おじいちゃんのみかん。

　昨日のお休みは、ちょっとリフレッシュしてきた

　ここんとこ身辺で、あまりにも面白くないことがつづき、やってらんねぇ～～ってなったから　ははは


　ま、おかげさまで、だいぶ心身ともに充電されたわさ



　そんなこんなで、今日は仕事日。


　午後に毎日運ぶマンションで、駐車場の奥に畑を持ってるおじいちゃんに久々に会った

　軽トラを運転しながら駐車場へと入ってきたおじいちゃん。
　あたしを見るなり、にこにこしながら何か言ってる。

　あたしはエンジンポンプの音でよく聞こえないから、おじいちゃんの車を追いかけて近くに歩いていった。

　車から降りたおじいちゃんにひとこと「寒くなりましたね～」というと、おじいちゃんはほんとに嬉しそうな顔をして、自分はもう８８歳を超えた年寄りだからあれだけど、あんたみたいに若い人はもっと気をつけなくっちゃなぁ～…というようなことを言ってくれた

　ちっちゃくって、なんだかかあいいおじいちゃん。見てるだけで、ほほえましくなる。




　そうそう。
　このおじいちゃんと仲良くなったのは、単にここのマンションに配達するたびに会うだけじゃなかったんだよね

　もうひと月くらい前になるかな？
　たまたまあたしがひとりで配達に来たときに、おじいちゃんが軽トラの荷台に乗せた肥料を運ぼうとしてたのを見て、畑の奥の納屋に運んであげたんだ

　「あんたみたいな人がいるとはねぇ～」
　なんて言って、すごく喜んでくれたおじいちゃん。

　その時から、めっちゃ仲良くなったんだ

　畑に入っていったおじいちゃんを横目に仕事を続けてると、おじいちゃんがみかんを持って来てくれた

　おじいちゃんの畑の奥に何本か植わってるみかんの木。
　そこからわざわざもいできてくれたみたい

　市場に出回るみかんとは違う、不恰好で不ぞろいのみかん。でも、すごく力強さを感じる色をしてた。

　なんか…、あたしみたいだな。



　「そのままでいいんだよ」



　そう言ってくれてる、たくさんの人の声が聞こえた気がした。





　そっか。そぉだよね




　人生は色々。人はそれぞれ違うから、ぶつかることもあれば傷つけたり傷ついたりもする。
　不恰好でも不ぞろいでもいい。どんな形であっても、力強く実をつければいい。



　人生の大先輩である、８８歳のおじいちゃんに、なんかすごく励まされた気がした。





　おじいちゃんのみかん。

　こどもっちのプールの待ち時間に食べてみた。


　ちょっとすっぱくって…だけどすごくおいしかった




　よし！　これからもあたし、がんばるぞ