goo blog サービス終了のお知らせ 

クチヒゲノムラガニの生態

退職し晴耕雨読的研究生活に入った元水族館屋の雑感ブログ

転居と思い出の歌

2024-09-03 | 雑感
前回は子供の頃の不思議な体験を書いたが、この時に「そういえば、彼の地からの転居時にあの歌が流行っていたな~」とそのメロディーが頭の中に浮かんだ。そこで、転居に結びついた思い出の歌を紹介したい。

人は一生の内で3回は転居するそうであるが、父親が転勤族であったのも相俟ってこれまでに人の6倍は転居した。北は北海道から南は八重山諸島まで、1カ所の居住期間は最短6ヶ月から最長15年まで、なかなかの旅ガラスであったが、おそらく6年前に建てた今の家がやっと終の住処となろう。

さて、この度重なる転居人生の中で、転居に結びついた思い出の歌が2曲ある。1つは、小五の夏休み、埼玉の入間から千葉の市川に転居する際に流行っていた”タイガースの花の首飾り”である。当時、親友であったM君と毎日のように入間川に通じる鬱蒼とした木立の長いトンネルを、「花咲く娘たちは~」と二人で口ずさみながら自転車で通っていた。あの寂しげなメロディーと親友との別れの悲しさがマッチして、記憶に残ったのであろう。

他の1つは、中三の夏休み、東京の練馬から文京に移る際に、貨物車の助手席で聞いた”吉田拓郎の旅の宿”である。拓郎は特にファンでは無かったし、この曲は確か前年に流行ったはずであるが、なぜかこの時の転居とセットになって頭の片隅に残っている。なお、当時の拓郎の人気は異常であった。こんなに爆発的に若者に受けた歌手を日本では他に知らない。

転居とは関係ないが、30年ほど前の夏に船を命がけで和歌山から八重山に回航したことがあった。その終盤、宮古島の炎天下の港で給油車を待っている間、漁港放送が”HISの夜空の誓い”を流していた。歌謡曲でもなく演歌でもない不思議なこの歌は、当該漁港には場違いではあったが、なぜか真夏の蜃気楼のように心を揺さぶり、脳皮に刻まれた。だいぶ後に曲名とユニットの驚くべきメンバーが判明し、さっそくCDを購入してしまった。そのメンバーとは忌野清志郎、細野晴臣、坂本冬美である。清志郎の凄さに拍手を送ると共に冥福を祈りたい。


「今、最も気になっている動物」
最近、港でよく見かけるカモメ類。老成しているせいかボロボロで、種の判別も難しい。いつも漁港の片隅にたたずみ、おそらく漁師から餌をもらえるのをひたすら待っている。この暑い夏は越せまいと思っていたが、8月はなんとか乗り切った。
この記事についてブログを書く
« 子供時代に体験した不思議な話 | トップ | 秋告花とサンゴの白化 »