サイモン・シンの「暗号解読」という本を読みました。カエサル暗号・古代文字・ビジュネル暗号・ナヴァホ暗号・ビール暗号・エニグマ・RSA暗号・PGP暗号・量子暗号など難解な暗号の概念を初心者に分かり易いように説明しています。興味深いエピソード満載でとても面白しろかったです。
情報通信を少し齧った方ならば、「公開暗号方式」などよく聞くかと思いますが、詳細については意外と知られていないのではないでしょうか。秋木も概念的には聞いた事がありましたが、なるほどと目からウロコが剥がれまくりました。
小学生のころ秋木もシャーロック・ホームズの暗号が出てくる「踊る人形」に刺激を受け、「踊らない人形」というアホな暗号を考え、友人と連絡しあったものです。宝探しなんかでも使いました。
アメリカ国家安全保障局などでは、エシュロンというシステムを使用して、盗聴に精を出しているとの事ですが、この情報時代体系的に、安全のために暗号を学んでみるのも良いかも。巻末には、読者への挑戦ならぬ暗号問題の難問と解答もあるので、これに挑戦するのもいいかもしれません。
関連:
サイモン・シン氏のHP
DELPHICAの散歩道:翻訳者のHP
サイモン・シン『暗号解読』の暗号解読!:大久保克彦氏による:巻末問題のステージ7とステージ10の解読苦難の記録
NSA(National Security Agency:アメリカ国家安全保障局)のHP:
National Cryptologic Museum(暗号博物館)
すずきひろのぶ氏の博物館見学時の写真
NSAは1952年に設立された米国の諜報機関。海外情報の分析や収集を行っている。暗号・セキュリティに関しては、世界最高水準を誇るといわれている。
CIA(Central Intelligence Agency:アメリカ中央情報局)のHP おなじみのスパイなどを利用した諜報活動が主ですな。
FBI(Federal Bureau of Investigation:連邦捜査局)のHP:CIAとくればFBIでしょう。
PGPについてのHP
Philip R. Zimmermann氏を中心とした米国開発チームによって作られている暗号ソフト。日本法人も設立され日本でのサポートも行われ、英語版、ドイツ語版、日本語版が公開されています。
PGP User`S Manual for Windows:http://www.cla-ri.net/pgp/pgp00.html
暗号の古典的作品ですが秋木が読んだ小説の中では以下が印象に残っています。
「黄金虫」 エドガー・アランポーの元祖暗号小説。黄金虫は金持ちだー(青空文庫で読めます)。
シャーロック・ホームズ「踊る人形」 これで暗号に嵌った方も多いのでは。
ジュール・ヴェルヌの「地底旅行」 今読んでもいいですな。アイスランドの火口から地底に入っていくのが印象的。ルーン文字で記された転置式暗号が暗号として使用されていました。「アドリア海の復讐」も暗号がありましたな。