大陸旅遊倶楽部的日記

三国志・水滸伝・史記の旅と中国茶のほかモロモロ…

和製白蛇伝映画~白夫人の妖恋~

2010年10月27日 | 中国の旅

雷峰塔で思い出しましたが…その昔、和製白蛇伝映画が有りました。
タイトルは「白夫人の妖恋」(1956年東宝)
学生時代、深夜映画で最後の30分程度を目撃。
八千草薫の小青と円谷英二の特撮のみの記憶が残り、全編見たいと心の隅で思っていたところ
数年前にケーブルTVで、巡り合いました(笑)
内容は京劇の白蛇伝+雷峰塔物語÷2って感じです。

冒頭は西湖の三潭印月から始まり、断橋で貧乏人許宣と白娘子が出会い
許宣は白娘子のせいで不幸になりつつも、ずるずるとその術中に嵌り結婚
その後白蛇の正体がバレて、びっくりした許宣は金山寺に逃げ込み
白娘子と小青が許宣を取り返そうと金山寺を妖術で水攻めにするも
その途中で小青は白娘子に愛想を尽かし出奔
何故か最後は白娘子と許宣が二人で蓬莱の島へ(死んだのね…)~完~


白娘子(山口淑子)


許宣(池部良)


小青(八千草薫)…かわいい


金山寺を妖術で水攻めにする小青と白娘子


…そして、特撮は円谷英二
我々の世代はこの名前に魅かれるのだ(笑)


雷峰塔

2010年10月25日 | 中国の旅

2002年に復活した雷峰塔(…多分国慶節合わせだろう)
西湖の反対側から見るとこんな感じ。
塔までの階段にはエスカレーターがあり、塔内部にも4階直行のエレベーター完備。
お年寄り(?)にフレンドリーな構造です。入場料40元(約520円)


西湖側から見るとこんな感じ。五年前も書きましたが
白蛇が封印されていた塔としては、ドテッとした感じがいただけない。
シルエットはまるで六和塔のよう…これじゃあ魯智深だよ~。
もっとスラッとした美しい塔の方が白蛇が連想できてよかったのに~



塔の中には、崩れてしまった雷峰塔の基礎部分が少し残ってます。
眼病治療とか金持ちになるとかいう噂で持ち去られたレンガってこのことなのねぇ。
今はガラス張りで守られているので持ち去る不届き者は居ないでしょう。
ガラス内部には何故か小銭がお賽銭のように投げ込まれていました。
やっぱり白蛇のご利益を求めてでしょうか…。



レンガ持ち去り事件で思い出したけど、
楊貴妃墓の土も、顔に塗ると美人になるってんで持ち去られていたらしい。
現在は土饅頭がすべてレンガで覆われて持っていけなくなってますが(笑)


三潭花鳥庁(サンタンカチョウテイ)2010

2010年10月24日 | お茶/中国茶

小瀛洲の喫茶店、三潭花鳥庁2010年版ですが、特級龍井がなんと40元(520円)。
…しかも茶請けなし(笑)。観光地価格なんですねぇ
我々は小市民なので、一級龍井を注文(笑)。一級でも充分美味です。



2002/9は特級龍井が最高で15元、現在はその上に新茶なるものが…。
9月に新茶と言われても有難味はないですが(笑)80元ですって…。
しかし、たった8年で2.7倍の上昇とは、とほほって感じ。
内装がだいぶ綺麗になっているから、それによる便乗なのか、観光地の物価上昇率が高いのか。
中国人民の給料はそれなりに上がっているのか、人事ながら気になってしまいます。





西湖十景

2010年10月19日 | 中国の旅



西湖十景は元は宋代の画師(えし)の画題だったらしい。
現在の十景は宋代のそれとは少し違うらしいが、西湖はどのアングルでも画になるからどうでもいいことだ。
現在の十景は蘇堤春暁、平湖秋月、花港観魚、柳浪聞鶯、双峰挿雲、
三潭印月、雷峰夕照、南屏晩鐘、麹院風荷(曲院風荷)、断橋残雪。

本項の写真は「平湖秋月」。白居易の造った白堤西の端、孤山にある。
湖面が鏡のように穏やかで、名月輝く秋の頃が一番良い
というような意味の詩から、その名がついたそうだ。




