ゆくほたる くものうへまで いぬべくは 秋風ふくと かりにつげこせ
くれがたき 夏のひぐらし ながむれば そのこととなく ものぞかなしき
『伊勢物語』四五段より
親に大切に育てられてきた内気な女が、ある男を恋しく思い、意中をうち明けようとしたがそれもできないでいるうちに、思いがつのって、病になり、死ぬ折にそれを告白すると親はそれを聞きつけて、男をよぶが、女は死んでしまった。男はその家にとどまり、女をものうくしのぶ歌を詠む。
空飛ぶ蛍よ。雲の上までゆくのなら、地上は(はや)秋風が吹き雁のやってくる季節が到来しましたと雁に告げてくれ。
なかなか暮れない夏の一日中、しみじみともの思いにふけっているとなんということなしにもの悲しくなるのだ。
現在開催中の読売書法展、出品作品です
下の方に○の柄がはいった紙を使って蛍に見立ててみました
くれがたき 夏のひぐらし ながむれば そのこととなく ものぞかなしき
『伊勢物語』四五段より
親に大切に育てられてきた内気な女が、ある男を恋しく思い、意中をうち明けようとしたがそれもできないでいるうちに、思いがつのって、病になり、死ぬ折にそれを告白すると親はそれを聞きつけて、男をよぶが、女は死んでしまった。男はその家にとどまり、女をものうくしのぶ歌を詠む。
空飛ぶ蛍よ。雲の上までゆくのなら、地上は(はや)秋風が吹き雁のやってくる季節が到来しましたと雁に告げてくれ。
なかなか暮れない夏の一日中、しみじみともの思いにふけっているとなんということなしにもの悲しくなるのだ。
現在開催中の読売書法展、出品作品です
下の方に○の柄がはいった紙を使って蛍に見立ててみました