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安倍総理・安倍内閣応援のブログでしたが、諸般の事情により、今後は、菅義偉内閣を応援します ガースー (^^)/

中国を背景にシンクロする香港と台湾 総統選2020に向けて

2019-11-04 00:11:57 | 日記
中国を背景にシンクロする香港と台湾 総統選2020に向けて

https://youtu.be/VrgRENh5TXY

香港民主化の流れは2020年、台湾総統選へ(ゲスト:澁谷司氏)〜シリーズ「中国は今」⑤【ザ・ファクト】より

収録は2019年10月11日の様ですが、裏話が実に興味津々です。あぁ~そうだったのかぁ~って。香港と台湾がシンクロしてるのは、今回が初めてじゃなかったんですよ。



中国建国70周年記念パレードから読み解く中国の現状

まず10月1日に中国が建国70周年という事で、天安門で大規模な軍事パレードを行いました。習近平主席も演説を行ったんですけれども、今回のパレードのポイントはどの辺にあったという風にご覧になってますか?


先ずね、天気だと思います。北京で何かイベントが有る時は、必ず「北京ブルー」と言って、北京での青い空を目指しているワケなんですよね。今回も9月5日から、ホテル、コンビニが休みになったと。地下鉄も一部閉鎖になって、車も規制されたと。

にも拘わらず。それと工場も会社も休みになっているにも拘わらず、残念ながら「北京ブルー」が演出されなかったという、正に中国共産党の未来を暗示しているんではないかという風に私なんかは見ていますけれども。


10年前、私も中国の建国(記念日)の時に行きましてね、数日前から確かに、色んな工場を計画的に止めたり、車の流入を止めて、当日、珍しい位の…私、天安門の方から中国の向こうの山が山並みが見えたという、こら珍しいなぁと思ったんですけど、今回、そういう風な事がある意味出来なかったというか…


そうですね。だいたいその大気が澱んでいまして、で、これはどういう事かって言う位ですね、皆、不思議がったんですけれども。

色々問題があるんですけれども。予行演習の為に9月から始まる中学・高校生が、学校に行かないで、予行演習に駆り出されて、勉強してないという事でですね、そんな事で、アメリカを超えて行こうという事自体が、そもそもそんなイベントの為にですね、中高生が勉強さぼって良いのかと。1ケ月以上も。

10月1日の国慶節から1週間お休みですよね。という事は9月5日から、色んな規制が始まったから、1ケ月以上ですね、北京乃至北京の周囲の河北省がですね、殆ど作動していないという事ですよね。

つまり経済が悪い時に、更に経済を悪くする様な事を平気でやってるっていうのが、今の中国なんです。


裏を返せば、それだけ中国共産党の威信を10月1日に示さなければなならないという事で必死だったワケですね。


仰る通りですね。それでいて、香港問題が全く片付かないにも関わらず、国慶節を行ったと。その所にキャリーラム香港の行政長官が天安門なんかに行くなと私なんかは思いましたけれども、彼女も行っていると。

で、その日からご存知の様に、香港警察の銃の規制をやたら甘く緩和して、それで、高校生や中学生を実弾で撃っていると。

特に高校生の場合はご存知の通り、心臓から3センチ近く迄実弾を撃ち込まれてしまったという様な事がありましたけれども。

まさに10月1日の出来事ですもんね。そんな中で習近平国家主席、10月1日当日の演説の中で、「平和統一と1国2制度の方針を堅持」と言う事で、香港・マカオに加えて、平和統一という事で台湾にも言及があったんですけれども。この発言自体はどの様に捉えたら良いのかと。


いつもの発言ですから、私は何とも思っておりません。香港は既に中国共産党の手中の中にあると言って良いと思うんですね。というのはご存知の様に、香港の中に人民解放軍の駐屯部隊が既にいます。

6千人位と言われていますけれども、既にいます。ですからいざとなったら、彼らもデモを鎮圧する為に出動する事もあります。勿論深圳に武装警察も集まっておりますけれども。

それに対して台湾は、アメリカが作った国内法で台湾の人民の生命と財産を守ると言ってるワケなんですが、これって、よく考えると、アメリカ側としては台湾を自分の国の一部とみなしていると考えるのが一番自然で。

つまりグアムとかサイパンと全く同じにお考え頂きたいと思うんですね。
で、私が非常に驚いたことが幾つかありますので、お話させて頂いて宜しいでしょうか?


