大陸旅遊倶楽部的日記

三国志・水滸伝・史記の旅と中国茶のほかモロモロ…

杭州茶農のお茶セールス1998 其の一

2005年06月17日 | お茶/中国茶


夏の茶摘風景

改革開放政策のお陰か、西湖周辺のお茶農民は、観光客にお茶を売り込むことに尽力している様子。1998年秋、西湖周辺の観光地ではお茶缶担いだ茶農家の方々が、龍井茶のセールスに勤しんでおりました。
当時の私はといえば、まだ「緑茶<青茶」だったので、龍井茶にそれほど思い入れもなく、特に気にも留めていなかったのですが、花港観魚(西湖南西岸にある公園)をブラブラしていると、目の前から味のあるじーちゃんがニコニコしながらやって来るではありませんか。茶缶の詰まった袋を抱えて…。しかも、最近ではとんと見かけなくなったブルーの人民服着用です。中国じーちゃん愛好会会長を自認する私のストライクゾーンど真ん中です(笑)。

「お嬢さん、お嬢さん」と、じーちゃんは我々を手招きします。

「私?」

「お茶買わない?」

「………」

「虎包の龍井、世界一美味い龍井茶じゃよ!」(※虎包の包は「足+包」です。)

じーちゃんは、袋から200g以上は入ろうかという、お茶缶を取り出しました。


虎包泉

………虎包は泉しか知らないなぁ、まだ行ってないし。お茶作ってるんだ…。

当時龍井茶といえば、獅峰龍井しか知りませんでした(笑)。龍井茶はその産地によって獅、龍、雲、虎に分けられるそうで、虎包はその「虎」の龍井茶ってことです。虎包泉の水と龍井茶は「双絶」といわれています。(茶と水の最強コンビ。この組み合わせは天下第一ってことでしょう。)

渡されたお茶缶の蓋をポンと開けると、茶葉がパラパラとこぼれます。缶に茶葉をぎっしり詰め込んでいるため、蓋を開けると必然的にこぼれてしまうのです。

………じーちゃん盛りが良すぎだよ(笑)。

 盛りが良いといえば、中国のマクドナルドやケンタのジュース類もかなり盛りが良く、蓋ギリギリまで入っているため、ストローを刺すと十字の孔近辺から中身が溢れることが度々あります。…ジュースサーバーって一定量で止まるように出来ているはずでは?と思っていたのですが、当時はそうでもなかったみたい。最近の中国ファーストフード事情はどうなんでしょう。


容器持参で虎包の水を汲みに来た人々

話は戻って、茶葉は素人目に見ても、かなりいいもの(そりゃそうだ、西湖龍井だもの(笑))で、丁度ホテルで飲むお茶を買おうかと思っていた矢先だったので、とりあえず値段を聞いてみると、これがビックリ!こんなにギッシリ詰め込んだものが1缶15元(200円弱)というではありませんか。西湖周辺のお茶屋さんで買ったら、50g30~50元はしようかという龍井茶ですからね。そりゃもう、即購入ですよ。値段交渉もしなかった。…って関東の人間なんで、基本的に値切るという行為に慣れていないのですが(笑)。

いや~、いい買い物をしたねぇなんてニコニコ顔の我々を、次なる恐怖が襲うことになるとは、誰が想像しえたでしょうか。(いや、中華乞食の経験値からいうと想像できたはずだ(笑)。)続きは次回の講釈で。


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