Le contrebassiste

コントラバス奏者ちんの日常。
趣味の音楽、フランス語、興味関心などを書き散らしています。

手堅い演奏とは?

2005年02月10日 18時15分06秒 | 音楽
前回紹介した本、かなり面白いです。
自分の知識が無いのがよく分かりましたが、疑問が少しずつ氷解するような、そんな分かりやすい本です。

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やさしくわかる楽典

日本実業出版社

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さて、この間の日曜日の演奏会が終るまで、一つのことを考えていました。
それは、自分がどのような演奏を今後すればよいかということでした。
ちょっと長いのですが、以下つらつらと書き連ねてみます。


さすがに10数年もコントラバスを弾いていると、自分の理想とする音楽に少しは近づいていきます。
ただ、そろそろ目的を持ってやらないといけないのかなと思ってきました。
私自身の反省も込めて書くと、自分はこれまで鳴り散らかしの演奏だったような気がしています。
それは自分が出している音がどんな意味があって、どんな役割を果たしていて、ということを考えず、音をなぞっているだけの演奏になりがちだったということです。
全く考えていないわけでもないのですが、そこは自分の変に長い経験で何とかしちゃっていた部分が大きくあると思います。
そこをまず自分の中で明確にするという目的で楽典の勉強を始めたところです。
上記の本はそういう意味で自分の中のモヤモヤが晴れてきて、面白いです。


私が知っている方で、普通の大学から音大に進学してプロになった方がいらっしゃいます。
その方が大学生の頃から知っていますが、他の方と明らかに違っていました。
きっちりとした演奏をしているのです(以降「手堅い演奏」と仮に呼ぶことにします)

コントラバス弾きは往々にして視覚的なものが求められてます(と勝手に思っている)。
例えばフォルテッシモの時に激しい動きをしていると、「あいつ頑張ってるな」ときっとオケの人たちは思っているでしょう。
しかし激しい動きに比して大きな音が実際に出ていないとなれば、オケに対する貢献度はあまり高くありません(ビジュアル的には貢献していますが)。
激しい動きに対して大きな音が出ないのは見た目だけにこだわった演奏をするからであって、激しい動きをせずとも大きな音は出せることは色々な方が証明している通りです。


そこで「手堅い演奏」ですが、そこにたどり着くためには、やはり基本に忠実に、そして丁寧な演奏を心がけるというごく当たり前のことに戻ってきます。
じゃあ自分が何をやらないといけないか、この辺にきっと答えが隠れていると思います。

…基礎練か。
プロの方でも毎日基礎錬をしているのだから、アマチュアの私がさぼっては更なる高みを目指せないのは当然です。
練習嫌いだけど、我慢しないと。。。


P.S.
知り合いで普通の大学から音大を目指そうとしている人がいます。
その人には「手堅い演奏が出来るようにならないと」と言いました。
しかし言いたいことが伝わっているか、甚だ疑問です。
その人は、もっと基礎練が必要でしょう。少なくとも今のままではちょっと…