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クチヒゲノムラガニの生態

退職し晴耕雨読的研究生活に入った元水族館屋の雑感ブログ

最悪の出来事

2021-06-21 | 雑感

 インドのサンゴ研究者でC.S.G. Pillaiという人がいる。Pillaiは以下の3種のコモンサンゴ類の新種を記載している。
Montipora manauliensis Pillai, 1967
Montipora maldivensis Pillai & Scheer, 1976
Montipora jonesi Pillai, 1986
この内の3種目M. jonesiは記載が手に入らず、実体が把握できていなかった。WoLMSの補足情報で、この種はインドのサンゴ図鑑(Venkataraman, K., Satyanarayana, C., Alfred, J.R.B., Wolstenholme, J. (2003). Handbook of hard corals of India. Zoological Survey of India, Kolkat. pp. 1-266.)に掲載されている事を知った。そこで、何でも手に入るAmazonで検索したところ新書本が出ていたのですぐに発注した。

 インドからの取り寄せのため急がず待っていたら、数ヶ月して届いた。さっそく、密閉されたビニールを破った瞬間に強烈なカビ臭に見舞われた。これはやばいと思い息を止めたが、止める前に一吸いしてしまった。また、部屋の中にインド産のカビが飛び散った。すぐに外に出し、数日天日干ししてマスクを付け外で中を開いた所、どのページもカビによる多量のシミが付き、匂いも相俟ってとても不快になった。なんと最悪な買い物をしてしまったことか。



 本の管理が悪いのはインドの本屋の常識なのだろうが、それを平気で出荷するのもインドの常識か。こんなものを仲介したAmazonまで憎たらしい。しかも内容が酷い。インドから新種報告された上記3種は写真がなく、リストと簡単な、役にも立たない解説だけ。こんな外れ本を買ったのはかつてないかもしれない。とはいえ、文献の1つではあるので、必要な部分を写真に撮り、家には置けないので廃棄処分にすることにした。








サンゴの接写テスト再び

2021-06-06 | 雑感

 久しぶりに潜った。半年以上も潜らなかったのは、実に40数年振りである。こんな事にもコロナ禍の影響が現れてしまっている。
 別調査のほんの片手間ではあったが、新しい機材の使い方を忘れてしまったため、サンゴ撮影のテストにはなった。機材はオリンパスTG6+水中ハウジング+コンパクトリングライト DL2001(ダイブエクストリーム)である。この組み合わせによる接写撮影は手間いらずで良質、調査や採集の際にこれから重宝することを期待したい。


イボサンゴ

キッカサンゴ


オオナガレサンゴ


チヂミノウサンゴ


キクメイシの一種


コマルキクメイシ


オオスリバチサンゴ

パリカメノコキクメイシ


ユレハナガササンゴ

スマホかデジカメか

2021-06-02 | 雑感
 人は常に何らかの行動の選択を行って生きている。人生とは選択である。先日は意を決して苦手なモバイル環境の選択を行った。それは家計のためである。
 そもそも電話が苦手である。携帯はつい5年前に緊急連絡のために持たされた。スマホなどとんでもない。
 電話しない、ラインしない、動画見ない、ゲームしない、そんな私であるが、携帯でさえ持っているだけでも数千円はかかる。一方、最近の格安スマホは、Wi-Fi環境下ならば無料で電話が使える。そこで、家内はどこでも繋がり易いアハモに、私は主に家の固定電話としての用向きに楽天を選択し、モバイル料金を半額以下に抑えることに成功した。
 さて、初スマホであるが、常時、パソコンを使っている者からしたら、まるで「オモチャ」である。最初の2・3日は設定等で遊んでいたが、すぐに飽き、いじらなくなった。ただし、毎日の散歩時の歩数計ならびにカメラとしては有効に利用している。
 しかしながら、スマホのカメラの性能の良さには驚かされた。景観なら5万円を越えるデジカメの表現力を越えている。ただし、私のデジカメは接写に特化した物であるため、接写はデジカメにかなわない。
 そこで毎日の選択にに悩まされる。散歩の撮影はデジカメにするべきか、それともスマホにするべきか。

 以下の写真はスマホで撮影した最近の季節の花々である。順に、ハンカイソウ、ムラサキカタバミ、ドクダミ、クチナシ。広角の景観の描写力は気に入っている。残念ながら、接写では白は抜けてしまう。オートでも少し絞れれば良いのであるが、それはできないようである。マニュアル撮影も可能ではあるが、それは手間である。スマホ撮影はもう少し検討の余地がありそうだ。