勿論です。


一つは2012年に、総統選挙の時に、一部の台湾好きの方と一緒にですね、総統選挙の応援に行ったんですね。蔡英文を応援に行ったんですが。その時、馬英九さんがですね、約80万票位の差をつけて、そして蔡英文候補を破っております。



その時にですね、何でこんなに差がつくのかよくわからない。
負けたとしても、蔡英文さんは、かなり僅差で負けるだろうという風に想像していたのが、80万という大差になるとは思わなかったんですね。

で、帰ってきて初めて分かったんですが、その選挙の2日前に、AITと言って、アメリカ在台湾協会…まぁ、事実上のアメリカ大使館ですけれども、その大使館の元所長、つまり元大使がやってきて、何言ったかというと、馬英九さんは大変良いけれども、蔡英文さんはダメだという事をテレビの中で言ったんですね。

その翌日、各社がですね、マスメディア皆がその話で持ち切りになってて。つまり選挙の前日にそんな事が流れたら、当然の事ながら、蔡英文さんは勝ち目は無いですよね。

そういう事を…後で分かったんですが、どういう事かと言いますと、要するに、アメリカとしては、台湾に関してですね、中国共産党を刺激する様な事をやって欲しく無かったんですよ。

つまり馬英九さんだったら、台湾独立なんて事は言いださない。中台統一は多少言うかもしれないけれども。アメリカとしては、台湾を絶対に守るという堅い決意がありますから、問題無いんですけれども。

まぁ、あんまり台湾独立なんて言うと中国共産党が怒り狂って、もしかすると台湾に武力侵攻する可能性も無いとは言い切れないという事で、アメリカが台湾に対して、選挙監視をしている事に、私は後で気が付いて驚いて、アメリカってこういう事を平気でやる国なんだって気付いたんですね。それがあの2012年の事なんですが。

そして私が最近、更に驚いたのはですね、AITアメリカ在台湾協会が新しい新庁舎を建てるという事で、内湖(ないこ)で、台湾人を一切使わずに、大きな庁舎を建てて、そして且つ、裏山も何か掘ってたらしいんですね。

で、何があるかはよく分かってないんですが、そこに何時、アメリカのマリーンが駐在するかって事を…それと何人位駐屯するかって事をすごく注目してたんですね。

そしたらば、何と2005年から、アメリカは既に台湾に軍人を置いてたというのを聞いた時にですね、もうビックリして。アメリカとしては、台湾を防衛するという事をブッシュ・ジュニアの時代だと思いますが、その時から、もう、決めてたんですよね。まぁ、勿論、もっと前から決めてたんでしょうけれども。


方針としては決まっていても、実際にその様に軍人を置くとかですね。


そうなんですよ。という事で、実は、もうアメリカとしては、台湾防衛は絶対にすると。で、まぁ、今、きっとご存知だと思いますけども、韓国が色々揺れてまして、場合によったら、在韓米軍をどっかに引かなきゃいけませんよ。勿論グアムの方に戻る場合もあるかもしれませんが、事に依ると、フィリピンと台湾に展開する可能性が出て来たという事を考えると、アメリカというのは、中国の言っている、所謂「第一列島線」…つまり、日本列島、沖縄、台湾、フィリピン…此処の部分を必ず守るという事を示しているんではないかと、私は思っております。


2020年の台湾選の行方



蔡英文、来年の1月に総統選がございまして、対立候補の韓国瑜、更に又ですね、先程チョッと収録前に渋谷先生にお伺いしたら、次の候補者が出てくるという話もあるんですけど。この台湾総統選の情勢についてどうでしょうか?



恐らく他に「喜楽党連盟」という所から呂秀蓮(ろしゅうれん)さんという女性が出る可能性がある。後は「親民党」の宋楚瑜(そうそゆ)さんという主席が出てくる可能性はあるんですが、圧倒的に今現在、色々な調査を見ても蔡英文現総統が有利で、再選はほぼ間違い無いであろうという風に考えた方が良いんですね。

蔡英文さんに関しては色々問題があってね、ジェンダー問題に余りのも拘り過ぎた為に、支持基盤である台湾の長老会(キリスト協会)が怒ってしまって、それで蔡英文候補を支持しないと。呂秀蓮さんを支持している人たちは、長老会の人たちが圧倒的に多くて。

で、長老会というのは、ご存知かもしれませんけれども、エバンゲリオンですから、もう聖書に書いてある事は全て正しいと思っておりますので、それがLGBTとか言いだされると、やっぱり反発するという事があって、非常に蔡英文さんの人気は落ちていたんですよ。

