新・定年オジサンのつぶやき

残された日々をこの世の矛盾に対して勝手につぶやきます。
孫たちの将来に禍根を残さないよう、よき日本を「取り戻したい」。

国会も言論界も翼賛化し「戦争ゴッコ」の道に進むのか

2022年12月17日 12時29分29秒 | 岸田文雄

政府の「閣議決定」とは、絶対に反対しない閣僚たちだけであたかも議論したかのように「決定」することなのだろうか。
 
もし閣議で反対意見があればその場で罷免され、小泉純一郎内閣時代には、郵政解散に反対した島村宜伸農相が閣議で署名も辞任も拒み、首相に罷免されたことがある。
 
法的には閣議決定というのは政府内における最高の意思決定であり、その政府全体に貫徹されるべき決定・方針・合意事項ということになるのだが、あくまで政府内の決定であり、法律ではなく当然ながら国会を縛るものでもない。

したがって「安保関連3文書改定を閣議決定」したからと言って国会で審議しなくてもよいということにはならない。
 
朝日新聞の社説では、こんなたとえで批判していた。
 
(社説)安保政策の大転換 「平和構築」欠く力への傾斜
 

複数の選択肢を示し、リスクも含めた説明を尽くす。そのうえで、国民の納得を得て、対処方針を決める。医療に例えれば、インフォームド・コンセント(十分な説明と同意)のプロセスを欠いたまま、一方的に処方箋(せん)を示され、強い「副作用」を伴う「劇薬」を飲まされるようなものではないか。
 与党内の抵抗で増税時期の決定は先送りされ、安定財源の裏づけのないまま、「戦闘機やミサイルの購入」(首相)が先行する。防衛力整備の一部を建設国債で賄うという「禁じ手」にも手を出した。透明性も丁寧さも欠いた進め方のひずみが、一気に噴出したといえる。
 首相は会見で、防衛力強化は「国民の協力と理解」なしに達成できないと述べた。ならば、来年の通常国会を始めとする開かれた場で、自分の言葉で説明を尽くし、必要な見直しを躊躇(ちゅうちょ)すべきではない。


 
その「閣議決定」の中身と対案を簡単に図解した記事を紹介しておく。
 
軍事大国化につながる安保政策の大転換 「専守防衛」崩し敵基地攻撃能力保有 安保関連3文書改定を閣議決定
 

                【東京新聞より】
           
『戦争ではなく平和の準備を』安保関連3文書改定、憲法学者らが対案公表
 
        
                     【東京新聞より】
 
日本の代表的な日本の防衛官僚であり、元内閣官房副長官補の柳澤協二が安保関連3文書をわかりやすく解説していた。
 
『対案」の検討の形跡すら見えない<柳沢協二さんのウオッチ安全保障
 

閣議決定された安保関連3文書には、「反撃能力の保有」「中国の戦略的挑戦」といった勇ましい言葉が並んでいる。世論調査では、防衛力強化の方向性をやむを得ないと受け止める声も多い。ウクライナの戦争や、台湾、北朝鮮を巡る情勢が緊迫し、戦争への不安を感じているからだ。
戦争の不安から「戦争に備えなければ」という発想が出てくる。一方、軍事衝突が起きれば国民の犠牲は避けられない。国民を守るには「戦争を回避しなければ」という発想が必要で、安全保障の目標を戦争の勝利に置くか、戦争の回避に置くかで政策は大きく違ってくる。だが、今回の3文書は防衛力強化の理由付けであり、「戦争が不安だから防衛力を増強する」という発想に終始している。
 例えば、敵基地攻撃は「やられたらやりかえす」という戦争の備えであり、それが抑止になるという論理だ。ただ、戦争に備えるには相手を上回る力と、国民を完全に防護する対策が必要になるのに、その見通し、つまりリスクが示されていない。政府も「国民が1人ぐらい死んでも良い」とは考えていないだろう。
 戦争を回避するには、政治的な相違があることを前提にしたお互いの自制と対話が必要だ。例えば「台湾有事」についても、米中台それぞれに自制を求める外交という「対案」があるはずだが、検討の形跡すら見えない。
 防衛費の財源が決まらないなど、積み残された論点はあまりにも多い。コストとリスクを説明し、「対案」を含めて議論することが求められる。