西湖十景~三潭印月と小瀛洲

2010年10月18日 | 中国の旅



三潭印月(さんたんいんげつ)は、西湖の島、小瀛洲(しょうえいしゅう)の南西部分
湖上にある三つの石灯篭の辺りの景観をいう。
三潭とは、かつてこの辺にあった三つの深い潭(淵)のことで、
印月は、夜、灯篭内に火を灯してその丸い穴を薄紙で塞ぐと、
灯火が水面に映って小さな月のように見えるところからきているそうだ。


小瀛洲にある三潭印月碑(1998年版)


島の中に湖があると云われる小瀛洲は、
明の万暦年間の浚渫工事で出来たドーナッツ形の堤で
清代に堤の東西南北を橋等で結び、現在の「田」形になった。

湖上の石灯篭の元を建てたのは、蘇堤を作った蘇軾先生(蘇東坡)らしい。
浚渫工事を行った際、石塔を建てて目印として
この辺り一帯に菱や鬼蓮を栽培することを禁じたそうだ。
せっかく底を掘ったのに、また泥が体積しては大変だものねぇ。

蘇軾先生が建てた石塔は既に無く、現在の石灯篭は明代に再建されたもの。
小瀛洲の南西の対岸には、西湖十景の一つ花港観魚(花と鯉が観賞できる公園)が
南側にはこれも十景雷峰夕照の雷峰搭がある。


今年は観光客がものすごくて全景が撮れなかった…字は赤くなってます


西湖

2010年10月16日 | 中国の旅



西湖は元々、銭塘江に通じる入り江で、長年の泥砂の堆積でできた砂州で江から切り離され湖となった。
この湖は泉水の流入で浄化され、繰り返し行われた浚渫工事で現在の西湖になったらしい。
西湖外周は15km。湖底は平坦で、水深は平均1.5m。最深部でも3m弱、もっとも浅いところは1m以下。
…こんなに浅い湖だとは思わなかった(笑)



雷峰塔から望む西湖


西湖国際茶人邨(ちゃじんとん=茶人村)

2010年10月13日 | お茶/中国茶



西湖国際茶人邨は西湖沿いの南山路にある茶館。
浙江省茶葉産業協会が茶館普及のため、作ったお店だそうで…



館内はシックでレトロ。
19世紀末~20世紀初頭の上海の租界もかくや、というような
エキゾチックな雰囲気はかなりイケてます。
抑えた照明と静けさは、中国であることを忘れてしまうほど。
観光地の喧騒に疲れた身には値千金のスペースです。



と、器の素晴らしさもさることながら、ここで特筆すべきことは、お茶の美味しさ。
ここでは茶壷を使うお茶は、茶芸師さんが自分のスペースで淹れてくれて
お客には茶海で提供されます。
茶海が空に近くなると、茶芸師さんが更に淹れてくれるシステムです。
このお茶が、なんとまあ、美味しいこと!!!
茶葉の素晴らしさもあるのでしょうが、この美味しさは茶芸師さんの腕ですね。
なんたって、一煎目から五煎目まで、ほとんど味が変わらなかったんですから。
そんなこと出来っこないと思っていたことが、ここでは起こりました。
中国でこんなに美味しいお茶を提供されたのは初めてだったので、本当に感動しました。
ああ、やっぱりお茶の国なんですねぇ。
日本でもこんな風に美味しく淹れてくれる茶館があれば、毎週通うのに…。



中国ではお茶を頼むと、かなりの量のお茶請けが登場します。
茶館によってはバイキング形式のお茶請け食べ放題もありますが、
ここは三種のフルーツに四種の乾き物が出てきました。
↑お茶は宋種芝蘭香と安渓観音王。一律100元(1300円)。



お茶のあまりの美味しさに、翌日も9:30に襲撃。
この時は、大紅袍と杭州の紅茶・九曲紅梅を注文。
九曲紅梅は蓋碗で提供されたので、茶芸師さんの力量は感じられず(笑)。
ここでは茶壷を使うお茶を注文した方が良いと思います。



南山路の入口/路からは直接見えないので、この茶人邨という岩が目印
西湖博物館と柳浪聞鶯門の間にあります。


杭州~西湖南西地図

2010年10月08日 | 中国の旅


西湖南西側の位置関係を把握されたし(笑)

