世田谷パブリックシアターにて「メディア /イアソン」を観劇。
キャスト・スタッフ
【原作】「アルゴナウティカ アルゴ船物語」作:アポロニオス 翻訳:岡道男
「メデイア」作:エウリピデス 翻訳:中村善也
【脚本】フジノサツコ
【演出】森新太郎
【出演】
井上芳雄 南沢奈央 三浦宏規 水野貴以 加茂智里
脚本:フジノサツコ×演出:森新太郎による新作『メディア/イアソン』が
世田谷パブリックシアターで上演。
古代ギリシャの劇作家・エウリピデスが記したギリシャ悲劇の最高傑作「メディア」。
夫イアソンの裏切りによって、我が子を殺めるという王女メディアの凄惨な復讐劇は、
これまでにも世界各国で数多くの舞台や映画の題材に取り上げられてきた。
本作『メディア/イアソン』では、脚本フジノサツコの筆と、森新太郎の演出により、
その前日譚である、若き日の二人の出会いと愛情に満ちた日々を鮮やかに照射し、
太陽のような存在であった二人が悲惨な結末を迎えるに至るまでの顛末を、
二人の間に産まれた三人の子供たちの視点を通して描き出す。
ギリシャ神話 アポロニオス「アルゴナウティカ アルゴ船物語」
エウリピセス「メディア」
この二作品を融合させた脚本での上演。
最初の二幕・・・入りずらかった。三人の子供たちから始まる。
学芸会のような小道具を使った演出。。この演出が「メディア」の悲劇につなげていくのか?
若手5人の演技は上々なんだろうけど。退屈な二幕でした。
後半、メディアを演じる南沢奈央ちゃんの情愛と憎悪の演技と膨大なセリフには
光るものがありました。
愛する人とへの表現と鬼気迫る復讐への表現が、この舞台を際立たせました。
メディア役の南沢奈央ちゃん以外、4人の演者が膨大なセリフと共に様々な人物を
代わる代わる演じていく演出。それほど早くない展開。2時間休憩なし。
最初に退屈な二幕といったものの、南沢奈央とイアソンを演じた井上芳雄の
憎悪に満ちた演技力で、この舞台を面白くしたのかなと。
こういった脚本で演出された舞台を観劇できたことに感謝しないとね。
最後に南沢奈央 コメントを
メディアというと凄惨な復讐劇というイメージが強くありますが、この『メディア/イアソン』では
それだけではなく、イアソンとの恋や冒険など、様々なエピソードが盛り込まれるとのことなので、
現代を生きる私たちも共感できるメディア像を築けるのではないかと思っています。
一方で、これまでに演じたことのないような感情も映し出す役柄なので、自分でも知らない自分が
出てくるのではと少し怖さも感じつつ、大きな挑戦への期待でいっぱいです。
森新太郎さんの演出作へは二度目の出演となります。誰よりも早く稽古場にいらしてプランを練り、
誰よりも高い演劇への熱量をお持ちの森さんの演出にお応えし、さらには期待を超えていきたいと
意気込んでいます。イアソン役の井上芳雄さんとは一番濃密に対峙することになると思うので、
遠慮せずぶつかっていきたいです。森さんを筆頭に、俳優としての実力が高く、舞台経験も豊富な
共演者の皆さんと、魂を込めて作品を作っていけたらと思います。