むかしばなし

蟹のふんどしという昔話をご存知でしょうか。
僕はつい２０分ぐらい前まで知らなかったのですが、
http://www.ocn.ne.jp/game/og/36-folktale/special.html
で読んでとても感動したので全文引用してみなさまにご紹介します。

小澤俊夫先生の語りで
「福島に行ったときね、おばあちゃんから聞いた話なんだけど、福島って浜通り、仲通り、山通りって3つにわかれててるの。山通りは猪苗代の方ね、浜は海岸の方なんだけど、山通りの村の男が浜通りの大きな漁民からお嫁さんを貰うんですけど、その男がちょっとマヌケだったんだよ。で、あるときに嫁と男が連れ立って嫁の実家を訪ねることになったの。でね、嫁は自分の夫がマヌケなことを知ってたもんだから『実家に行ったら父ちゃんがうんと御馳走してくれる。一番の御馳走はカニが出る。蟹は蟹のふんどしを外して食べるんだよ』って教えたんだよ、それでね、実家ではやはり嫁の親が喜んでうんと御馳走が出てね、で、最後に大きな蟹が出てきた。で、それを見た男は女房から言われたことを思い出して『そうか、蟹を食うときはふんどしを外すんだな』って、立ち上がって自分のふんどしを外しちゃったんですよ」

「でね、それを見た父親は『こんなマヌケな男に娘を預けておくわけにはいかねぇ！』って、娘を男に返さないで『お前だけ帰れ』ってことになっちゃう。で、男はひとり村に帰って、村の若い衆に訳を話すとみんな怒ってね。『そんなバカな話があるか！』と、『知らないことは誰だって知らない』ってね。で、男の友だちがで7人くらいで嫁の実家に出かけていくんだけど、山通りだからキジが捕れるもんで、みんな１羽ずつキジを獲ってね、嫁の実家の玄関にドサッと置くわけ。嫁の父親からしたら浜通りでキジなんて珍しいことだから、大変なお土産を貰ったって喜んで、男たちに御馳走を出したんですよ。で、最後に蟹を出すんです。そしたらね、７人がヒソヒソとやりあってね、一斉に立ち上がって自分のふんどしを外して蟹を食い出したんですよ。嫁の父親は『これは何事か！』ってビックリしてね、男の中からひとりをこっそりと呼んで『あれはどういうわけだ？』って聞いてみたら『申し訳ない、最初に断っておけばよかったんですけど、うちの村は山通りだから蟹なんてものは一生の内1回食えるか食えないかです、そういう御馳走を目の前にしたとき、山通りの人間はふんどしを外してくうのが礼儀なんです』って言うんだよ。嫁の父親はそれはもうびっくりしちゃってね、これ申し訳ないことをした、ふんどしを取るのが村の礼儀だということを知らないで、嫁を返さなかったのは私が悪いって言って、男に嫁をすぐに返したという話」

どーでしたでしょうか？
これ夫がふんどし外すところで終わってる話はネットで発見しましたが、
ここで切ったら単なるよくある笑い話でおわってしまいます。
村の仲間達がみんなでふんどしを取って食べ、嫁を取り戻すところがたまらなく美しいのに・・・。

ああっ。なんかこの話誰かに語りたいっ・・・。
でもぼくには子供はおろか奥さんもいないっ・・・。
昔話を語る相手がいないのです・・・。
とりあえず、とりあえずの策としておきゃくさまのお子さまたちに語ってみようかと。
ああっ、でもそうすると
あそこのてんしゅはお客さんそっちのけでこどもに語りかける怪しいじんぶつ、
とうわさされそう・・・。

おこさんのいるかたぼくの変わりに語ってくださいませ。

ねっとのちから

十日ほど前からだろうか。僕の唇の裏に口内炎が出来たのは。
最初はたまにちくりとさせて自分がここに存在していることを主張している、まだ青臭い奴だった。
それがどうだろう、しばらくすると奴の隣にちいさな口内炎ができたんだ。
まるで寄り添うように仲睦まじく二つ並んでいた。
これが口内炎じゃなかったら祝福する気にもなれたんだろうけど。
そのころになると、何かを食べる度に刺激してくるようになった。
まるで俺達の仲を邪魔するな、といわんばかりに。
僕はあまりに痛さに口内炎を確認したんだ。
すると、二つ並んでいたものが、なんと大きな一つになろうとしていたんだ。
この時の恐怖、君にもわかるだろうか。
こいつらを合体させたらおわる。
僕は急いでネットで口内炎の治療法を検索したんだ。
するとびんぼうな人向けの治療法でこんなのをみつけた。

口内炎に塩を塗りこむと治りますよ(^^)

