ミュージカルな日々

ミュージカル好きの私が、観劇・映画・ドラマ・音楽・本の感想を書きつづるブログ、になる予定。

ミュージカル「ジキル&ハイド」 感想

2012-03-26 | ミュージカル観劇記
久しぶりに観劇してきました
観に行ったのは、日生劇場で上演中の「ジキル&ハイド」

この作品、鹿賀丈史さまの主演の時に2回観に行きました。
とにかく美しいメロディーと、哀しく、深いストーリーが好きで、
好きなミュージカル作品を5つあげろ、と言われれば、絶対この作品は入れる
というほど、好きな作品です

なので、石丸幹二・濱田めぐみ・笹本玲奈、という歌うまい3人で再演されると聞き、
観に行くのを、とても楽しみにしていたのです

だが、しかし…
何かが足りないんですよね、今回の「ジキル&ハイド」には。
確かに、歌は3人ともすごく上手いですし、石丸幹二さんの演技には問題がないはずなのです

濱田さんに色気が足りないのか、と言えば、マルシアと比べればそうですが、
でも、十分に魅力的なのです。
特に、「新しい生活」を歌う濱田さんは少女のようにピュアで可愛らしいです

そして、笹本玲奈さんはさらに歌のうまさはパワーアップし、
何だか母性すら感じさせる深い愛でジキルを包む、エマを好演されていました。

脇はどうかと言えば、吉野圭吾さんのアターソンも、禅さんとはイメージが違いますが、
控えめに演じていらして、これはこれでアリだなと。

私の密かに大好きな俳優さん、畠中洋さんのストライドにも言及しておくと、
役柄としてはひどいですが(笑)、アンサンブルで歌う「嘘の仮面」の冒頭の部分を、
ぱーんっと歌い出して、さすがっと思いました。

吉野さんと畠中さんは二人とも体の動き、切れがいいので、
アンサンブルに混じって踊っていても目を引きます。
そういう意味でも、この二人も大活躍でした

色々問題視されていた中嶋しゅうさんも、歌については、
まあ、仕方ないかなと思えるレベルだと私は思いました。
あとは、貴族に全く見えなかったのが、残念と言えば残念でしたが…

では、何が足りないのか?
もっと簡単に言えば、なぜ今回の「ジキル&ハイド」では泣けなかったのか?

考えてみたのですが、石丸幹二さんと濱田めぐみさんの歌には、
歌からはみ出すほどの「感情」のうねりが感じられないのが原因かなと思うのです。
きれいにまとまるだけでは、この「ジキル&ハイド」という芝居は、感動的にはならないんだ、
というのが私の一応の結論です。

鹿賀さまは、時にこちらを引きづり込むようなパワーで、ジキルとハイドの苦悩を表現されていました。
石丸幹二さんも悪くないのですが、彼が歌に入り込めば入り込むほど、
役としての気持ちの方は置いてけぼりになっている印章は否めなかったのです。

どうしても、鹿賀さまのCDを聞きたくなってしまう、というのが今の正直な気持ちです


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