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クチヒゲノムラガニの生態

退職し晴耕雨読的研究生活に入った元水族館屋の雑感ブログ

アゲハ銀座

2025-07-02 | 雑感



梅雨明けして数が減ったが、私の散歩道はアゲハ銀座である。花が多いせいかやたら飛び交う。蝶も鳥も好きな「いきもの」であるが、共にじっとしていてくれないので撮影が難しい。

昔から「ハッ」とする美しさを持つアオスジアゲハやモルフォチョウのような光沢のあるミヤマカラスアゲハがお気に入りであるが、残念ながら散歩道にはミヤマはいない。それでもカラスアゲハは多いので満足。

散歩道で出会うアゲハは6種。もっと多いはずであるが、識別できていない。数が一番多いのはジャコウアゲハ。名の由来は、雄の成虫が麝香のような匂いを発することから。他のアゲハに比べてヘロヘロと弱々しく飛ぶ。「ガンバレ」とつい応援したくなる。


モンキアゲハ


ジャコウアゲハ


ナガサキアゲハ


カラスアゲハ


キアゲハ


アオスジアゲハ

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今後、本ブログは「はてなブログ」に移行します。
〇移行先の新ブログURLは
https://kuchihigenomuragani2025.hatenablog.com/
しばらくの間は「goo」と「Hatena」の2足の草鞋で掲載しています。
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串本の海の原風景

2025-06-30 | 雑感







一昨日は調査で串本西部に位置する双島の海岸を泳いだ。ここにはクシハダミドリイシが群生している。このような本種の広大な純群落は、串本の海の普遍的な原風景であったが、今ではほとんど見られなくなっている。



波に反射したサンゴ群落を狙ったのであるが、傑作にはならなかった。

”道の駅から徒歩10分で楽しめる絶景”

2025-06-19 | 雑感



紀勢自動車道上富田町にある道の駅「くちくまの」から徒歩10分の距離にある大乗山に登ってきた。ここには「眺望の道」と名付けられたハイキングコース(40分コースと80分コースの2つがある)が整備されている。道の駅からたった10分で山頂(大乗山・標高90m)に到達し、遠く熊野古道(中辺路)の山々をはじめとして、上富田町・白浜町・田辺市を遠望することができる。道の駅に立ち寄って、ちょっと時間があって、もし晴れていたら、ここのプチ登山をお薦めする。山頂往復だけなら休憩含め30分の行程。

案内看板がたくさん出ているので分かりやすい


山道のすぐの所には山桃の絨毯が敷かれている。今なら漏れなく頭の上に降ってくる。ここで滑ったら悲惨。

山道は整備が行き届いている。


最大の難所。


遠く熊野古道・中辺路の山々を遠望する。


この山道の最大のクライマックスがこの尾根歩き。


尾根を下るとコースの分岐点が出てくる。今回は40分コースを選んだ。

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エダコモンサンゴは2種

2025-06-12 | 雑感
新たにコモンサンゴ類の遺伝子系統解析に取り組んでおり、最近の仕事は専ら遺伝的系統種と形態分類により認識できた形態種とのすり合わせ作業。今回の話は、その作業中に生じた1つの事件である。

エダコモンサンゴという種がある。その名のとおり樹木状の群体形を成すコモンサンゴ類である。沖縄の浅海域にごく普通に分布するという認識が広く共有されているため、この形状を持つものは全て本種に同定されてしまう傾向が強いが、本種と同所的に以下に記す多様な種が混成している。


コツブエダコモンサンゴ Montipora altasepta Nemenzo, 1967


アカジマトゲコモンサンゴ Montipora carinata Nemenzo, 1967


トゲコモンサンゴ Montipora hispida (Dana, 1846)


アラエダコモンサンゴ Montipora samarensis Nemenzo, 1967


シゲミコモンサンゴ Montipora stellata Bernard, 1897


ホソトゲコモンサンゴ Montipora sp. HOSOTOGE


これらの種の中で、エダコモンサンゴだけはちくちくとした棘(霜柱状突起)を持たないので、骨格標本をみれば上記の形態的類似種から本種を区別することは容易である。

はずであった。しかしながら、遺伝子解析によってこれまでエダコモンサンゴとばかり認識していた個体群に2種いることをが判明した。

遺伝子解析は客観的に種の相違や隠蔽種の存在を表してくれるが、その結果に対して形態分類が対応できない場合が多い。つまり、形態では遺伝的系等種、特に隠蔽種をなかなか区別できないのである。形態分類は、「人」が見た目で認識できる形態差のみで種の区別を行うものなので、全ての自然種を識別できるわけではない。ただし、形態分類屋としては、「形態では区別出来ません」とあっさり敗北を認めることはできないので、奮闘するのである。

エダコモンサンゴの遺伝的多型の場合も、形態ではぱっと見区別がつかない。そこで、多数の部位について再計測を行い両型の形態的相違点を探索した。その結果、一方は他方よりも枝がやや太く、時に細粒状突起や疣状突起を形成し(他方は形成しない)、隔壁がやや長いことが分かった。両者の差は微妙ではあるが、統計学的にも有意差が得られ、形態でもどうにか区別がついた。仮に一方を太枝型、他を細枝型する。