これが他にですね、本来であればやらないといけない年金問題であるとか、色んな問題に対して、あまり巧く処理できてない。だから全く人気が無いという程ダメだったんですね。

今年の1月、2月の世論調査でも蔡英文の支持率は10%台位で民進党の中で、蔡英文さんじゃ勝てないと思って、全行政委員長、首相だった頼清徳(らいせいとく)さんが名乗りを挙げた、候補者として。で、4月、5月の時点迄は、頼清徳さんが圧倒的に有利だったんです。



当然の事ながら、私も頼清徳さんが、次期総統候補になるんだと思っていたら、6月に香港で逃亡犯条例のデモがあって、デモが起こった途端、世論調査でひっくり返ってしまって。

党員の投票によって候補者を決めるのではなくて、単に世論調査で決めるんで、それでその世論調査も5月迄は圧倒的に頼清徳さんが上だったんですね。20ポイントとか差をつけていたんですが、何故か6月になって蔡英文総統が20ポイント位上になってしまったと。

現時点でも香港がああいう状況ですから、蔡英文総統に対する支持というのが集まっているという事で、ほぼその点は間違いなく、来年の再選は期待出来るであろうという風に言えます。


それ位やっぱり香港の百万、二百万人のデモが始まった、それは台湾国民の方々にインパクトを与えた…


そういう事ですね。昔はですね、実は、台湾の民主化と、香港の民主化は全く関係無かったんですね。ところが、2014年に台湾で「ひまわり学生運動」が起きて、



それを見ていた香港の人たちはですね、その翌月の9月から、「雨傘革命」が始まったワケですけども。



つまり、その時は「ひまわり学生運動」という台湾の方でやっているのを見ていた香港市民たちが、今度は雨傘運動をやる様になった。雨傘運動は随分長くやっていて、12月の中旬迄やってましたから。で、11月の下旬にですね、台湾の方で、所謂統一地方選挙が行われたと。

それを一旦は、台湾から香港にボールが移っていったんですが、今度は、香港の方からボールが移っていって。つまりこういう事になるから、つまり香港の様になるから、台湾も気を付けてね…そういうメッセージが恐らく台湾の人たちに届いたんでしょう。その為に、民進党系が圧勝して…その台湾統一地方選挙では圧勝したわけなんですが。

そして、圧勝した勢いを借りて、実は2016年の1月の総統選挙で、蔡英文総統が誕生したという風になって、ボールが行ったり来たりしてたんですね。

これで所謂、私の言うところの、香港と台湾の民主化のシンクロナイズ、シンクロと呼んでおりますけれども、それが実は今回も怒っているワケですね。
ですから、本来ならば、蔡英文総統が全くもって、頼清徳さんに負ける筈だったのが、香港のデモによって、生き返ってしまった。

そして且つ、現状で、その香港のデモがグズグズしてたり、もしかして、第二の天安門が起きる可能性もありますけれども。その時に、もし起きたとするならば、やっぱり蔡英文総統が圧勝する可能性が出てくると。


もう、決定しそうですね。蔡英文さんの再選が。万が一香港であった場合には。まぁ、そうした時に、色んな形で、北京中央の共産党政府も香港に何がしかの謀略戦も含めて手を入れてると。

そして同じように、私たちFactも台湾に取材に行った時に、天安門事件のその30年前の時の、リーダーであった一人、王丹(おうたん)さんにインタビューしまして、ビックリしたのは、王丹さんが台湾の大学で教授になろうとした時に、教授会に反対されたと。

で、その教授会の反対の後ろに中国共産党が居て、そちらの方からの圧力で、教授になれなかったという事で、台湾経済のみならず、台湾教育界に迄、中国の影響が及んでいたというので正直愕然と致しました。

それに関して、今回の台湾総統選に関して、中国からの色んな工作なりというモノが入っているのでしょうか?


勿論入っておりますね。入っておりますけれども、以前よりも、先程申し上げました様に、中国経済が良く無いので、お金だとなかなかね、その…買収出来ないですよ。ですから、これ以上工作すると言っても、やっぱり人的工作は色々するでしょうけれども、実際に実弾と言うか、そういうのは今は配れない状況にあると思います。


それ、もしかしてアレですかね。鴻海の、あの郭台銘会長が出馬を取りやめたと。鴻海そのものは中国と結びついていて、最近、かなりの数、中国本部で鴻海もレイオフしたとかで、その辺も郭台銘さんの出馬辞退にやっぱり関係しているんですか?



