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☆今日も生きているで書☆

すずりん(硯夢)の毎日の血圧と、書道を中心に記録しています。今日も元気に筆を持っていられることに感謝して。

百人一首85 夜もすがら もの思ふころは 明けやらで 閨のひまさへ つれなかりけり

2011年02月22日 23時52分57秒 | 百人一首
夜もすが(可)ら 物
お(於)も(毛)ふころ(路)は(者) あ
け(希)やらで(天) ねやの(能)
ひまさ(佐)へ(遍) つれ(連)な(奈)か(可)り(利)
け(介)り(里)

一晩中もの思いに沈んでいるこのごろは、夜がなかなか明けきれないで、つれない人ばかりか、寝室の隙間までがつれなく思われるのだった。

作者は俊恵法師(しゅんえほうし)

千載集 恋二 766

紙 清書用手漉き料紙 ゆうか 本楮紙うす具引き 半懐紙二分の一 栢美

筆 浮草 二号 コリンスキー 一休園

墨 松花 呉竹

百人一首83 世の中よ 道こそなけれ 思ひ入る 山の奥にも 鹿ぞ鳴くなる

2011年02月16日 23時02分00秒 | 百人一首
世の(能)中よ
道こそ(所)な(那)け(希)れ
おもひ入る山のおくに
も 鹿ぞ鳴くなる

この世の中には、逃れる道はないものだ。
いちずに思いつめて入った山の奥にも、悲しげに鳴く鹿の声が聞こえる。

作者は皇太后宮大夫俊成(こうたいごうぐうのだいぶとしなり)

千載集 雑中 1151

紙 清書用手漉き料紙 ゆうか 本楮紙うす具引き 半懐紙二分の一 栢美

筆 浮草 二号 コリンスキー 一休園

墨 松花 呉竹

百人一首84 ながらへば またこのごろや しのばれむ 憂しとみし世ぞ 今は恋しき

2011年02月13日 10時52分14秒 | 百人一首
なが(可)らへ(邊)ば(八)
またこのごろや
しの(能)ば(者)れむ
うし(志)と
見し世
ぞ 今は
こひしき

この先 生きながらえるならば、つらいと感じているこのごろもまた、懐かしく思い出されることだろうか。
つらいと思って過ごした昔の日々も、今では恋しく思われることだから。


作者は藤原清輔朝臣(ふじわらのきよすけあそん)

新古今集 雑下 1843

紙 清書用手漉き料紙 ゆうか 本楮紙うす具引き 半懐紙二分の一 栢美

筆 二号 浮草 一休園

墨 松花 呉竹

百人一首82 思ひわび さても命は あるものを 憂きにたへぬは 涙なりけり

2011年01月29日 21時48分14秒 | 百人一首
お(於)も(毛)ひ(飛)わ(和)び(比)
さて(天)も命は(者)ある
ものを うきに(爾)たへ
ぬは(八)涙な(那)り(利)けり(利)

つれない人ゆえ思い悩んで、それでも命はこうしてあるものなのに、そのつらさに堪えないでこぼれ落ちるのは涙だったよ。

作者は道因法師(どういんほうし)
俗名は藤原敦頼

千載集 恋三 818

紙 清書用手漉き料紙 ゆうか 本楮紙うす具引き 半懐紙二分の一 栢美

筆 浮草二号 一休園

墨 松花 呉竹

百人一首80 長からむ 心も知らず 黒髪の 乱れて今朝は ものをこそ思へ

2011年01月20日 09時09分00秒 | 百人一首
ながゝらむ
こゝろ(路)もしらず
黒髪の みだれて 今
朝は ものをこそ(所)
思へ

末長く変わらないという、あなたのお心もはりがたく、お逢いして別れた今朝は、黒髪が乱れるように心が乱れて、あれこれともの思いをすることです。

作者は待賢門院堀河(たいけんもんいんのほりかわ)

