日本の食文化・和食が世界無形文化遺産に認定。食文化に深く根ざした伝統料理の大切な麹は「国菌」に定められています。

日本の誇る和食「WASHOKU」の美味しさとヘルシーは世界で高く評価され麹の不思議な料理力を世界に向けて情報発信します。

京都の地下に隠された秘密

2013年04月05日 | 世界文化遺産・和食
京都の地下に隠された秘密
(1/3ページ)2011/1/20 7:00

 茶の湯、日本酒、豆腐に麩(ふ)、和菓子、日本料理、友禅染――。
京都の名産には水が重要な役割を果たしているものが多い。
水道のない時代、こうした文化や産業を育んできたのは豊かな地下水であり、
京都は「水の都」でもあった。実はその地下水、今も京都の人々を潤していると聞き、訪ねてみた。



「御香水」をくみに来る人が後を絶たない御香宮神社(京都市伏見区)

 京都市伏見区の御香宮神社。

ここの「伏見の御香水」は1985年、環境庁(現環境省)の名水百選の1つに選ばれた。
地域の誇りでもある。お参りのついでにペットボトルや携帯ポリタンクに詰めていく人が後を絶たない。
「家内がこれでごはんを炊くとおいしいというので」「週に2回ほどくみに来ます。
お茶やコーヒーに使います」

 実際に口に含むと、想像より温かい。「冬のぞうきん掛けも、この水を使うとつらくない」と
三木(そうぎ)善則宮司は語る。
地下水なので、逆に夏は冷たく感じる。広く暮らしを潤す水なのだろう。

 9世紀半ば、境内に香りの良い水が出たことから、清和天皇から「御香宮」の名をたまわった。
泉は明治20年代に鉄道工事の影響で枯れたが、戦後に復活した。

 神社はやや小高いところにあり、伏見の市街を南西方向に見下ろす。
伏見には月桂冠、松竹梅、黄桜ほか名だたるブランドの蔵元がひしめく。

「酒造会社が使う仕込み水も、ここの御香水と同じ水脈だと思います」(三木宮司)