勿論、そういうのもありますし、それから郭台銘さんと高尾市長の韓国瑜さん、及び台北市長の柯文哲(かぶんてつ)さんの3人が皆ブルー系つまり国民党系ですから、3人が一辺に出たら、国民党の票が割れますから、一応、中国共産党としては郭台銘さんや柯文哲さんに降りてもらって、取り敢えず1本化しようとしたんですが、1本化しても、韓国瑜さんは方言が多過ぎるから、今、支持率が物凄く悪くて、もう全然、蔡英文さんに勝てそうにないって事が、もう、台湾の中では常識になっております。








ハァー、そうすっと6月からの香港のデモが、ハッキリと激しくなってきて…というのは、まぁ、そのぉ…両岸とは言いますけれども、反対側の岸の台湾には大きな影響を与えたワケですねぇ。



そうなんです。今から思うと、1996年、台湾で初めて民主選が行われて、李登輝さんが、その時は総統選に出馬してきたんですけれども、あの時、まぁ、思い出して頂きたいのは、中国共産党が一生懸命に軍事演習やったりミサイルを撃ち込んだりしましたよねぇ。

で、あの時4ペア出て来たんですけれども、で、李登輝さん、恐らく5割取れないって言われてたんですね。ところが、中国共産党が軍事演習をしたり、ミサイルを飛ばしたりしたから、李登輝さんで皆まとまろうじゃないかと、台湾有権者の気持ちが動いて、それで李登輝さんは54%取ってですね、そして総統になったワケですけれども。

で、それを考えるとですね、やっぱり同じ心理が台湾の有権者に働いていて、つまり、蔡英文総統でまとまって、中国共産党に立ち向かおうという、そういう気運が出ているのではないかと。


同じ力学が働いて。


と、思いますね。


いや、これ、お話しますとね、2000年代になる迄は、例えば、The Factが始まる前ですけど、私等も台湾に行く機会はあった。

その時にはですね、あまりにも中国と台湾の統一問題、或いは台湾の独立に繋がる話っていうのは、もう、皆、意見が拮抗していて、もう、それに関しては、絶対に話さないで下さいという事を言われた時代があったんですけど。

その時代に比べると、この十数年でかなり台湾の中での国民の考え方っていうのは、もう、中国とのドッキングというのは考えなくなってる?

まぁ、一部のね、14~5%の人たちは未だに中台統一を夢見ている人が居ますが、まぁ、8割を超える人たちが、もう所謂カッコつきの台湾独立「台湾独立」を支持しておりますので。

実際、今みたいな台湾の民主化された状況で、中台統一なんて有り得ないし、先程言いました様に、アメリカがシッカリと台湾を守っている以上、それはもう有り得ないですよね。


これはアレですか。台湾世論の変化というのは、台湾側の事情でもあるし、又、中国側も失敗とか何かあったワケなんですか?





勿論その李登輝さんの時代もあったし、それから陳水扁さんが2000年に出て来た時にも、当時朱鎔基(しゅようき)さんが首相でしたけど。

もし、その陳水扁さんが勝ったら、戦争だぁとか言って、怖い顔して出て来た時も、やっぱり、そういう時に中国が圧力をかければ、かける程、台湾有権者は逆方向に考えて、つまり、自分たちは1国2制度なんかにはならない、入らないよと。

我々は我々で生きていきますと。そういう意思を投票で示すという事になっています。



中国から台湾を守る為に、日本に出来る事は何か?


最後になりますけど、改めてですけれども、台湾総統選が今後も香港の情勢に関係無しに、やはり中国の圧力が存在するワケですけれども、日本としては、台湾に対して、直接どの様にすべきと?何か出来る事はあります?


やっぱり、難しいんですけれども、経済的だけで言えば、日本版台湾関係法を作って、なるべく台湾とのビジネスがやりやすくなる様な法律を通した方が良いと思うんですが。でも、恐らくは今の安倍政権では出来ないでしょうし、恐らくは、とても難しいんではないかと思います。


経済面で台湾関係法を作って。要するに中国経済と関係なく、シッカリと台湾経済が伸びるのをある意味では日本が保証をつけると。そして自由な民主主義国家の仲間として台湾を守るという形ですかね。


ハイ、それが良いと思います。


イヤぁ、今日は沢山教えて頂きまして、ありがとうございました。