西湖南岸・雷峰塔前の南山路を南下すると虎ホウ路になります。
道沿いにはその名の通り、虎ホウ泉があり、更にに南に下ると六和塔にたどり着き、
六和塔から西に行くと九渓のバス停。ここは3路線の始発(終点?)。
九渓を北上していくと龍井村、獅峰があり、西北(西湖方面)に下ると龍井泉、茶葉博物館。


六和塔(ろくわとう)

2010年10月07日 | 中国の旅

六和塔は銭塘江の北岸、月輪山に建つ。
六和塔は六合塔ともいい、民間伝承では少年六和くんが、
塘江の暴れ龍(…というと銭塘君か?)を懲らしめた記念に建てたとか(笑)。

歴史的には、北宋の開宝7(970)年、呉越王の銭俶(せんしゅく)が銭塘江を鎮めるために建立したらしい。
元々の塔身は9層、高さ50丈余り(約170m…本当か???)、治水祈願の他に、銭塘江の灯台としての役割もあったそうだ。
宣和3(1121)年、戦火で焼失。


月輪山麓の階段、ここを上がると六和塔が現れる。入場料30元(約390円)

現存する六和塔は中心に磚(せん=レンガ)造りの塔身がありその周りに木造の回廊が取り巻く。
塔身は南宋の紹興23(1153)年に再建、木造の回廊は光緒25(1899)年製。
八面七層、高さは約60m


…牌坊が木で埋もれているのは廃墟のようで考えもの(笑)

六和塔裏の六和泉池

六和塔付近は湧水が豊富。六和泉の源は天下第三の泉、虎ホウ泉と同じらしい。


銭塘江大橋と之江路

2010年10月06日 | 中国の旅

以下は六和塔からの眺望で、西湖の南、銭塘江(せんとうこう)にかかる銭塘江大橋と江沿いの之江路(しこうろ)。
之江は銭塘江の別称で、この之江路は六和塔脇で二股に分かれます。
その分かれた路に挟まれた一角は以前赤い屋根の民家が立ち並んでいましたが



現在、民家は姿を消していました。
赤い屋根が銭塘君(銭塘江の竜神)を思い起こさせてくれて、結構好きな家並だったのに。
民間伝承に出てくる銭塘君は暴れ者の赤龍。…なんかカッコいいでしょ。


↑'98/9 と ↓'10/9の銭塘江対岸

のどかだった銭塘江大橋の対岸もすっかりビルが林立してます。
さすがに中国第四位の経済都市杭州ってとこですかね。

 


杭州今昔~市街

2010年10月05日 | 中国の旅

12年前の杭州市街 (湖濱方面) と今年の市街
倍率とアングルがちょっと違いますが、ビルと湖畔の緑が増殖してます。
ビルは結構建て直されてる模様です。
友好飯店の展望レストランは回転仕様に変更されてました。
回転する展望レストランって、昭和臭がする…


↑'98/09  ↓'10/09


杭州今昔~西湖の小瀛洲

2010年10月04日 | 中国の旅

今回は笑っちゃうぐらい同じアングルが…(笑)
これは西湖の中洲というか、浚渫工事で作った島、小瀛洲(ショウエイシュウ)の九曲橋。
86年と98年は欄干の手すり部分が金属パイプで赤いペンキ塗装。
現在は横木が木材になってます。
雰囲気は木材の方がいいけど、見栄えは赤い方かな。
採算度外視で木材を紫禁城みたいに漆の朱にしたらカッコいいのに(笑)
中国ならそれぐらいの財力はありそうだが


↑1998/09バージョン↓2010/09バージョン

↓1986/02冬場の九曲橋は紅白って感じで結構綺麗
…実際は雨で死にそうに寒かったけど


杭州今昔~古銭塘門

2010年10月01日 | 中国の旅

銭塘門(せんとうもん)は旧杭州城の西北の門。

現在でいうと望湖賓館の慶春路を挟んだ対面。
西湖って、北東に向けて浮かび上がろうとしているマンボウみたいな形をしてるんですが
その嘴の先っちょ下あたり。(前出の西湖地図右上、湖畔居の▼印のちょっと右側かな)

まさか、こんな比較をするとは思わなかったので、'98/9は記録程度に撮影。
ちょっと判りにくいとは思いますが、当時は民家にまぎれて佇む碑って感じでした…。

今は民家がなくなって、碑の背後は商業ビルになってます。
 市街の一部に残った旧住宅も数年で近代的なビルに替わるそうです。
どこの国も一緒ですが、だんだん情緒(というか情趣)がなくなる~