ミュージカルな日々

ミュージカル好きの私が、観劇・映画・ドラマ・音楽・本の感想を書きつづるブログ、になる予定。

「ファンタスティックス」 感想

2010-10-16 | ミュージカル観劇記
公式HPで鹿賀丈史さまの「Try to remember」を聴いて、発作的に行くことを決意した「ファンタスティックス」
心温まる、楽しいミュージカルでした

ストーリーは、
お隣り同士のカップル(マットとルイザ)を劇的にくっつけるために、
双方の父親が家同士の対立や誘拐を偽装してドタバタやる、というのが前半。

前半の最後は4人でハッピーな結末を迎えるのですが、
後半では、だんだん暗雲がたちこめてきて…
という展開

この後半が、考えさせられる台詞があったり、しんみりさせられたりと実はいい味わいなのです
そして、見終わった後は、じんわり温かく、何だか心に残る、不思議なミュージカルでした

演出は宮本亜門さん、ということで、舞台の作り方も面白かったです

舞台はダイヤ型で、
手前の2辺が船の舳先のように客席に突き出しています。

私はK列12番という真正面の席だったので、
舞台手前の突端に役者が立つと、意外に近い感じがするのも不思議でした
客席通路もかなり使うので、役者が近くを通るのも嬉しいポイント

一緒に行った家族はステージシート
役者の流す汗までよく見えて(笑)、迫力があったようです

さて、役者さんについて。

鹿賀丈史さま
やはり舞台で放つ彼のオーラはすごいです

歌声は軽やかな声から甘い声、それから太いよく響くバリトンまで、
自在に操って、すごい力でぐいぐい観客を引き込みます

「シラノ」を見た時は、鹿賀さまのミュージカルはもうお終いかなぁと悲しくなったものですが、
いやはや、まだまだ全然いけます

ふとした立ち姿もマント捌きも最高にかっこいいです

役柄はエル・ガヨといううさん臭いけど、何だか妖しい魅力溢れる男
偽装誘拐を請け負うのですが、逆にルイザは広い世界を知るエル・ガヨに憧れを抱くのです
こんな役ですから、鹿賀さま、本当にぴったりでした

田代万里生さん
相変わらずいい声 歌に関しては、若手では一番安心して聴けます

お芝居の方も頑張ってました
特に、体の使い方が役者っぽくなってます

マルグリットの時は、お手手が棒だったのに比べると、全然違います(笑)
ルドルフでダンスの特訓を受けた結果がここにと思いました

神田沙也加さん
いや~、可愛いです

歌は高音が相変わらず細くて、消え入りそうでしたが、
音はちゃんとあってるので、万里生くんとのデュエット(雨が降るとか)などは、なかなかきれいでよかったです

お父さんたち(斉藤暁&モト冬樹)
斉藤さん(=スリーアミーゴス)とモト冬樹さんがこんなに歌えるとはびっくりです

後半の「野菜を植えよう」という歌が父親の心情がしんみり伝わってきて、すごくよかったです
コメディ・パートは、二人とも力が抜けててかなり笑えます

あと、ミュートの蔡さんもかっこよかったです
動きがすごくきれいで、しっかり目立つべきところは華やかに目立って、
一方、影のように演じるときは、すっと存在感を消している、その演技も見事でした

フィナーレで私のすぐ前の通路で跳んでくれて、
その高さと軽やかさには、感激でした

という訳で、歌もお芝居も、それから舞台との一体感も味わって、
楽しい幸せなひとときでした

帰り道では思わず「Try to Remember」を口ずさんじゃいました

こういう派手さはないけれど、味わい深い、温かいミュージカルもたまにはいいなぁと思いました


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
はじめまして♪ (もん)
2010-11-15 18:32:04

blog読ませていただきました(o^-^o)細かな感想がとても素敵ですね♪
ファンタスティックス、すごく行きたかったけど行けなかったのでとてもありがたかったです。
わたしもミュージカルが大好きなので、また遊びにきます。
返信する
はじめまして☆ (かんりにん)
2010-11-17 11:20:12
コメントありがとうございます

書きたいことを徒然なるままに書いていて,
読んで下さる方は楽しいのかしらっと心配していたのですが,
温かいコメントが頂けて,とても嬉しいです

今後もミュージカルを観に行ったら,感想を必ず書くようにしますので,
また覗いて頂ければ嬉しいです
返信する

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