壁に飾るほどの価値のない駄古面たちを置いてある棚の一角に、仮面とは思えない物を発見しました(単に置いたのを忘れていただけ(^^;)
開いてみると、
丸っこい木が一つと四角い木が二枚。
さらに、丸い木の中には、横長の木が2個、入っていました。
大きな木、三つには、ホゾが彫ってあります。どうやら組み木のようです。
溝の凹に合う凸を嵌めていく事にしました。
まず、四角い板に横棒。
細い横棒も嵌め込みます。
もう一枚の四角い板を合わせて、凹をに凸を嵌めると・・・
こんな形になりました。
向きを変えれば、
受け台のようです。
丸い板に乗せて、凹部にホゾを嵌めれば、
これこの通り、
裏返して、
完成!(^.^)
幅 22.4㎝x13.3㎝、高 14.2㎝。明治時代。
これは、座椅子ですね。
highdyさんに教えてもらったPC技で、おさらい。
実はこの品、能に興味をもち始めた数十年前、まずは定番の謡曲から習い始めた時に購入した物です。とにかく、正座には難渋しましたから(^^; その後、何処へ行ったのかわからなくなってしまい、仕方なく、以前のブログで紹介した、今出来の安直な座椅子(下写真)を使っていたのです。
木組みではなく、マジックテープで座部に脚をくっつけるだけの物です。しばらく、謡曲の練習に使っていました。が、歳をとるにつれ体重が減少、何とか正座ができるようになり、この品は不用となりました。その後の、小鼓や能管の稽古も、座椅子無しでいけました(^.^)
今回の木組みの座椅子には、「明治四拾四年拾壱月参日新調 八条 藤司」と書かれています。京都の藤司さんが、明治44年に入手(注文品?)された品であることがわかります。
二つの座椅子には、100年の時間差があります。
私と藤司さんは、一世紀をへてめぐり合った座椅子兄弟!?
座椅子は、時代の変化を、尻の下で受け止めてきたのですね(^.^)