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クチヒゲノムラガニの生態

退職し晴耕雨読的研究生活に入った元水族館屋の雑感ブログ

トリプルな残念なできごと

2023-09-25 | 雑感
5年の保証期間が切れた刹那の昨晩、エコキュートが壊れた。なぜ10年の延長保証に入らなかったのか思い出せないが、とにかく壊れた。モニター画面にはエラー番号と共に、故障なのですぐに修理すべしという表示が出る。

大事の予感がしつつ、早朝、家を建てていただいた白浜にあるN工務店に連絡する。
「家を担当された**さんをお願いします」
(**は昨年退職しました)
「エ~~、では常務の##さんをお願いします」
(##も退職されました)
「エ~~~、誰でもかまわないので対応できる人お願いします」
(それでは手配しますので折り返し担当から電話を差し上げます)

ショックだった。注文住宅である自宅の建設に丁寧に対応していただき知古を得た担当者全員(親子)が何処かに消え失せ、N工務店との繋がりも断ち切れてしまった。何があったのであろう。内紛?。N工務店に問いただすのも気が引ける。こちらの方はエコキュートの故障以上にショックを受け、強い喪失感に襲われた。

幸い、エコキュートのメーカーと対応専門業者に素早く対応していただき、午後には修理が完了した。故障原因は室外機の基盤のショート、代金は片手強。ヒューズ1個(?)で基盤全取替とは今時の修理らしいが、10年過ぎると部品の在庫が処分され、修理自体が不能となり買い換えを余儀なくされる。それを鑑みると、今、基盤を取り替えておくのは全くの無駄ではないということか。


数日前の話。阿尾湿地を訪れたついでに近くにある日ノ御碕パークを20年振りに訪れた。が、すっかり朽ち果てた廃墟になっていた。かつて宿泊したことがある元国民宿舎も休業中の看板が出ていたが、パークがこの有様では再開は困難であろう。ただし、ここから見下ろす淡路島や四国の遠望は相変わらず美しい。「国破れて山河あり」か。日本の衰退をまざまざと見る思いだ。




サンゴの骨をみて生体をみず

2023-09-03 | 雑感
「サンゴの骨をみて生体をみず」:屋内でサンゴの骨格ばかり調べ、野外に出て生体をみないこと。同様の格言に「サンゴの分子をみて生体を見ず」がある。共に「木を見て森を見ず」と同意。


先日、凡そ5年振りにコモンサンゴ類の宝庫である琉球列島の海に調査で潜った。場所は誰もがあこがれる宮古諸島、主に八重干瀬。

潜水した途端、美しい海中景観と、あまりのコモンサンゴ類の豊富さに圧倒された。また、当初はどれもこれも珍しく感じ、採集する標本の優占順位が付けられずに迷いに迷い、パニックに至った。

しばらくして冷静さを取り戻すと、今度は採集しようとするサンゴの種名がほとんど思い浮かばないことに気づいた。

コモンサンゴ類の分類を10年もやっているのに、いったいこの体たらくは何てことだ。自分の無能さに情けなくなった。


サンゴの骨は生体より好きである。骨を調べれば、磨き上げた検索表や膨大な収集標本と照合させて、誰もが忌み嫌う本類の同定を一応はできる。

ところがである。自分が行っている分類は野外では役に立たないことを痛切に思い知らされた。原因は何であろう。頭が悪いからか。

近年記憶力が劣化して来ているののは事実であるがそれだけではない。コモンサンゴ類が豊富なサンゴ礁の海に出る機会が圧倒的に少ないことに思い当たった。

野外での観察と屋内での標本観察との相互フィードバック、それに基づいた経験の蓄積、すなわち野外での「勘」というものがまったく涵養されていないのである。これでは、標本分類はできても自然分類には肉薄できまい。

分類屋といえども生態屋同様に頻繁に野外に出なくてはならない。幸い、今年はあと2回、サンゴ礁の海に出る機会がある。せいぜい、「勘」を養い、野外で種を見分ける直感を磨き上げたい。「優れた直感は自然分類に通ずる」と信じているから。


幸運にも飛行機から拝めた八重干瀬。後光が差して見える?


八重干瀬の海中景観。このような所が残っているのはうれしい限り


離礁上部を埋め尽くすコモンサンゴ類(八重干瀬)


おそらく国内最大級のトゲコモンサンゴ群落(宮古島狩俣沖)


八重干瀬ブルー


池間島ブルー


大神島からのご来光

散歩で出会ったキノコ類

2023-09-03 | 雑感
夏の運動はもっぱらスノーケリング、暑いのであまり歩かない。
歩くときは曇天か、海が荒れている時。

先日、久しぶりにいつものコース(橋杭岩~くじの川古道:夏は逆ルート)を歩いたら、やたら白いキノコ類が目についた。

美しく、大形なので、食欲をそそられなくもないが、やはり素人は手を出してはいけない。



シロツルタケ?:今の時期は大小、あちこちで見られる


シロオニタケ:これまで見た記憶がない。大形でいかにも毒々しい。それもそのはず、テングダケ属である。


シロオニタケ?:傘の直径は掌ほどある。上のが開くとこのようになる?