早いもので2016年がやって来てしまいました。
ジメジメするなぁと思っていたら雨が降り始め洗濯物を取り込みました。ちょっと乾いていました。いかがお過ごしでしょうか。
本日はTHRUNITEさんよりモニターを提供して頂いた
TN12 2016を紹介します。
TN12 2014も暫く弊売されるようですが(
TN12 2014のレビューはこちらにあります)、今後は2016に移行していくものと思われます。
左が2016なのですが、見た目の違いは殆ど分からないです。クリップが黒くなって全体的に引き締まった印象でしょうか。
とはいえ細かく見れば一番最初に気が付くのはサイドスイッチ。ゴム製だったのがステンレスの艶消しタイプになりました。
森のなかまは、ゴム製でも操作には困っていなかったのですが質感はより良くなっています。金属同士が擦れ合ってジャリジャリ、ガリガリする事はありません。適当なストロークを持たせながらも余計なアソビもなくカラカラ音がする事もありません。
ある意味誤操作を軽減するためにサイドスイッチ部分を窪ませているようにも思えますが、金属製のキャップを押さえるリングのねじ切り部を確保するのが理由かと思われます。でも、確かに窪んでいる方が良いですよね。
テールスイッチはこれまで通りかと思われます。調光をサイドスイッチで行いますので半押しで間欠点灯する事ができます。間欠点灯はタクチカルな用途以外にも作業中にちょっとだけ点灯したい時に便利です。だって消灯するためにわざわざフルプレスしなくてよいので。。
スイッチが出そろいましたので操作説明です。
電源On/Offはテールスイッチで行います。
調光はサイドスイッチをクリックするたびにFirefly, Low, Mid, High, Turboの順に切り替わります。
サイドスイッチを長押しするとストロボがチカチカしてしまいます。止めるにはサイトスイッチを1回クリックします。
電源をOffにするとストロボ以外のモードを覚えていて、そのモードで点灯してくれます。森のなかまはほぼMid固定で使っています。
既にお気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、クリップの位置がちょっと違いますよね?TN12のボディーはクリップを取り付ける溝が1本しかありませんので、普通はベゼルダウン(ヘッドが下)になるようにしか取り付けられません。しかし。。
実はレビューを書くにあたり、事前に
roomX.jpさんの
レビューを見させて頂いたところ、ヘッドとスイッチを入れ替えるとクリップの位置を変更できる事をしりました。しかも相変わらず丁寧なレビューで。。森のなかまが書くのをためらってしまいましたが。。モニターで製品を送ってもらった手前書かないわけにも行きません(笑)
こちらがノーマルなクリップの付け方です。順手持ちした時に中指をクリップの先端の丸みに当てると安定した持ち方ができますよね。こうするとサイドスイッチは親指で押すと押し易かったりします。
スイッチとヘッドを入れ替えるとベゼルアップでクリップが付けられます。小さくて軽いライトであれば帽子のツバにつけてヘッデンの代わりにできたりするのですがTN12でそれをやる人もいないでしょう(笑)
でも、こうするとクリップのヘアピンカーブに人差し指や中指をかけて強く握る事ができます。
だから何なんだ?
といわれてしまうと何ですが(笑)自分が使い易いように工夫できるオプションがあるというのはウレシイ事だと思います。写真では敢えてサイドスイッチを押し難い位置に配置して不用意にモード変更しない決意を表しています(笑)
「2014もベゼルアップにしよー♪」と思いつけ直してみると。。Oリングの位置とねじ切りの長さが対称ではなかったのでベゼルアップにできませんでした。森のなかまの2014は初期の頃のものですので途中で仕様が変わったのかもしれません。
さて、そろそろ配光を載せるべき頃合いですが。。ちょっと寄り道します。
ベルトレンチでヘッドを少しだけ分解してみます。
ヘッド周りの部品です。全て左側が2016右が2014です。
リフレクタの高さは変わっていません。LEDが顔を出すあなっぽこが小さくなっている事からより狭角になるよう作り直されたのかと思われます。
ヘッドのベゼルは特に厚みを増したようには思われずガラスを押さえている縁が増量したように思われます。
素人考えですが。。こんなところの厚みを少し増えただけでも落下時の強度が増えるんですね。特に周辺光が狭くなったと感じはしませんでしたので、こういった改良を積み重ねるのはウェルカムであります。
Midの照度をターゲットに好みの色合いになるようにガラスとリフレクタの間に
LeeFilterを入れています。
いろいろ抜き出してみてパーツを見てみましたが、言われてみないと分からないような細かい修正が積み上げられたようです。実際に配光をみてみましょう。
2016 Firefly:0.4Lumens(74Days), Low:11Lumens(5.5Days), Mid:145Lumens(11.8Hours), High:370Lumens(4.2Hours), Turbo:1050Lumens(95Minitues)
2014 Firefly:0.3Lumens(1585Hours), Low:20Lumens(74Hours), Mid:280Lumens(5Hours), High:800Lumens(1.5Hours), Max:1050Lumens(90Minitues)
写真では分かり難いのですが2016はスポットが「ビシッ」と集光されました。気持ちいいです。で、それだけ遠くへ飛ぶようになります。そのおかげかFireflyがなかなか実用性を増しました。
Fireflyは広く照らすようなもモードではなく限られた場所を必要最低限の明るさで照らすモードです。スポットを絞ることで効率良く限られた場所を照らす事ができます。Lowは個人的には20ルーメンを維持して欲しかったですが。。同じ理由で使い勝手は落ちていません。
相変わらずMidは素晴らしと思います。280ルーメンから145ルーメンに落ちましたが僅かな減光にしか感じられずランタイムが倍に伸びています。室温27℃以上でも殆ど熱をもたず毎日2時間連続点灯して2週間で3本目の電池を使用中ですので、10時間以上は持つようです。
電圧が3.0V付近になると短い時間ストロボになって「おなかすいたよー」と合図してくれます。
Turboは森のなかまは殆ど使いませんが、Highとの差が明確になりました。
2014は満充電でありながらも電池の事情で数秒から数分しか違いが分からなかったTurbo、High。ちゃんと自分の意思で調光している感じが気持ち良いです。
光の色合いですがPWM(高速点滅で色合いを維持したり暗くしたりする技術)を使用していないTN12のFirefly, Lowに求めるのはコクであります。Midあたりからスッキリした色合いになります(配光例はLeeFilterを使っていません)。
ムシムシするので少し爽やかなイメージになるように撮ってみました。って懐中電灯に爽やかさが必要なのかどうかはわかりませんが。。
TN12 2014は円高の頃の値段設定で販売されていましたが2016はそれなりにお値段に反映されています。ただ競合他社の製品もそれなりに価格が上がっていますので、同じような性能の製品のなかでは購入しやすい価格ではないでしょうか。
本体でのUSB充電、セカンダリーのカラーLED、電池残量表示等はありませんが使わない人にとってみれば無用で操作が複雑になるだけです。TN12 2016は新しいテクノロジーは投入されてはいないものの、シンプルさはそのままで、配光配分、光学系の見直しでよりランタイムが伸びた使い易い製品になっているかと思います。
電池こそ18650というリチウム電池を使いますが、充電器と電池がセットになったものもあります。取り回しが楽でハイパワー、長持ちする標準的なライトをお探しの方には是非検討していただきたいライトに仕上がっているかと思います。
それでは!