新・定年オジサンのつぶやき

残された日々をこの世の矛盾に対して勝手につぶやきます。
孫たちの将来に禍根を残さないよう、よき日本を「取り戻したい」。

企業優先の安倍政権では日本の未来はない

2019年09月04日 12時33分58秒 | 消費税


政府を始めとして大手マスメディア、特に民放テレビはこぞって韓国批判に余念がないようである。
 
韓国を叩けば視聴率が稼げると本気で思っている連中がいるとしたら哀しい限りである。
 
この数日は韓国の文在寅大統領の「側近中の側近」といわれている人物の過去の様々な「疑惑」について、「たまねぎ男」と揶揄されているようだが、日本にもその昔、「疑惑のデパート」とか「疑惑の商社」と呼ばれていた政治家がいた。
 
最近では、国税への口利きに始まり、看板の無許可設置、後援会会長の暴力団との密接交際と、「疑惑のデパート・片山さつきが『どこ吹く風』でいられるワケ」と何食わぬ顔で永田町を闊歩している現職の大臣もいる。
 
他国の政治家の疑惑を取り上げる前に、日本の政治家の疑惑を解明することの方が先決だと思うのだが、安倍晋三・昭恵を始め、安倍晋三の側近連中の疑惑を追及しきれなかった日本のマスメディアや検察に比べれば、韓国の方が国民の後押しもあってか政治家の疑惑に関しては厳しい姿勢がはるかに強いようである。
 
ところで、大新聞各社は「軽減税率」の恩恵を預かっているので、目前に迫った消費増税に関しては他人事のようである。
 
消費税に関しては最近、こんな記事が出ていた。
 
立憲若手のマレーシア視察に“冷笑”…枝野代表に批判殺到


実際に消費税を廃止したマレーシアに関しては、「マレーシアGDP4.9%増 19年4~6月期 消費堅調 」という記事があったのだが、その後を追跡した過去の記事を知らべてみた。
 
<マレーシアはゼロ達成 消費税を引き下げた国のその後は?>
 2019/07/25 日刊ゲンダイ 
・・・前略・・・
 消費税廃止のモデルケースがマレーシアだ。マハティール首相は、昨年5月の選挙で史上初めての政権交代を果たす。その目玉公約が、日本の消費税にあたる物品・サービス税(GST)の廃止で、公約通り同年6月1日から税率を6%から0%にしている。 財源の穴埋めで、同年9月から売上税・サービス税(SST)を復活。GSTの税収はSSTの2・5倍もあり、税収不足は避けられず、財政赤字が拡大するリスクがあるだろう。
 それでもマハティール首相が強気に消費税廃止に踏み切ったのは、好調な経済を維持するため。マレーシア中央銀行は、今年の経済成長率予測を4.3~4.8%と発表。個人消費や民間投資が旺盛で、昨年マイナス成長だった農業と鉱業がプラス成長に。
 好調な経済を受けて海外からの投資も右肩上がり。マレーシア投資開発庁によれば、昨年の製造業の外国投資認可額は対前年比約2・7倍の約1兆6000億円に急増している。強い追い風に乗ってマハティール首相はGDP6%成長を見込む。それが財政問題をカバーしつつ、消費税廃止に踏み切った要因だ。
■英国、カナダでは引き下げも
 消費税の税率を下げたケースなら、先進国にもある。たとえば、英国はリーマン・ショック直後の2008年12月、付加価値税率を17.5%から15%に引き下げている。急ブレーキがかかった景気の立て直しが狙いで、景気回復を達成すると、10年1月に17.5%に戻している(現在は20%)。
 カナダもしかりだ。付加価値税の税率は7%でスタートしたが、財政健全化を達成すると、08年には5%に減税している。カナダは、アルバータ州での石油採掘が本格化。潤沢なオイルマネーが、税率ダウンに大きく貢献したのは間違いない。消費税を廃止したマレーシアも、財源の穴埋めの有力手段として国営石油会社からのロイヤルティーに期待を寄せる。
 こうして見ると、消費減税はマユツバのテーマでないことが分かるだろう。では、日本では可能なのか。独協大経済学部教授の森永卓郎氏が言う。
参院選の結果を見ると、次の総選挙から消費減税が大きなテーマになるでしょう。減税分の補填は赤字国債の発行でカバーします。金利はマイナスで、昨年の物価上昇率は0・8%。この状況なら、100兆円規模でもデフォルトのリスクは少ないですから
 安倍首相は、消費税を引き上げる理由のひとつとして社会保障の充実を掲げるが、詭弁だろう。社会保障の財源は、6割が社会保険料だ。議論を税金にすり替えるのはおかしい。マレーシアの歴史的な英断は、決して奇跡ではないのだ。
     
