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むかしばなし

2009-08-29 20:07:44 | Weblog
蟹のふんどしという昔話をご存知でしょうか。
僕はつい20分ぐらい前まで知らなかったのですが、
http://www.ocn.ne.jp/game/og/36-folktale/special.html
で読んでとても感動したので全文引用してみなさまにご紹介します。

小澤俊夫先生の語りで
「福島に行ったときね、おばあちゃんから聞いた話なんだけど、福島って浜通り、仲通り、山通りって3つにわかれててるの。山通りは猪苗代の方ね、浜は海岸の方なんだけど、山通りの村の男が浜通りの大きな漁民からお嫁さんを貰うんですけど、その男がちょっとマヌケだったんだよ。で、あるときに嫁と男が連れ立って嫁の実家を訪ねることになったの。でね、嫁は自分の夫がマヌケなことを知ってたもんだから『実家に行ったら父ちゃんがうんと御馳走してくれる。一番の御馳走はカニが出る。蟹は蟹のふんどしを外して食べるんだよ』って教えたんだよ、それでね、実家ではやはり嫁の親が喜んでうんと御馳走が出てね、で、最後に大きな蟹が出てきた。で、それを見た男は女房から言われたことを思い出して『そうか、蟹を食うときはふんどしを外すんだな』って、立ち上がって自分のふんどしを外しちゃったんですよ」

「でね、それを見た父親は『こんなマヌケな男に娘を預けておくわけにはいかねぇ!』って、娘を男に返さないで『お前だけ帰れ』ってことになっちゃう。で、男はひとり村に帰って、村の若い衆に訳を話すとみんな怒ってね。『そんなバカな話があるか!』と、『知らないことは誰だって知らない』ってね。で、男の友だちがで7人くらいで嫁の実家に出かけていくんだけど、山通りだからキジが捕れるもんで、みんな1羽ずつキジを獲ってね、嫁の実家の玄関にドサッと置くわけ。嫁の父親からしたら浜通りでキジなんて珍しいことだから、大変なお土産を貰ったって喜んで、男たちに御馳走を出したんですよ。で、最後に蟹を出すんです。そしたらね、7人がヒソヒソとやりあってね、一斉に立ち上がって自分のふんどしを外して蟹を食い出したんですよ。嫁の父親は『これは何事か!』ってビックリしてね、男の中からひとりをこっそりと呼んで『あれはどういうわけだ?』って聞いてみたら『申し訳ない、最初に断っておけばよかったんですけど、うちの村は山通りだから蟹なんてものは一生の内1回食えるか食えないかです、そういう御馳走を目の前にしたとき、山通りの人間はふんどしを外してくうのが礼儀なんです』って言うんだよ。嫁の父親はそれはもうびっくりしちゃってね、これ申し訳ないことをした、ふんどしを取るのが村の礼儀だということを知らないで、嫁を返さなかったのは私が悪いって言って、男に嫁をすぐに返したという話」

どーでしたでしょうか?
これ夫がふんどし外すところで終わってる話はネットで発見しましたが、
ここで切ったら単なるよくある笑い話でおわってしまいます。
村の仲間達がみんなでふんどしを取って食べ、嫁を取り戻すところがたまらなく美しいのに・・・。

ああっ。なんかこの話誰かに語りたいっ・・・。
でもぼくには子供はおろか奥さんもいないっ・・・。
昔話を語る相手がいないのです・・・。
とりあえず、とりあえずの策としておきゃくさまのお子さまたちに語ってみようかと。
ああっ、でもそうすると
あそこのてんしゅはお客さんそっちのけでこどもに語りかける怪しいじんぶつ、
とうわさされそう・・・。

おこさんのいるかたぼくの変わりに語ってくださいませ。







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