 
この間の危うくなってきている「日本の風景」に対する怒りをこの老ジャーナリストは閣議決定の前からその裏事情を語っていた。
 
自公の戦争準備始動<本澤二郎の「日本の風景
 

自公の戦争準備始動<本澤二郎の「日本の風景」(4654)
<財閥の牙=平和の衣を脱ぎ捨てた宗教政党の大変身に驚愕する国民>
 「自民党右翼を抑制する」と内外に喧伝してきた公明党創価学会の「平和」論は単なる口実に過ぎなかった。大軍拡に向けた自民党と公明党の実務者協議で「国家安全保障戦略」と「国家防衛戦略」と「防衛力整備計画」の3つの文書案が、あっさりと合意された!近く閣議決定するという。背後で財閥の牙とカルト教団の暗躍が見て取れる。
 日本の安全保障の課題となる国は、憲法の国際協調主義をかなぐり捨てて、いわゆる仮想敵を中国・北朝鮮・ロシアと決めつけた。ワシントンの世界戦略と歩調を合わせたものだ。3国とも核兵器大国だ。中国とは平和友好条約を締結、ロシアとは安倍が何度もプーチンと会談をしてきた。北朝鮮とは「真っ先に日朝正常化交渉をすべきだ」と日朝議員連盟の衛藤征士郎(清和会最高顧問)らは訴えている。何ということか!
 安倍晋三との密約を実行したというのか、たとえそうであっても、意図的に敵を指名する。まさに馬鹿げた狂気の戦略である。戦争放棄の日本国憲法違反だ。直ちに撤回すべきだろう。こんな大それた作戦を信濃町が受け入れたとなると、創価学会もまた統一教会と同じカルト教団だ。むろん、自民党に巣食う戦争神社の(国家)神道・日本会議、そして統一教会・国際勝共連合の策略に違いない。
 背後の黒幕は日本財閥だ。血税を奪う蛮行作戦だろう。戦前の軍国主義は、財閥と国家神道と軍閥で構成されたものだが、今回の3つの文書によって軍閥も再生した。歴史は繰り返す!悲劇は繰り返されるのか。
<安倍・統一教会・日本会議・創価学会の戦争三法は今回の布石だった!>
 世界最大の消費市場の中国について「これまでにない最大の戦略的挑戦」と決めつけて、真っ向から対決姿勢をあらわにさせた。愚策も愚策だ。
 「国家防衛戦略」では「敵のミサイル基地を叩く」ために「反撃能力を保有」すると、これまた好戦的で勇ましい。「必要最小限度の自衛措置」「専守防衛」と小手先の文字を連ねているが、相手国が信用するはずもない。「アメリカの属国」が、アメリカの大敵を日本も共有・歩調を合わせていくというのだ。そのために敵の射程圏外から攻撃できる「スタンド・オフ・ミサイル」を量産するという。
 「防衛力整備計画」は従って43兆円。途方もない金額である。倒産状態の天文学的な借金大国が「やる」というのだ。統一教会と神道と創価学会に汚染されたカルト政党が、これを強行するというのである。気が狂っているとしかいいようがない。
 戦前の侵略戦争を強行したした際の「神がかり戦略」の再現なのか。米英宣戦布告を思い出す。日本国民の命を自公カルト政党に委ねよ、なのか。日本列島を放射能まみれにするつもりなのか。
 恐ろしい。実に馬鹿げたカルト教団とカルト政党によって、日本人の命と大地を奪われていいのだろうか。
 まだ10年にもなっていない。安倍と公明党の太田ショウコウ・山口那津男・北側一夫らが強行した、特定秘密保護法は2013年12月に強行された。その後にアメリカの戦争に自衛隊が参戦する戦争法、国民の反対を封じ込める共謀罪の、いわゆる戦争三法は、今回の大軍拡・軍国主義のための布石だったのである。
<昔は天皇=今は自公のカルト政党が意図して煽り立てた台湾有事に踊らされる日本国民=根っこは石原と野田=福祉と命が奪われる!>
 安倍晋三と高市早苗の極右コンビが「防衛費を2倍にしよう。費用は国債で賄う」とわめいたころ、こいつら気が狂ったな、と市民の多くは感じ取る程度で、全く相手にしなかった。それよりも日々の暮らしのことで四苦八苦していた。物価高に慌てふためいていた。
 比例して「つくられた台湾有事」の合唱がテレビを占拠した。ほとんどの日本国民は、1972年の日中国交正常化交渉を知らない。台湾問題の本質など分かっていない。台湾問題は「内政干渉」だ。第一、北京の武力統一などありえない。話しはあっても言葉上の問題である。台湾独立でもない限り、武力行使はない。現状維持が双方の考えである。安倍が意図的に作り上げた緊張政策に踊るような日本人だろうか。
 何か具体的な事案があれば、即外交のでばんである。外交がすべてなのだ。
 日中関係の領土の問題は、都知事の極右・石原慎太郎が両国が棚上げしていた尖閣諸島を、山東昭子とつるんで当時の首相の大馬鹿三太郎の野田佳彦に呼びかけて、彼が国有化した。これが原因である。松下政経塾の偏狭な民族主義の野田と反中親台湾派の石原の策略である。反中極右の作戦に右翼化した日本の新聞テレビも、特にNHKの報道が、国民の意思を変えてしまった。
 止まれ!3つの文書はお蔵入りさせるほかない。東アジアを火薬庫にする蛮行を許してはならない。