10月以降の国内消費の低迷により、山本太郎の参院選挙期間中の主張が決して非現実的ではないことが、明らかになるであろう。
 
さて、話しは変わるが、日本の産業界と政府の姿勢により世界の流れから大きく取り残される恐れがある問題がある。
 
<海洋プラごみの削減レースで日本が「大幅遅れ」になった理由>
 2019.9.4 5:40 DIAMOND online
 プラスチックごみによる海洋汚染をなくす取り組みが世界で始まったが、その「削減レース」で日本は欧州諸国などに大幅に後れをとっている。
 実施すると別の汚染を生む「焼却」と「リサイクル」が中心の日本の対策は、世界の新しい潮流からかなりずれているのだ。
■2050年までに「ゼロ」年内に「枠組み」がスタート
 6月末に大阪で開かれたG20サミット(主要20ヵ国・地域首脳会議)で、参加国の首脳たちは「プラごみによる新たな海洋汚染を、2050年までにゼロにする」という目標を共有した。
 目標達成のための「実施枠組み」創設でも一致した。参加国が自主的に対策に取り組み、その内容を定期的に報告して相互検証する仕組みだ。初会合は年内にも日本で開かれる予定だ。
 参加国には、プラごみの海への流出量が世界1・2位の中国・インドネシアと、1人当たりの使い捨てプラごみの発生量が世界1・2位のアメリカ・日本が含まれている。
 合意内容については「目標年次が2050年では遅すぎる」「実施枠組みは法的拘束力がなく、実効性に乏しい」などの批判はあるにしても、これらを含む主要国が、海洋プラごみ対策に動きだすのは画期的なことだ。
「海洋プラごみ削減レース」で日本政府は2つの対策を決めている。
 1つは「海洋プラスチックごみ対策アクションプラン(行動計画)」だ。
 海に流出する前の「陸での回収の徹底」のほか、「海での回収」「分解しやすいプラスチックの開発」「途上国の能力向上のため支援」などを掲げている。
 もう1つのより重要な対策が、プラごみ削減対策を包括的に示した「プラスチック資源循環戦略」だ。
 この戦略は、「3R」、つまりリデュース(Reduce=発生抑制)とリユース(Reuse=再利用)に努めたうえで、残りはリサイクル(Recycle=再生利用)することを基本原則にし、次のような目標を掲げている。
▽2030年までに、使い捨て(ワンウェイ)プラスチック(容器包装など)を、これまでの努力も含め累積で25%排出抑制するようめざす。
▽2035年までに、すべての使用済みプラスチックをリユースまたはリサイクルし、それが難しい場合は熱回収(サーマルリサイクル)も含め100%有効利用する――などの内容だ。
 だが日本の対策には、内外の研究者たちから「欧州諸国などに比べ、後れをとっている」との批判が出ている。
■CO2を増やす焼却に頼る日本 リサイクル中心にも問題
 まず「2030年までに使い捨てプラを25%減らす」という目標には、いつに比べて25%減らすのかが不明であり、数値目標の名に値しないという批判がある。
 政府は、この数値目標に異論を唱えた産業界に配慮し、基準年を明記しなかったといわれている。
 次に指摘されるのが「焼却の多さ」だ。
 日本で2017年に発生した約900万トンのプラごみは次のように処理された――。(1)国内でのリサイクル13%、(2)輸出先でのリサイクル14%、(3)サーマルリサイクル(熱回収)58%、(4)単純焼却8%、(5)埋め立て6%(小数点以下四捨五入の関係で合計は100%になっていない)だ。
 政府はこのうち、(1)と(2)と(3)の合計である86%を「有効利用率」だとし、世界の平均が15%程度であるのに比べ、はるかに進んでいると自賛している。しかし、こうした認識は世界では通用しない。
「サーマルリサイクル」は、プラごみを焼却し、その際に出る熱の一部を発電や給湯に利用する処理方法だ。だが石油が原料のプラごみを焼却すれば、地球温暖化(気候変動)の要因である二酸化炭素(CO2)を排出するため、国際的にはリサイクルとは認められていない。
 日本では(3)のサーマルリサイクルに加え、(4)の熱利用のない単純焼却でもプラごみを燃やしており、合わせて66%、全体の3分の2を焼却している。こんな「焼却大国」は他に例がない。
 地球環境保全のために世界は、「持続可能な開発目標(SDGs)」(2015年の国連総会で採択)と、気候変動抑制のための「パリ協定」(16年締結)という大きな目標を掲げている。
 プラごみの焼却は、「できるだけ早く世界の温室効果ガスの排出量をピークアウトさせ、21世紀後半には排出量と(森林などによる)吸収量のバランスをとる」というパリ協定の長期目標の趣旨に反する。
 またSDGsが掲げる17のグローバル目標(行動指針)の1つ、「気候変動とその影響に立ち向かうため、緊急対策を取る」(第13目標)にも反している。
 にもかかわらず、日本は焼却を長期的に続けていく方針なのだ。
 さらに日本の対策は、リサイクル中心で、使い捨てプラ製品の使用そのものをやめる取り組みが少ないことも批判されている(注)。