さて、ここで、学名や和名を担うのはどちらの型なのかという問題が新たに生じた。そこで、タイプ標本や和名基準標本と両型の形態を照合すると、困った結果となった。すなわち、和名エダコモンサンゴは太枝型に、学名はいささか悩ましいが細枝型にそれぞれ対応し、学名と和名が引き裂かれてしまったのである。

そのため、太枝型には対応する学名をシノニムの中から探すか新提唱を、細枝型には新たな和名の提唱をそれぞれ余儀なくされた。このようなことは珍しくはないが、従来の種認識からどんどん離れていくので、コモンサンゴ類分類は一般者にはますます訳が分からなくなっていく。


エダコモンサンゴ細枝型 Montipora digitata sp. 1


エダコモンサンゴ太枝型 Montipora digitata sp. 2


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イシガケチョウの集団吸水

2025-05-23 | 雑感

イシガケチョウ
タテハ科。大きさは50mm程。ヒラヒラとかつ素早く飛ぶ。熱帯種であるが温暖化によって和歌山以北にも北上しているという。林道や疎林に多く、基本的に平野部にはいない。


今日散歩していたらイシガケチョウの集団吸水に出会った。その数は十数頭。このような数の本種に出会ったのは初めてである。

たいていの蝶は水分とミネラル補給のため吸水を行うが、集団吸水はあまりみかけない。今回はしばらく観察していたら、次々に集まってきた。何かが信号となっているようだ。

集団吸水には集団化による捕食回避や、好適な吸水場所の情報共有という適応的意味があるらしい。今回の場合は後者が当てはまろうか。よほどおいしい水場であったのであろう。

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イシガケチョウの集団吸水。他にツワブキの葉の下に5・6頭隠れていた。




はてなブログに移行しました

2025-05-21 | 雑感
NTTドコモが運営するポータルサイトgoo(グー)は、関連する一連のサービスを今年中に終了するらしい。当ブログもしかり。2025年11月18日をもってサービスを終了するとのお達しがあった。大手が運営していたのでこんなことが起きるなんて予想だにしていなかったが、意外に余力がなくなってきているのであろう。

私のブログは定年後のボケ防止ならびに備忘録として2018年4月に開設し、今日まで280回にわたって気ままに雑感を書き綴ってきた。サービス終了に際し、以下の2つの選択肢を考えた。
①サービス終了と同時に、ブログを止める
②他のサービスに乗り換える

当初は①を選ぶつもりでいたが、やはりボケ防止は必要であると思い直し、ブログは続けることにした。グーブログは終了にあたって、「Ameba」と「はてな」の両ブログサイトを推奨し、データ移行サービスも整えている。どちらでもよかったが、語の響きの好みで後者を選んだ。

さっそく移行案内手引きに従って行ったところ、あっけなく完了した。新ブログのタイトルは再び屋号を用い、Kuchihigenomuragani2025とした。
○移行先の新ブログURLは
https://kuchihigenomuragani2025.hatenablog.com/

という次第で、今後しばらくは、「goo」と「Hatena」の2足の草鞋で掲載していく。


目と鼻の先に断念した西穂丸山がある。いつかリベンジしたいが。。。

上高地に行く ④上高地で見かけた花

2025-05-17 | 雑感




残念ながら野鳥撮影は難しかった。声はたくさんしていたが、どれも小さく、そしてすばしっこく・・・。花は期待以上に観察できた。

ミヤマキケマン(あかんだな駐車場)

ヒメオドリコソウ(白川郷)

エゾムラサキ(白川郷)

コバネキヌゴケ(花ではないが・・・)

エンレイソウ

シロバナエンレイソウ

オオタチボソスミレ

ツボスミレ

コミヤマカタバミ

スズラン

ニリンソウ。見かけるのは一輪ばかり

ネコメソウ。水辺の草

ハルトラノオ。純群落が散見された

ヒレハリソウ?

フッキソウ

マツバトウダイ

ムラサキケマン

種不明

おまけ。アカケダニ、登山中に見られた美しいダニ

上高地に行く ③上高地散策

2025-05-17 | 雑感

宿泊した大正池ホテル。


昨日膝を痛めてしまったため、ホテルのある大正池から上高地バスターミナル間はバスを利用し、散策は河童橋周辺に限定、明神方面は断念した。それでも、最終的な歩数は13000歩に達した。

帰りのルートは私にとって鬼門(何度も渋滞で失敗)である名古屋経由を選んだが、工事の影響で案の定渋滞に遭い、大阪周りよりも距離は短いものの1時間ほど長くかかった。

ともかく無事に戻れた。上高地は無理をしても行く価値は十二分にがあった。そして、最も良かったのは、大正池ホテルの自室からの眺め、特に刻々と変化する焼岳と池の表情が、どの時間を切り取っても絶妙であった。それは、宿泊者しか味わえない贅沢な特典。

