新・定年オジサンのつぶやき

残された日々をこの世の矛盾に対して勝手につぶやきます。
孫たちの将来に禍根を残さないよう、よき日本を「取り戻したい」。

安倍外交の無能さが日本の凋落を招いた

2019年10月28日 11時53分20秒 | 安倍外交

週末に行われる定例の世論調査。

ネット住民の多くはまったく信用していない世論調査結果ではあるが、日経リサーチが10月25~27日に全国の18歳以上の男女に携帯電話も含めて乱数番号(RDD方式)による電話で実施し1029件の回答を得た結果を見ると、「他にいない」からと安倍内閣を支持する人が57%もいるとは驚きである。

増税後『家計支出変わらず』76% 日経世論調査 内閣支持率は横ばいの57%

一日中家にいる高齢者たちなら固定電話の調査にも応じるという批判から、最近は携帯電話番号も調査の対象としているらしいが、内閣支持者たちの回答が固定電話か携帯電話かは不明である。

それにしても回答した1029件の57%というのは、586人足らずで、内閣支持率が安定とは、余りにも滑稽である。
    
安倍内閣を支持している日本経済新聞の調査なので、消費増税後の状況の「家計支出変わらず」という表現もかなりの忖度度が出ている。


毎日新聞の世論調査では、「コンピューターで無作為に数字を組み合わせて作った固定電話と携帯電話の番号に調査員が電話をかけるRDS法で調査した。固定は482人、携帯は531人、計1013人から回答を得た」となっており、携帯電話からの回答が固定電話を上回り、それが「安倍内閣の支持率は48%」と日本経済新聞調査結果よりも9%も低いことは、毎度のことなのかもしれない。

消費増税が実施されて1か月もたっていないので、増税後の影響はそんなに早くは現れないかもしれないが、消費増税後の消費の落ち込み対策として、いつも「愚策」と批判されている「プレミアム付き商品券」は当初の思惑通りには普及していないようである。

そもそもこの商品券は、「おひとりあたり最大2.5万円分の商品券を2万円で購入。ただし5千円分の商品券を4千円で、最大5回に分けて購入可能。」となっているが、5000円のプレミアム欲しさに2万円出す余裕がない世帯が多いはずである。

増税対策の商品券事業、申請3割 周知不十分、実効性に疑問

    
             【東京新聞より】

さらに、「キャッシュレス 『還元制度で利用開始』7%のみ 毎日新聞世論調査」ということもあり、政府のその場しのぎ的な愚策の評価はもうすこしあとにした方がよいかもしれない。

しかし少なくとも今後消費が上昇し景気が良くなるという明るい材料は残念ながら今の日本には見当たらない。

確実に日本自体が劣化した政治と共に右肩下がりの時代に本格的に突入する可能性が強い。

そんな兆校が現れていると、先週の「戦前回帰儀式」における「参加した外国賓客が格下げした」という鋭い分析があった。

<格落ちした日本 - 前回の即位礼と比べて外国賓客が横並びで格下げ>
  2019-10-25 世に倦む日日
 NHKの報道では、今回、即位礼正殿の儀に要人が参列した外国の数は191となっている。前回よりも増えたと有馬嘉男も言っていたので、調べてみると、前回29年前に参列した国の数は160という数字があった。ソビエトが崩壊したりユーゴが解体したりして、国の数が当時よりも増えている。この増加分は自然増と言えなくもない。注目させられたのは、列席した外国の賓客の格が落ちたことだ。数を増やして体裁は保っているけれど、要人の身分が軒並み下がっている。正直、衝撃を受けたのでリストにしてご報告したい。まず、世界でも屈指の親日国であり、日本の皇室と最も親しい関係の王室を持つはずのタイが、国王ではなく首相を参列させている。モンゴルは大統領ではなく首相を送ってきた。インドネシアも大統領のジョコではなく副大統領が出席している(前回はスハルト)。イスラエルに至っては、前回は大統領が顔を出したのに今回は駐日大使で済ませるという冷淡ぶりだ。
  
     

 政府に忖度するマスコミ報道は、トルコのエルドアンとサウジアラビアのムハンマドの欠席に焦点を当て、これをシリア情勢との関連で説明づけていた。自然な成り行きのように国民が受け取るよう情報工作していた。が、実際には、他の国も元首級の派遣を見送っている国が多く、サウジも他の国々と歩調を合わせたというのが真相だ。饗宴の儀の映像が出たとき、なぜか新天皇がブルネイ国王と一緒に歩いて会場に登場し、ブルネイ国王を横に座らせて宴会を始めたので、理由と事情を訝しんでしまった。格から言えば英国皇太子が適当だろうし、アジア重視の基準で選ぶのならタイ国王だろう。タイ国王がなぜこの席にいないのか。モンゴルとは30年前はむしろ疎遠で、年を追うほどに親密な友好関係を築いていたはずなのに、この意外な閑却は何だろうか。キリバスは偶然なのだろうか。日本・太平洋諸島フォーラムの成果がこれか。

     

 欧州の方も、全体として格落ちと軽視の傾向が否めない。中には、元首級を送り出そうと準備していた国もあったのだろうが、それを取りやめ、横並びで格落ちの代表派遣にしたのは、やはり、米国が副大統領のペンスの出席をキャンセルして、無名の閣僚にすぎない運輸長官を代表にした影響が大きいだろうと思われる。米国が運輸長官程度の軽量クラスしか送らないのに、わざわざ元首だの首相だのを配慮するのはバランスが悪くなり、その国の外交慣例からして適当な形に収まらなくなる、という判断がはたらいたのではないか。前回は副大統領を送った米国が、今回は運輸長官に下げたのは、この30年の間に日米関係が変わり、日本は属国になったのだぞという認識と示威の表明に他ならない。
     