 汚れたプラごみをリサイクルするには、回収に出す前に家庭などで洗浄する必要があるが、それが環境汚染の一因になる。
 日本はプラごみの14%を海外でのリサイクルのために輸出しているが、これもやがて不可能になるだろう。これまで先進国からプラごみを輸入してきた途上国が、中国を先頭に輸入の禁止や制限に動き始めたことは、前回の記事(2019年7月27日の「『プラごみ後進国』日本に近づく、レジ袋やペットボトルがなくなる日」)で説明した。
注:日本が「リサイクル先進国」というのも誤りだ。経済協力開発機構(OECD)が公表した、プラごみを含む「一般ごみ」に占めるリサイクル・コンポスト化の割合(2013年)によれば、日本は19%で、34ヵ国中29位だ。1位はドイツの65%で、以下、韓国、スロベニア、オーストリアと続く
■EUなど世界の新潮流は プラ製品の「使用禁止」
 環境ジャーナリストの枝廣淳子氏によれば、研究者の間では近年、「3R」では不十分であり、リパーパス(Repurpose=異なる用途での再活用)とリフューズ(Refuse=拒絶)を加えた「5R」で対処する必要があるという意見が強くなっているという。
 レジ袋でいえば、リデュース(有料化などによって使用枚数を減らすこと)とリユース(レジ袋を再利用して新しいレジ袋をもらわないこと)とリサイクル(分別収集してプラ製品などに再生すること)に。さらに、リパーパス(レジ袋を別の用途に利用し、ごみにしないこと)とリフューズ(レジ袋の製造・販売・使用を禁止すること)を加えるという考え方だ。
 すでに世界では、リサイクルは最後の手段という位置付けで、使用禁止や異なる素材への転換も含め、使い捨てプラ製品自体の使用をゼロにする取り組みが主流になりつつある。
 その代表が欧州連合(EU)だ。昨年12月に「使い捨てプラスチック製品の使用を2021年から禁止する」ことで、議会と加盟国が合意した。
 禁止の対象には、食器・ストロー・風船の柄・綿棒などに加え、発泡ポリ袋やファストフード店の容器なども含まれる。このほか29年までにペットボトルの90%を回収することや、ペットボトルの再生材利用率を25年までに25%にし、30年までに30%とすることでも合意している。
 この決定に先駆けて動いている加盟国もある。なかでもフランスは2016年に、20年年初から使い捨てプラ容器を原則使用禁止するという政令を公布している。
 さらに、プラスチックの消費量を大胆に減らすための新法を審議中だ。「反浪費法」と通称される新法には、不要なプラスチックを多く使った製品を造る企業には、何らかのペナルティーを科すなどの条項を盛り込むことが検討されている。
 これに対して日本は、前回記事で書いたように、レジ袋について無料配布の禁止(有料化の義務づけ)をようやく検討している段階だ。
■日本は産業界に配慮 長期的・大局的視野に欠ける
 EUが使い捨てプラ製品の禁止にまで踏み込んでいる背景には、プラスチックはSDGsにそぐわない「持続不可能な素材」であり、末永く使っていくことはできないという判断がある。
 プラスチックは安価で、とても便利な素材だが、原料が有限な石油であるうえ、半永久的に分解されない性質をもつ。
 SDGsの第12目標(持続可能な消費と生産のパターンを確保する)や第14目標(海洋と海洋資源を持続可能な開発に向けて保全し、持続可能な形で利用する)に反する素材だからだ。
 日本のプラごみ対策が時代遅れのものになったのはなぜだろうか。
 1つは産業界への配慮だ。産業界には日本化学工業協会を中心に「プラスチックは人類の社会生活上、不可欠なものであり、熱回収(サーマルリサイクル)は適切なプラごみ処理法だ」という考え方が強い。
 また日本政府には、21世紀後半までを視野に入れ、SDGsやパリ協定を含めた大きな枠組みの中で、プラごみ対策を検討する姿勢が欠けている。
 プラごみによる海洋汚染の深刻化が明らかになって、プラスチックという素材に対する世界の視線は大きく変わったにもかかわらず考えを転換できていないのが、日本の産業界と政府だ。
(ジャーナリスト 岡田幹治) 
 
安倍晋三にとっては消費税の増税は経済界からの強い要望であり、特定輸出企業への利益供与でもある。
 
2013年、第183回国会に於ける安倍晋三の施政方針演説で、「世界で一番企業が活躍しやすい国を目指します」と宣言し、その後法人税を減税し、消費税を1989年4月に3%、1997年4月に5%、2014年4月には8%と税率を上げ、それと同時に企業の内部留保も右肩上がりに増加している。
 
使い捨てプラ削減率も、「数値目標に異論を唱えた産業界に配慮し、基準年を明記しなかった」ということから、世界の潮流からも遅れてきている。
 
いつまでも国内企業優先の政策を続ける限り、日本の未来はますます怪しくなることは確実である、とオジサンは思う。   

 


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