遅生の故玩館ブログ

中山道56番美江寺宿の古民家ミュージアム・故玩館(無料)です。徒然なる日々を、骨董、能楽、有機農業で語ります。

古伊万里??草花陽刻桐紋小皿

2022年10月12日 | 古陶磁ー全般

先のブログで、近代作と思われる倣古九谷皿を紹介しました。

今回は、先の品と同じ頃、伊万里(☜ここ注目)小皿として入手した物です。

幅 14.5㎝x11.9㎝、高台 10.3㎝x7.5㎝、高 2.0㎝。現代。

小洒落た皿です。

草花が陽刻された器の縁に黄色の唐草模様、右に赤絵で桐が描かれています。外周は、鉄釉で口紅となっています。

上手の古伊万里を思わせる皿です。

しかし!!

先回と同じく、器表面にほとんど傷がありません。擦れやすい赤釉の桐紋も無疵です。

やはり、近代に作られた模作とするのが妥当でしょう。

この品は型押し変型皿で、見込みには陽刻模様が浮き出ています。

写真ではなかなかうまく写りませんが、陽刻模様はこの向きです。

光の当て方を工夫したら、少し浮かびあがりました。

以前、同一図柄の古九谷瓢形中皿藍九谷瓢形中皿を比較し、近代のコピー品である後者は、前者(本物)に較べて、型押し時の成型が甘い事を指摘しました。

しかし、これは二つを比較して初めて可能となったことです。この皿のように、ポンと一枚だけある時に、型押しの程度を評価することはできません。それに、伊万里焼の場合、陽刻ははっきりしない物が多いし、釉薬の掛かり方などによっても、陽刻の見え方が変わって来るので、陽刻から真贋を云々(not でんでん(^^;) するのは難しいと思います。

最終的には、備え付けのおんぼろカンピューターで、今回の品残念物という結論に至りました(^.^)

 

 

コメント (8)
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