『冒険王・横尾忠則』展

世田谷美術館へ『冒険王・横尾忠則』展を観に行ってきました。スゴイ数の展示物をひとつひとつじっくり観て廻ったので、体が疲れましたぁ。観るだけでも大変でしたが、この作品を横尾さんが生みだしたことを考えると、スタミナ切れするところでした。
横尾さんのデザイナー、イラストレーター時代のものも展示してありまして、イラストレーションを印刷会社へ出すための色指定が懐かしかったです。私も以前やっていたもので・・・。
今でこそコンピュータで色まで付けて完全データ入校、なんてやっていますが、版下を製作していた頃はこの色指定が大変でもあり、また少し楽しくもありました。長らくこの作業から遠ざかっていたので、目の当たりにすると感じるものも強烈で、改めてこの作業の大切さがどんなものだったのかを知ることが出来ました。『ここは、こんな風に刷ってくださいっ！間違えないようにお願いしますっ！』みたいな心が伝わってくる。横尾さんの場合はきっと印刷屋さん泣かせだったと思うのですが、受けた方も『意地でも綺麗に仕上げましょう！』なんて思うんじゃなでしょうか。情熱を共有するというかなんというか・・・。少し前は広告デザインも分業がハッキリしていましたが、その分関わりも濃密だったのだと思います。そんなことを考えたのでした。
展示の最後にショップがあって展示会にかかわる商品が売られていました。その中になんと『ガチャポン』が。その中身は横尾忠則の『魔除け猫』。思わずガチャポンしてしまいましたが、今やアートもガチャポンで買える時代なのですね。この魔除け猫は『cats』の仲間入りです。
あ、そう言えばバスで美術館へ向かう途中、隈研吾の建築物があったなぁ。色々な評判のあった建物ですが実際に観ると迫力でした。