遅生の故玩館ブログ

中山道56番美江寺宿の古民家ミュージアム・故玩館(無料)です。徒然なる日々を、骨董、能楽、有機農業で語ります。

ヌートリア柵と倒れた八朔

2019年12月22日 | ものぐさ有機農業

暖冬とはいえ12月末。いつ雪が降るかわかりません。

この辺はそれほど雪の多いところではありませんが、それでも例年、30㎝ほどの降雪が数回あります。

この時に畑の作物を食い荒らすのがヌートリア。

普段でも、そこかしこにたくさんいるのですが、美味しい柿の実がいっぱい落ちているので、野菜には目もくれません。

ところが、雪で地面が覆われると事情は一変。まとまって食べ物が得られる畑へ殺到してきます。朝起きてみてびっくり。夜行性なので、一晩で丸裸。こんな事がずいぶん続きました。

そこで、やむを得ず、毎年この時期に、畑全体を金網の柵で囲います。杭を数十本打ち、そこへ金網を固定してくのです。

 

こんな感じになります。

 

反対側も同じように作業。

 

実際は、まだ金網の固定、穴の補修、そしてヌートリアが攻めてくる水路側の補強をせねばなりません。

 

こんな事ならずーっと囲っておけばよさそうなものですが、夏場の草の管理が大変。

何よりも、囲った中で作業していると、自分が囲まれているような錯覚に陥り、気分的に良くありません(^^;)

モンキーセンターへ行って、檻越しに猿と長時間相対していると、どちらが檻の中にいるのかわからなくなりますよね。あの感覚(^^;)

そんなわけで、年末に設置し、2月に撤去するという面倒な作業を繰り返しているわけです。

 

これで、巨大に育った白菜やブロッコリーは大丈夫・・・・いえ、まだ空からの鳥の攻撃に備えねばなりません(^^;)

しかし、疲れたので、その作業はまた後日。

 

ふと目をやると、あの自分の重みで倒れた八朔の木が。

 

いつのまにやら、びっしりと実っています。

起こそうとしてもビクともしないので、そのままほおってありました。

数百個もなっているでしょうか。

しかし、どれも小さい。大きめのミカンほどです。

やっぱり、倒れた木ではねー・・・・

 

当然、剥いてもミカンなみ。

で、味は?

 

そっ、それが、ウマイーのひとことです。

濃厚で甘い。これまで何十年かで一番の味です。

そういえば、弱った果樹をよみがえらすのに、昔から根切りという方法がありました。ナスの土用疲れにも根を切ると良いといいます。

植物が危機を感じて、活性化するのだそうです。

しかし、これだけのかずの小粒八朔。どうやって食べたらよいのやら。皮を剥くだけでも・・・気が遠くなります。

 

          「倒れても なお実を結ぶ 八朔の冬」

コメント (6)
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