ケイデンスを上げるメリットは平均速度を上げることだけではありません。高いケイデンスを維持するトレーニングは坂道でこそ発揮されるのです。自転車通勤の場合、会社まで全くの平坦路というケースは少ないはずです。そして途中の坂がネックとなり、自転車通勤を断念してしまった方もいるのではないでしょうか?
1km程度の坂道ならギアを落とさずになんとかダンシングで乗り切れるかもしれませんが、坂が長く続くとそうはいかないはずです。私が先日走ってきたような4kmも続く坂道では必然的にギアを落とさざるを得なくなります。ところが、初心者ほど重たいギアで坂を上ろうとする傾向が強いのです。
問題はギアを落とした時にケイデンスも一緒に落ちてしまうことなのです。特に大きなギアを使っている人は普段からケイデンスが高くありませんので、ギアを落としても急にケイデンスを上げることが難しいはずです。
私も最初はわずか80rpmのケイデンスを維持するのに随分苦労したものです。25km/hの速度を維持することばかりに気を取られ、ケイデンスはバラバラ・・・その結果、平均速度が25km/hを下回ることが度々でした。
短時間に速度を得ようとすれば当然大きなギアを使わざるを得ませんが、平均速度を上げようとするならケイデンスを上げることを考えなければならないことが分りました。最大心拍数に達した段階で、ギアを軽くしても急にケイデンスを上げることができないものです。
それならば、最初から軽いギアでケイデンスを上げながら速度を得、それを維持することが平均速度を上げる近道ではないのかと考えた訳です。この方法の最大のメリットは心拍数が急に上がらないということにあります。つまり長く漕ぎ続けることが可能になるということなのです。
「軽いギアでは速度がでない」というのはあくまで状況によるのです。平坦路や下り坂では大きなギアでもある程度のケイデンスを確保できますが、一度坂にかかるとその状況は一変します。最初のうちはダンシングで何とか対応できますが、坂の登りが1kmを越えるとそれも限界になるはずです。
その段階でギアを落としても心拍数が相当に上がってしまっているため、高いケイデンスが維持できずに一気にペースダウンしてしまう訳です。かくいう私もそうした失敗を幾度となく繰り返していたのです。ところがケイデンスを上げるトレーニングの結果、3~5%程度の坂ならさほど苦もなく上れるようになりました。 AL700Xのパンクという代償を払った翌日、MTBルック車で先の4kmにもおよぶ坂道にチャレンジすると、ギアは2×3程度にまで落ちることになりましたが、途中一度も脚を止めずに登りきることに成功しました。昨年まではアウターギアで何度も挫折を味わっていたというのに・・・
軽いギアの場合、ある程度のケイデンスが維持できないとトルクが足りずに坂のと中で止まってしまうことがあります。通常MTB系の自転車ならフロント3枚のギアが付いているのが普通です。ところがこの一番小さなギアはほとんど使われることがないのです。ギア比が1:1、つまり前のギアと後ろのギアの歯数が同じ場合でも、80rpmというケイデンスならママチャリの巡航速度と同じ10km/hの速度が得られるのです。
MTBルック車のギアだとアウタートップ(44T×14T)で80rpmなら30km/h程度の速度になります。ところがケイデンスが半分つまり40rpmに落ちると15km/h以下の速度になってしまいます。この速度をミドルギア(32T)で出すためにはケイデンス80rpmキープなら後ろは24T(2×2)でいいことになります。確かに短時間であれば大きなギアでケイデンス落とす走りの方が楽でしょう。ところがこの状態を10分・20分と継続することは、よほど体力に自信がなければ無理なはずです。
5%もある上り坂でさすがにケイデンス80rpmを維持することはできませんでしたが、おそらく32T×21T(2×3)で60rpm程度では走りきれたと思っていますので、平均速度はおよそ15km/hということになるでしょう。4kmを15分強でしたからほぼ数字に間違いはないと思います。車体の重いタイヤの太いMTBルック車でもある程度のケイデンスさえ維持できればこんな坂道も克服できるのです。
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