    
  
岸田文雄も国民の敵<本澤二郎の「日本の風景
                          

<安倍内閣外相時代に宏池会の指導理念(護憲リベラル)を放棄!>
 昨日の朝大霜が降りた。「皇帝ダリア」の花が一斉に萎れてしまった。ふえんすると、気候変動に人間も自然も勝てない。それでも地上の人間はコップの争いを繰り広げている。
 昼に姉が埼のレストランで、印刷会社の西村さんと「安倍逮捕」を勇敢に叫んでいた市民活動家の仲村さんと面会した。80歳になるという仲村さんの髪が黒々としていた。「男盛りは真っ八十」の実践者だ。毎日日刊ゲンダイを買っている西村さんは「夕刊フジは読む記事がない」と決めつけた。さしずめリベラル3人衆か。完成した本ブログ10巻4冊分を仲村さんの高級車のトランクに乗せた。国会図書館は済んでいる。日比谷図書館などに配送してくれるだろう。
 帰宅して昨年成功した沢庵漬けに挑戦した。暗くなった夕刻に、首相官邸での岸田文雄会見をヤフーニュースで見てしまった。彼は安保3文書を閣議決定したことの理由を、用意した原稿でとうとうと述べ始めた。
 「岸田も国民の敵」だと率直に思った。安倍晋三と同じ「国賊」である。死の商人の軍門に下ってしまっていた。彼の発言から見えたことは、安倍内閣の外相時代に、あっさりと外務省の役人に取り込まれてしまっていた。そのことが確実に分かった。すなわち歴史の教訓を排除する右翼的外交官の信条である「軍事力がないと外交は出来ない」という失格外交官の言い分に、自身の信条を委ねてしまって、宏池会の護憲リベラルの立場を放棄していた。
 要するに、A級戦犯の亡霊が徘徊する永田町の仲間入りしていた。名優チャップリンの出番か。悲劇を通り越した恐怖の喜劇である。
<宮澤喜一の薫陶を放り投げてNATOレベルの戦争国家へ驀進>
 岸田は護憲リベラルの宮澤喜一から薫陶を受けた。そうして自民党きっての名門・宏池会の会長に就任した。彼の恩師・宮澤は、堂々と平成の妖怪・中曽根康弘に向かって、核時代の平和憲法のすばらしさ・現実味を訴えた。
 言論界の悪党である読売のフィクサーの誘いを蹴飛ばした。それでも時代が宮澤の出番を作った。小泉内閣の官房長官・福田康夫は派閥は違っても、足しげく宮澤のもとに通った。福田は小泉純一郎の靖国参拝に反対した。
 そして今、岸田文雄は宮澤の薫陶を蹴飛ばして、A級戦犯の亡霊が徘徊する清和会に突っ込んでしまった。軍事費をNATO諸国レベルの2%論に与した。安倍の路線・日本会議のレールに乗った。日本国憲法が決して妥協しない「死線」に踏み込んだのだ。
 死の商人のための戦争国家に進んで飛び込んでいる!何という愚かな政治屋か。財政が破綻している日本で、国民を死への道に誘い込んだのだ。安倍を「国葬」にした理由も、これで見えてくるのではないか。本心から安倍の仲間になってしまっていたのである。
<大軍拡は戦前の二の舞=国民生活を破綻させ戦争を確実に誘引する>
 歴史を紐解くまでもない。軍拡は国を亡ぼす。国民生活を破綻させる。市民の安心安全をぶち壊し、主権者を冒涜し奴隷化させるものだ。人々を暗闇の世界に追い込んでいく許されざる航路だ。
 宏池会の先輩たちの言葉を思い出す。宏池会の創設者・池田勇人の官房長官になった黒金泰美は「ともかく自衛隊は玩具を欲しがって困りますよ」と最高給の皮肉を飛ばしていた。背後の死の商人を痛撃していた。民意が政策の基本だとも。軽武装経済重視だ。
 今回の安保3文書に死の商人は狂喜しているだろう。暴兵損民も極まっている。戦前の政友会の実力者で、孫文の友人だった小川平吉の次男・平二は「宮澤は座談の名人。彼は護憲リベラルが信条」と語った。宮澤は「核時代こそが9条を光り輝かせている」と断言した。大平の後継者となった池田行彦や加藤紘一は60年安保の国会デモの常連だった。