日程
○3日目 ほぼ晴れ(歩数13200、歩行5時間。車471km、7時間20分、燃費24.4km)
05:00 起床・大正池散策、06:23 バスで上高地バスターミナルへ、06:37 上高地散策~河童橋でライブカメラに映る、07:49 バスで大正池ホテルに戻る、09:00~河童橋周辺散策+五千尺ホテルでデザート、12:18 あかんだな駐車場発、13:45 ひるがの高原SA、(名古屋経由)、17:20 奥伊勢SA、19:35 自宅着


ホテル自室からの焼岳と大正池の眺め


上高地河童橋周辺。どこを切り取っても絵葉書のよう。

上高地で最も有名な河童橋。画像は早朝であり、昼は混雑する。

直前の目撃情報。登山道でこれに出会わなくてよかった

上高地に行く ②西穂ミニ登山

2025-05-17 | 雑感

ロープウエイ頂上から西穂連山を望む

2日目は西穂ミニ登山が主行事。どうしても北アルプスの大パノラマが見たくて西穂丸山に登り、西穂山荘から上高地に下りるコースを選んだ。ところがである。海はプロでも山はアマチュア、いささか雪山をなめていた。予想はしていたがロープウエイを降りたら一面銀世界。アイゼン無しの雪上歩行で山荘にたどり着いたものの、途中で妻が転倒し、心身共にダメージを受けてしまった。そこで丸山は断念し、上高地までの下山に専念することにした。

山荘から上高地までの西穂高岳登山道は急勾配ではあるが、目印が整備されており、尻滑りを駆使して迷うことなく雪道は降りられたが、雪が途絶えた後半の山道で、今度は私が膝を痛めてしまった。なんともなさけないポンコツ夫婦である。ストックを杖代わりに上高地登山口まで下りることはできたが、翌日の日程に影響を与えてしまった。

日程
○2日目 ほぼ晴れ(歩数20000、歩行6時間)
04:00 起床・朝食(パン、明宝ハム)、4:51 高山出発、05:45 あかんだな駐車場、06:00 平湯バスータミナル、07:00 濃尾バスで平湯発、07:33 新穂高ロープウエイ乗り場着、08:30 新穂高第1ロープウエイ、08:43 新穂高第2ロープウエイ、08:53 西穂高口駅着、09:30 西穂ミニ登山開始、11:00 西穂山荘・昼食(カレー、豚汁・焼きおにぎり)、12:11 下山(西穂高岳登山道)、15:39 上高地登山口、16:34 大正池着・大正池ホテル泊


山頂駅から北アルプスの山々を望む


山頂駅~西穂山荘(標高2367m)



西穂山荘~中尾根手前。ここまではかなりの残雪。


中尾根~上高地登山口。中尾根を過ぎると雪がなくなり、下界は春へと変わる。

上高地に行く ①白川郷を見て高山泊

2025-05-17 | 雑感


旅行は終活の一環である。

数年前から体に自信が持てなくなってしまった。そのため、「体がまだ動く内に”やりたいこと”をやっておかないと」、という強迫観念を持つようになった。

旅行は”やりたいこと”の1つである。特に行っておきたい目的地は国内では2つある。1つは幼少期を過ごした北海道千歳市付近の変貌ぶりを見とどけること。三つ子の魂ではないが、当地では幼稚園と小学校低学年時代を過ごし、その大地に今へと続く私の基本的な自然観というものが醸成されたように思う。そして、当地を離れたて以来、もう60年近く再訪していない。あのどこまでも続く地平線と、印象的なフランスベッドのポツンとした看板はどうなったであろうか。

他の1つは、国内では自然景観が最も美しいとされる上高地である。1度は自分の目で見ておきたい。という次第で数日前に彼の地を訪れた。

しかしながら上高地は遠い。家がある本州最果て・最南端の地から500km、車で7時間かかる。たぶん2度と行かないであろうから、ついでに憧れの白川郷も訪問地に含めた。日程は2泊3日、初日が白川郷、2日目は西穂ミニ登山、3日目は上高地散策をそれぞれ各日のメインに据えた、なかなかの欲張り強行軍。当初、車のルートは距離が短い名古屋経由を予定していたが、新名神と湾岸が工事で渋滞が予想されたため、行きは大阪経由を選んだ。

日程
○1日目(2025年5月13日) 快晴
(自宅-白川郷:520km、6時間40分、燃費20.6km。散策歩数19000)
03:42 自宅出発、05:28 紀ノ川SA、07:42 多賀SA、10:25 白川郷、13:28 高山到着・散策、15:00 KAjette入宿、晩食は麺屋真菜で高山ラーメン


白川郷。凝縮された映像で見ていたほどではないが、それなりに良い。


高山市内。上段は飛騨地方のお守りであるさるぼぼ。お団子が名物とのことで、昼はみたらし団子、五平餅、高山牛饅を食べ歩いた。当地の観光は、それ用に整備された観光店街を歩くことになるが、興をそそられない。それよりも、川を挟んだ反対の通りが静かで、祭り関係の店や家屋が並び趣がある。下段の画像はそんな中にあった床屋。強い昭和感を放っていた。


愛車となった新型ギア。よく走り、かつとても運転しやすい。この車を買わなければ、飛騨・信州旅行は思いつかなかった。今回は1000kmを走り、平均燃費は22km/ℓもあった。