千載集 恋三 802

紙 清書用手漉き料紙 ゆうか 本楮紙うす具引き 半懐紙二分の一 栢美

筆 浮草 二号 コリンスキー 一休園

墨 松花 呉竹

百人一首81 ほととぎす 鳴きつる方を ながむれば ただ有明の 月ぞ残れる

2011年01月15日 21時00分05秒 | 百人一首
ほととぎす
鳴きつる方をながむ
れば
ただ有り明けの
月ぞのこれ


ほととぎすが鳴いた方をながめると、そこにはただ有明の月が残っているだけである。

作者は後徳大寺左大臣(ごとくだいじのさだいじん)

千載集 夏 62

紙 清書用手漉き料紙 ゆうか 本楮紙うす具引き 半懐紙二分の一 栢美

筆 浮草二号 一休園 
墨 松花 呉竹

百人一首78 淡路島 かよふ千鳥のなく声に 幾夜寝覚めぬ 須磨の関守

2011年01月07日 10時28分04秒 | 百人一首
淡路島
かよふ千鳥の
な(那)く声に いく
夜ねざめぬ
すま(万)のせきもり

淡路島との間を飛び交わす千鳥の物悲しい鳴き声を聞いて、須磨の関守は幾夜寝覚めたことであろうか、ずいぶんさびしい思いをしているであろう。

作者は源兼昌(みなもとのかねまさ)

金葉集 冬 270

紙 清書用手漉き料紙 ゆうか 本楮紙うす具引き 半懐紙二分の一 栢美

筆 玉毛
百貨店の催事会場で買った広島の筆

猫の毛は慣れないせいか書きにくいです
線に変化はつけやすいようです

墨 松花 呉竹

百人一首79 秋風に たなびく雲の 絶え間より もれ出づる月の 影のさやけさ

2010年12月24日 21時38分14秒 | 百人一首
秋風に(爾)たなびく
雲のた(多)え(盈)まより
もれ出づる月のかげ(介)の
さやけさ

秋風に吹かれ、横に長くひいている雲の切れ目から、もれでる月の光のなんと清らかで、さわやかなことであろう。
作者は左京大夫顕輔(さきょうのたいふあきすけ)

新古今和歌集 秋上 413

紙 清書用手漉き料紙 ゆうか 本楮紙うす具引き 半懐紙二分の一 栢美

筆 いたち 宝研堂

墨 松花 呉竹

百人一首77 瀬をはやみ 岩にせかるる 滝川の われても末に あはむとぞ思ふ

2010年12月24日 21時36分21秒 | 百人一首
瀬をは(者)やみ(三)
いは(者)に(爾)せか(可)るゝ
滝川のわ(王)れ(連)つ
も(裳)
末に(爾)あは(者)む
とぞ(処)お(於)も


川瀬の流れがはやいので、岩にせきとめられる急流が、二つに分かれてもまた一つになるように、恋しいあの人と今は別れても、いつかはきっと逢おうと思う。

作者は崇徳院(すとくいん)

詞花集 恋上 229

紙 清書用手漉き料紙 ゆうか 本楮紙うす具引き 半懐紙二分の一 栢美

筆 浮草二号 一休園

墨 鈴鹿墨 宴 栢美

百人一首76 わたの原 こぎいでてみれば 久方の 雲ゐにまがふ 沖つ白浪

2010年12月16日 09時12分36秒 | 百人一首
わた(多)の原
こぎいでて
見れば(盤)久方の(能)
くもゐに(耳)ま(万)が(可)ふ
お(於)きつ しらな
み(三)

広い海原に船を漕ぎ出して、はるかに見渡すと、沖の彼方は大空の雲のある場所と見間違えるばかりに白波が立ち続いており、素晴らしい眺めであることよ。
作者は法性寺入道前関白太政大臣(ほっしょうじにゅうどうさきのかんぱくだじょうだいじん)

詞花集 雑上 382

紙 清書用手漉き料紙 ゆうか 本楮紙うす具引き 半懐紙二分の一 栢美

筆 いたち 渓水 鳴鳳堂

墨 玄泉堂の古墨

百人一首75 契りおきし させもが露を 命にて あはれ今年の 秋もいぬめり

2010年12月11日 23時26分20秒 | 百人一首
契り
おき(支)しさせ
もが(可)露を
命に(耳)て
あ(阿)は(者)れ(連)
今年の(能)
秋もいぬめ
り(里)