 確かに隣国にはミサイルを飛ばして、国民生活を疲弊させる国があるが、日本も同じ道へと突っ込むというのである。戦前の二の舞いを約束させるだろう。恐ろしい、本当に恐ろしい日本政府の大転換に愕然とさせられる。しかも、岸田は被爆地を地盤としている。有権者は岸田を落選させる大運動を展開させるだろう。
 冒頭の仲村さんは、先ごろ茨城県の百里基地の航空ショーを見学した。目の前の自衛官に向かって「わが町には子ども食堂が4か所もある。軍拡どころではない。どう思うか」と問い詰めた。一人として反論するものがいなかった。当然であろう。国家衰退期の大軍拡に国民は恐れおののくばかりだ。
<中国敵視政策はアジアを火薬庫におい込む>
 死の臭いがするA級戦犯の亡霊が徘徊する永田町の一大変動の口実は、中国敵視政策にある。中国との国交回復は、宏池会の大平正芳外相(当時)による戦後外交史を彩る不滅の実績である。その後に日中平和友好条約が締結された。この時は大平幹事長と園田直外相と田中角栄の支援に福田赳夫首相が折れた。この時は、福田は一度だけ岸信介の圧力を撥ねつけた。
 岸田は宝である平和友好条約を事実上破棄したに等しい。中国との友好関係はアジアの平和と安定の基礎である。その基礎を岸田が破壊してゆく。世界最大の消費市場大国の中国から抜け出して、どうして日本国民の命と生活を守ることが出来るのか。
 ワシントンとロンドンの世界戦略に見事にはまってしまった日本である。日清戦争も日露戦争も大英帝国の策略だった。今度はワシントンの罠である。アジアを火薬庫にする可能性が高い。岸田の無能無責任に対して吐き気をもよおす。岸田もまた安倍同様歴史の教訓を学んでいない。日本国憲法を読んでいない平凡な二世議員、政治家の世界に入ってはならない人物だったのである。
岸田を政界から追放する国民運動が不可欠であると断じたい。
<官邸記者会見で判明した恐ろしい言論界の翼賛体制化>
 内閣記者会との岸田会見が午後6時に開かれた。珍しくヤフーニュースで見たのだが、記者の質問の低級さに衝撃を受けた国民は少なくなかったはずだ。司会役の官邸官僚は、事前に電通派遣社員と連携して質問する記者と内容を掌握していた。幹事社が冒頭に質問したが、何とナベツネの読売と日本テレビだった。そして次は産経に質問した。ひどすぎる!
 官邸官僚と記者団は、事前に岸田向けの質問をつくっていた。つくられた記者会見だった。本来であれば、官邸記者会見場が怒号で大混乱のはずだが、それは全くなかった。議会にならって言論界も翼賛化していたのである。
 岸田の危険すぎる蛮行に釘を刺す質問は、最後までなかった。官邸官僚と電通の思惑通りに推移した。
 言論の自由が消えてしまった日本に、改めて衝撃を受けてしまった。歴史を知らない、学ばない首相と記者団の相互連携の記者会見に終始した。それでもゆでガエル・ごまめの歯ぎしりで甘んじていいものか。歴史の再現と人々の沈没と財閥・死の商人跋扈のミニアメリカ化がすぐそばに来ている。

   
 
昨夜の岸田文雄の記者会見は、安倍晋三時代と全く変わらず、官邸記者クラブが官邸の閣僚の司会によりコントロールされ、国民が本当に聞きたかった内容が岸田文雄にぶつけるといった光景が一切なかった。
 

 
 
こんな御用メディアによって政府の意向が垂れ流しにされ、国会も言論界も翼賛化してしまえば、日本は米国から長期ローンで買わされた武器を使って愚かな「戦争ゴッコ」の道に進むのであろう、とオジサンは思う。   

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