことがあるフランス地方です。 関心を持ってみて見ましょう。
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ハイサーグラフ (山小屋)
2013-03-05 05:46:18
平均気温と降水量でその土地の気候がわかると
いうのはいいですね。
このデータはどこの国でもオープンにしているの
でしょうか?
日本の気象庁でもだしていれば自分が住んでいる
地域のハイサーグラフが作れますね。
なかなかおもしろいグラフだと思いました。
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マピオン (安人(あんじん))
2013-03-05 06:49:03
地理佐渡..さんへ(*^^*)>
早速教えて頂き有難う御座いました

便利ですね もっと使い方に慣れると便利になると~
まだ1日で使いコナセテいません

地図の事でこれは覚えておいた方が良いよと・・
言った物が有ったら教えて下さい

宜しくお願い致します
本当に有難う御座いました
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一目瞭然 ()
2013-03-05 07:54:55
おはようございます^^;
ご丁寧な説明で納得です。
ハイザーグラフ、今まで気にしたことも無く過ごしましたが
読み取れると便利なものですね。
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ハイサーグラフ! (日本男道記)
2013-03-05 08:31:28
おはようございます。

よくわかりました。ありがとうございます。
少し気になることが、このグラフ以前にも紹介されましたが、その時はじめて知ったのか、その前地理の時間か何かで習ったのか、曖昧となっています。
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Unknown (nakamura)
2013-03-05 08:38:34
おはようございます。

こういうご紹介は良いですね~。まねをしたいところですが、こちらは国内だけ・・・(笑い)。
さすが、かんりにんさんであります。
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