こ、これだ。確か塩ならそふつにあったはずだ。
いそいで洗面台に行き、口内炎に人差し指で塩を塗りこんだ。
すると、
ひょおおおおおおおおおお。
脳天に突き抜ける痛みが、僕を襲った。
う・・・、ふっ・・・。ふっ・・(痛みのあまりしばらく無言）。
だ、誰だっ・・・、こんなことを書いたのはっ・・・。
めちゃくちゃ痛いじゃないか・・・。
くそう、痛み度★★★★☆（なお鼻の穴にメロンを突っ込むのが★５つ）とかランクつけとけよ・・・。
そしたらやらなかったのに・・・。
ネットでこれ発見した時最後の(^^) が気にかかっていたけど、
ふふっ。ばかめ。ひっかかりやがって。ってことだったのか。
や、やられた。まんまとやられた・・・。
ああ、あまりの痛さに寒気すら感じるよ。
しかもよだれがだらだらと止まらない・・・。

次の日に口内炎を見てみたら、立派な一つになっていた。
うーんでかい・・・。ちょっと痛みは引いたけど、塩塗って良かったのか悪かったのか。
さすがにもう一回塩を塗って確認する度胸は無く、
ここは確実に、と薬剤師の母に薬貰って塗りました。
塗ったらあっさり直りました。最初からこうすればよかったです。
めちゃくちゃ痛い思いをしても全く報われない時もあることを３５にして学びました。
ネット、ありがとう（ヤ○ー知恵袋に口内炎に塩塗ったらすぐなおりました！と感想を書きながら）。

ただいまのそふつ音楽「meio seculo de musica sertaneja vol6」

幸子３１

母は踊りながらキッチンにいき、コーヒーを淹れた。
そして冷蔵庫から冷えたクリープを３つ出し、
２つを自分のにいれて、１つを私のにつけた。
母は一口すすり、キッチンにおいてあったせんべいをかじった。
ねぇこのせんべいいつのなの？しけってるわよ。
母は文句を言いながらもかじり続けた。
ねぇ母さん。このＣＤとめてくれない？頭が痛くなるの。
横になったまま幸子は言った。
枕元におかれたカップから薄く淹れたブレンディの香りがした。
母はそうかい、いい曲なのに。ここから盛り上がるのよ。
と言いながら、ＣＤデッキのツマミをいじった。
急に音が軽くなった。母は低音を切ったみたいだ。
幸子はせんべいをかじりつづける母を見ながらしばらく聴いていた。
低音のないヒップホップはクリープをいれないコーヒーだと思った。
そしてゆっくり上半身を起こし、薄いブレンディを飲んだ。
うすい。当然まずい。
クリープをいれる。しかしまずい。
起き上がり母のそばにいった。
母のカップから濃厚なネスカフェの香りがした。
なんだかいらいらしてきた。

ねぇ母さん。

つづく

ただいまのそふつ音楽　「ディス・イズ・ノット・ア・テスト」　ミッシーエリオット

さくじつ

そふつは今から９年前、
田無の雑居ビルの５階でいきなりひっそりとオープンしたのですが、
そのオープンして一番最初のお客様Ｄさんがいらっしゃいましたよ。
Ｄさんは去年フランスに一年間シェフ修行に行ってまして、
今は恵比寿のフランス料理屋さんでシェフしております。
一年ぶりの再会ですが、Ｄさんは確実に成長して夢に近づいておりましたよ。
あ、服の趣味は相変わらず怪しいものが好きなようで、
その辺は変わってなくてそふつ的にとてもよかったです。
来店中とてもとても懐かしく、そして新鮮で嬉しかったですねぇ。
僕のほうはＤさんの目にどう映ったのでしょうか。
果たしてちゃんと成長してみえたのか、それともただ老けたようにみえたのか。
Ｄさんの輝きに負けないように、僕も日々じたばたしてそふつ発の波を起こしたいと思いますよ。

ちなみにＤさんはそふつＨＰでおなじみのブレスレット捜索願いをだしているお方でもあります。
いまだ捜索中。

ただいまのそふつ音楽「ロス・アンジェルス」フライング・ロータス

となりのとなり

ほんじつ８月２日、となりのとなりにおみせができましたよ。
スマイルアンティークスさんといいます。
しばらく空き物件だったんですけど、次に何が入るのか心配してました。
飲食はとんこつで十分だ。物販よ来い!
と祈っていたので願いが通じてとてもよかったです。
がりはさっそくおじゃましてコーヒーをごちそうになりましたよ。
古い切り子のコップや古いギターなどあるのです。
ＨＰ↓もあるのでぜひどうぞです。
http://smile-antiques.ocnk.net/