     

 中南米とアフリカについては、あまりの無残な現実に絶句してしまう。アフリカについては、1993年の第1回TICAD開催以降、2回、3回、4回、5回、6回、7回と首脳会議を重ね、首脳を横浜に招き、カネをかけてパシフィコで展示会を開き、最近は特に中国との競争に負けじと気負い込んで資金をバラ撒いてきた。いったい全体で何兆円注ぎ込んできたことだろう。その努力にもかかわらず、30年前よりも各国とも格下の代表派遣となり、駐日大使出席とか不参加という惨憺たる状況になっている。恩を仇で返されている。30年前はカネなどバラ撒いてなかった。安倍外交のバランスシートがまさにここに総括されている。失敗だ。小さな途上国にバカにされている。

     

 中南米の国々も同じだ。日本への期待が薄れ、経済力が落ちた日本が重要な国ではなくなっているのである。外交関係国としての優先順位が下がり、世界の中でのプレステージとステイタスが落ちているのだ。市場的にも魅力がなく、科学技術や産業競争力も衰え、さらに国際政治の面では単に米国の従僕でしかなくなった日本は、斜陽の国であり、30年前と比べて価値を落としてしまったのだ。そのことが派遣要人の格下げによく表れている。それにしても、数十年に一度の新天皇の即位のお披露目式で、国家の面目がかかった大一番の儀式なのに、イスラエル始め27か国に駐日大使出席で鼻であしらわれ、11か国からは不参加との屈辱とは、何という無様だろう。
恥ずかしい安倍外交。外務官僚はリマインダを送っていたのだろうか。真面目に出席要請をしていたのだろうか。外務省の言い訳を聞きたい。野党は国会の外交委員会で質問するべきだ。サマワに自衛隊を送ったイラクが、駐日大使も出さずに不参加というのも、何か理由があるのだろうか。ネットに出ている前回90年の実績である160か国は、閣僚級出席以上のカウントであり、駐日大使の分を含めていない。だから、有馬嘉男が前回は「180か国」と言っていたのだろう。今回、数の上では191か国となったが、駐日大使で済ませている国が27か国もあり、差し引き164か国だ。ソ連や旧ユーゴのことを考えると、むしろ参列国は減ったと言っていい。日本の凋落は甚だしく、溜息が出てしまう。思い返せば、こういうときにこそ、世界中の国々から例外なく元首級が参列することをめざして、外務省のエースを皇太子妃にしたのだった。 何という皮肉だろう。


上記記事に対してのコメントをいくつか紹介しておく。

「日本外交の凋落を知り、とてもつらくなりました。安倍政権は長期政権ですが、米国の顔色を伺うばかりで独自色を出せず、また、中国を意識する外交は空回りしています。被爆国でありながら反核に前向きでないですし、地球環境問題にも米国の顔色を見て非消極的です。日本に他国から尊敬や共感が集まらないのは当然です。こういう状況を生み出した人とその支持者には、大いに責任を感じていただきたい。」

「即位礼正殿の儀にフランスの代表として出席するのが元サルコジ大統領だと知った時、よりにもよって、こんな人を送るとは、フランスは日本をバカにしているのではないかと悲しくなりました。でも、他の国々でも同じだったのですね。それほど日本は格落ちしている?
オリンピック招致で、日本では大成功だったとされた「おもてなし」スピーチが、フランス語でなされたにも関わらす、全く無視されていたのを思い出しました。当時は福島原発から流れ出る汚染水の方が大きな話題だったので、福島はアンダーコントロールなどというのはボイコットしようとマスコミが動いたのは理解できますが、今なぜ?…
フランスのニュースでは、日本は右翼化して、軍隊を持って戦争を起こそうとしているから危険だ、というのが目立ちます。そんな国とは親しくしたくない?
台風被害に苦しんでいる人たちがいるなかで、ラグビーの観戦を楽しんでいた日本の首相は「夢のような一ヶ月間でした♪」などと言ってしまう。フランスだったら、こんな発言は少なくとも1週間くらいは様々な風刺ギャグが出て楽しませてくれたのですけどね。サルコジ大統領が任期を終えた時には、風刺ギャグを作る人たちが残念がっていました。1週間に1度はヘマな発言をするので、ネタ探しは簡単だったからです。」

「3・11以降災害で増え続ける国内難民。今回の台風・大雨で被害に遭った人達は将来の展望も見えず途方に暮れてるのに、こんなお祭り騒ぎができる神経が理解できない。テレビでこの馬鹿騒ぎを見てないので、田中さんのブログ頼りで情報を得ているのですが、駐日大使で十分でしょ。家族を失い、家財を失い、生活の糧を失ってるのに、何が万歳だよ、主権者は国民。給料低い、女性の地位低い、報道の自由度低い、大学のレベル低い、人権意識低い。世界は見ている、歴史修正主義と新自由主義が跋扈するショボい独裁国に大統領級の人材を出席させるわけがないでしょう。安倍政権の集大成。」

「世界中の国々から例外なく元首級が参列することをめざして、外務省のエースを皇太子妃にした」ということが事実ならば、皇室の政治利用が甚だしく、そんな姑息な日本を、まさに世界中の国が日本の時代遅れの右翼化と独裁化を見ぬいていたということなのであろう、とオジサンは思う。     

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