Click 2 CR-IQ 日々_ver.3

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マリア様がみてる いばらの森

2005-04-14 20:11:51 | ノベル
作者:今野緒雪 コバルト文庫

あらすじ:期末試験で落ち着かない学園に、驚くべき噂が。
リリアン女学園をモデルにしたと思われる自伝的小説が出版され、
しかもその作者が白薔薇さまという…
小説の内容が2人の少女の禁断の恋を
描いたものであることもあって学園は大騒ぎ。
白薔薇さまの過去はタブーとなっていて、事情を知っている人も
みんな口をつぐんでいた。祐巳と由乃は、真相の解明に乗り出したが…
(表紙扉より引用)

マリみて3冊目。紅、黄ときて白というのはお約束ですね。
本編「いばらの森」と別に、その白薔薇さまの過去を描いた
「白き花びら」も同時収録。というか2つで1つですね。

ギャルゲーのセオリーというやつがいくつかありまして、
例えば心を開かないキャラっていうのは、
何か現時点において抱え込んだ問題がそれを助長してたりするとか…。
そういう中の一つに、「妙に明るいとか振る舞いがギャグテイストなキャラは
過去においてのトラウマを忘れようと、あるいは心から出さないために
あえてそう振舞うことがある」というのがありまして、
まさにこの白薔薇さまはその典型的例だったりしますw。
まあ、この小説はギャルゲーじゃないぞと言われればそうなんですけど…
とりあえず、白薔薇さまの身を切るような過去と、
それが元となった騒動の本編、
合わせた上での、それぞれの感情の動きや筆致が
過去最高作の名にふさわしい出来に仕上がっております。
個人的にはカタルシスという意味では後に出る「パラソルをさして」を
推すのですが、純粋にマリみてで一つ優れた作品、と言う場合
迷わずこの「いばらの森」を推します。
この世界ならではで必然的に起きるだろうことを、
表現し、描ききったことに敬意を表して…

評価:☆9

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2 コメント

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えー (まつみん)
2005-04-14 22:57:30
ギャルゲーでしょこれw



まぁ微妙な冗談はさておき、

知らない人がマリみて読み始めたら、

ここまで読み終われば多分最後まで行っちゃうな、

と思われる巻。

その辺に居る「二面性を持ったキャラ」とは

一線を画す人間らしい複雑さ、味わい深さは

多分この作品一番の奇跡なんでしょうね。



つーか聖さんのお姉さまはどれだけ完璧超人なのかと!
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そりゃ確かに (CR-IQ)
2005-04-15 12:11:57
祐巳が2年生になってからの、

あのギャルゲーフラグ立ちまくり

っぷりには笑うしかないですがw。



とりあえずここまで読んで最後まで行った被害者です(死。

つくづくに、これだけのキャラを生み出せた作者さんは見事と言うほかなく、

結果として卒業後もかなり頼ってますしねw。

面白くなくなった、という原因の一つに挙げられるのもわからないでもないです。

僕は、今は今で好きなダメ信者ですけどw。

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