遅生の故玩館ブログ

中山道56番美江寺宿の古民家ミュージアム・故玩館(無料)です。徒然なる日々を、骨董、能楽、有機農業で語ります。

肥松盆は松やにが決め手

2021年10月04日 | 漆器・木製品

以前、肥松の盆を2枚紹介しましたが、先回、アイヌ盆を探している時、仏壇の横から、肥松盆がもう一枚出てきました。

20.8㎝ x 18.5㎝、高 2.4㎝。明治?

3枚の肥松盆の中で、今回の品が、木味、品格、状態、いずれも一番優れています。

年輪は、中心から50本程が緻密で、それ以降、急に間隔が広がっています。同じような傾向は、先の肥松盆でも見られました。松は、半世紀ほどグッとこらえながら成長し、その後、一気に大きくなるのでしょうか。

年輪の中央部は、色が濃く、ツルツルです。

所々に松脂がふき出ています。多くの松脂がまれているので、年輪中央部は色が濃く、表面がツルツルしているのですね。

中央から離れた所にもふき出しています。

今回の盆は、先の2枚の盆よりも底が厚く、1cm弱あります。

こんなに分厚い板でも、光を通すのだろうか?

夜を待って、裸電球の光を当ててみました。

見事に、年輪スケルトンが浮かび上がります。

年輪以外の場所でも、

幻想的な光が見られます。

夢中になって電燈の光を当てているうちに、煙が立ち上ってくるではありませんか。

すわ、火事か!?

白熱電球で熱せられて、松脂が燻ったのでした。

肥松盆は、普段から、こまめに拭き上げてやることが肝心なのですね(^^;

 

 

コメント (2)
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