あなたがかつてお約束してくださった「私を頼みにせよ」というお言葉を命のように大切にしてまいりましたが、その望みも空しく、ああ今年の秋も過ぎてしまいようでございます。
作者は藤原基俊(ふじわらのもととし)

千載和歌集 雑上 1026

紙 清書用手漉き料紙 ゆうか 本楮紙うす具引き 半懐紙二分の一 栢美

筆 いたち 宝研堂

墨 松花 呉竹

百人一首74 憂かりける 人を初瀬の 山おろし はげしかれとは 祈らぬものを

2010年11月26日 22時50分17秒 | 百人一首
うか(可)り(利)ける
人を(越)は(者)つせのやま(万)
お(於)ろし
は(八)げ(希)しかれ(礼)とは(八)
いのらぬもの


初瀬の寺に願をかけ、私につらかった人の心がやわらぐようにと祈りはしたが、初瀬の山から吹き下ろす激しい風のように、つらくあたれとは祈らなかったものなのに、どうしたことか、こうも逢えないとは。

作者は源俊頼朝臣(みなもとのとしよりあそん)

千載和歌集 恋二 708

紙 清書用手漉き料紙 ゆうか 本楮紙うす具引き 半懐紙二分の一 栢美

筆 いたち 宝研堂

墨 松花 呉竹

百人一首73 高砂の 尾の上の桜咲きにけり 外山の霞 立たずもあらなむ

2010年11月13日 09時55分11秒 | 百人一首
たか(可)さごの
をのへ(邊)の(能)さくら(良)
さき(支)に(二)け(介)り(利)
とやまの
か(可)すみ(三) たゝ
ず(春)もあ(阿)らな(那)む

いつのまにかあの高い山の峰にある桜が美しく咲いたなあ。
こちらの低い山から霞が立つとせっかくの桜が見えなくなるから、どうか霞が立たないでほしいものだ。

作者は権中納言匡房(ごんのちゅうなごんまさふさ)

後拾遺和歌集 春上 120

紙 清書用手漉き料紙 ゆうか 本楮紙うす具引き 半懐紙二分の一 栢美

筆 いたち 宝研堂

墨 松花 呉竹

百人一首72 音に聞く 高師の浜の あだ波は かけじや袖の ぬれもこそすれ

2010年10月24日 11時04分47秒 | 百人一首
おとにきく
たか(可)しの浜のあだ(多)波は(八)
かけ(希)じやそで(轉)の
ぬれ(連)もこそ(所)す
れ(連)

噂に名高い高師の浜にいたずらに立つ波は決して我が身にはかけません、袖がぬれてしまうでしょうから。
あなたのことは、かねて心の浮いた気の変わりやすい人だという噂をきいていますから、何といいよられても承知いたしません。
あとでつらい目にあって、涙で袖をぬらすような憂き目を見ることになりましょうから。

作者は祐子内親王家紀伊(ゆうしないしんのうけのきい)

金塊和歌集 恋下 469

紙 清書用手漉き料紙 ゆうか 本楮紙うす具引き 半懐紙二分の一 栢美

筆 いたち 宝研堂

墨 まつかぜ 呉竹

百人一首71 夕されば 角田の稲葉 おとづれて 芦のまろやに 秋風ぞ吹く

2010年10月10日 22時01分56秒 | 百人一首
夕されば(盤)
角田のいな(奈)ば(者)おとづ
れ(禮)て(天)あしの(能)ま(万)ろ(呂)
やに(二) 秋か(可)ぜ(世)ぞ
吹く

夕方になると、門前の田の稲葉を、そよそよと音をさせて、芦ぶきの山荘に秋風が吹きわたってくることだ

作者は大納言経信(だいなごんつねのぶ)

金塊和歌集 秋 173

紙 清書用手漉き料紙 ゆうか 本楮紙うす具引き 半懐紙二分の一 栢美

筆 あかつき ほう古堂

墨 まつかぜ 呉竹