つれづれな日々のつぶやき♪

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『THE TUDORS ~背徳の王冠~』

2012-05-22 | テレビ/ドラマ/DVD

J:COMのAXNミステリーで以前に放送していた海外ドラマ、『THE TUDORS ~背徳の王冠~』。肝心のラスト近くを観たり観なかったりしていて、ず~っと気になっていました。
たまたま覗いたTSUTAYAの海外ドラマコーナーで発見! 即、レンタルして無事に観ることができましたよ~

AXNミステリーから抜粋したストーリーは。。
舞台は16世紀の英国。イングランドの若く野心的な国王ヘンリー8世は、叔父の暗殺後、フランスとの戦争を宣言し、自らの地位を確かなものにしようとしていた。
宮廷ではそんな彼のやり方をもてはやすものが多い中、次の教皇の座を狙う大法官のトマス・ウルジー枢機卿には、ヘンリー8世とは別の考えがあった。フランス大使とボニヴェ司教に、莫大な費用が掛かる戦争を避けることができると約束し、トマス・モアにヨーロッパの平和を保障するための協定文書を書くよう依頼したのだ。
一方、ヘンリー8世は妻キャサリン王妃がなかなか世継ぎとなる男児を妊娠しないことから、彼女の体が呪われているのではないかと危ぶみ始めていた。そして、次から次へと宮廷内で目に留まった好みの女性をものにしては、処刑したりを繰り返していく。。

悪名高い英国王、ヘンリー8世の青年時代から老年を経て死に至るまでの波乱に満ちた生涯を、豪華絢爛たるセットと衣装で描きあげた力作です。とにかく、お金はかかっております。いろんな意味で♪ この衣装や室内装飾、家具調度類を眺めるだけでも一見の価値があるというものです。
ストーリーはヘンリー8世を中心に宮廷に蠢く魑魅魍魎たちや美しい女性たち、そしてヨーロッパ各国との外交関係が絡んで展開していきます。はっきり言って、ややこしいです。予習が必要かもしれませんね、世界史の(笑
人物名もややこしいです。妃の名前に"キャサリン"が二人も続けて出てきたり、"メアリー"王女が同時期に二人(スコットランドとイングランド)もいたりと。。横溝正史の作品のように、人物相関図は必須かもしれませんね。

良くも悪くもヘンリー8世は自分でも言い放っているように、「自分に正直」に生きてきたのでしょう。ただし、気まぐれや偏った考え方に固執していて、周囲人々の感情や影響などには全く考慮していませんけど。。 この影響を一番受けることになったのが、妃となった哀れな6人の女性たち。
ヘンリー8世なりの「愛」はあったのかもしれないけど、それは傲慢で自己中心的な「愛」であり、およそ慈愛や利他愛とはかけ離れているものでした。そんなに王子に固執しなくてもいいのではないかと思いました。女王でもいいのでは?と。
この固執が妃を6人も持つことになった元凶だと思われます。血を、チューダー朝の血を、なんとしても男系で存続させたかったのですね。。 妃の不妊や流産の原因には、ヘンリー8世自身の病気(性病ともいわれている)が関係しているらしいし。それでは自業自得なわけですけど、そうはならない。この時代ですから、衛生観念や医療はお話にならなし、厄介なことに何かにつけて宗教が絡んで面倒なことになってしまう。
中盤から後半にかけて宗教が暴走していくさまをまじまじと観て、宗教の持つ負の側面に恐怖しました。以前に何かで読んだことがあるのですけど、「宗教は呪いである」という言葉を思い出しました。救いのはずが救いでなく、破壊と殺戮に変わっていく恐ろしさ。。人は神の名のもとに、どんなことでもできてしまう生き物なのですね。。
いろいろなことを考えさせられた作品でした。


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