
奄美自然観察の森展望台から眺めた笠利湾
奄美群島サンゴプロジェクトの一環で、2月末から3月始めにかけて、昨秋に続いて再度奄美大島を訪れた。今回の狙いはコモンサンゴ類相の補完とトゲミドリイシ類の遺伝子サンプル採集で、やはり潜水三昧の日々であったが、名瀬で念願の初・鶏飯(けいはん:濃厚な鶏スープのお茶漬け)に有り付け、さらに思いがけない固有種との出会いもあり、満足度飽和状態で帰還できた。

ルリハコベ



ムラサキカッコウアザミ:調査後半は瀬戸内町阿鉄というのどかな集落に滞在した。宿のそばに美しい花の草原があり、特に目に付いたのがルリハコベとムラサキカッコウアザミの帰化植物。特に後者の群生景観は印象に残ったが、帰って調べるとこの種は中南米原産のキク科の有害植物で、奄美からの根絶目指して駆除が行われていると知りがっかり。

オーストンオオアカゲラ:琉球諸島固有亜種、天然記念物、国内希少野生動植物種、絶滅危惧種、と言う肩書きを持つ希少種であるが、阿鉄の森のあちこちから本種の勇ましいドラミングを聴くことができた。目の前に現れることも珍しくない。

オーストンオオアカゲラの食痕(阿鉄のタンカン果樹園にて)


ルリカケス(カラス科カケス属):この種も奄美群島固有種、天然記念物、国内希少野生動植物種、絶滅危惧種のたいそうな肩書きを持つ希少種であるが、天敵のマングースの駆除等が功を奏して個体数は回復傾向にあり、奄美の至る所でひょっこりと顔を見せる。この鳥が見たかったので大満足。

おまけ①:ガンダムに擬態する蛾(阿鉄)

おまけ②:ヘゴ(阿鉄)。10mにもなるシダ科最大の植物で、奄美では良く目立ち、かつ、とてもかっこいい。家の庭に植えて、この樹の下でバーベキューしたい。

おまけ③:西郷隆盛居住跡(龍郷町)。資料館になっているが、あいにく休館日。外からパチリ。

おまけ④:鶏飯の老舗「みなとや」の箸袋。

おまけ⑤:奄美のお土産はこれ。鶏飯スープのフリーズドライ。