世田谷パブリックシアター シアター・トラム
「炎 アンサンディ」を観劇。。すべて同じスタッフ&キャストでの再演です。
感想!一言でいえば凄まじい舞台です。。
こんなにも苦しくて残酷な人生があるのか!
15分の休憩をはさんで3時間30分の圧巻の舞台です。
STORY
中東系カナダ人女性ナワルは、ずっと世間に背を向けるようにして生きてきた。
その態度は実の子供である双子の姉弟ジャンヌとシモンに対しても同様で、
かたくなに心を閉ざしたまま何も語ろうとしなかった。そのナワルがある日突然
この世を去った。彼女は公証人に、姉弟宛の二通の謎めいた手紙を遺していた。
公証人は「姉にはあなたの父を、弟にはあなたがたが存在すら知らされていなかった
兄を探し出して、その手紙を渡して欲しい、それがお母さんの願いだった」と告げる。
その言葉に導かれ、初めて母の祖国の地を踏んだ姉弟は、封印されていた母の数奇な
人生と家族の宿命に対峙することになる。その果てに姉弟が出会った父と兄の姿とは!
【作】 ワジディ・ムワワド 【翻訳】 藤井慎太郎 【演出】 上村聡史
このSTORY・・・だけでは語れない。衝撃の結末!
セリフの残酷さ!表に出さない「愛情・愛憎」。過去と現在を舞台上で交差させる
見事な演出。
麻美れいの存在感!そして、再演とはいえキャストたちの鬼気迫る確かな演技。
長さを忘れさせるほどの衝撃的な舞台です。
シンプルなセットの中に時代・場所が暗転なしの0秒展開。
7役をこなし強烈な印象を放つ岡本健一演技が光る!
小劇場といわれるシアター・トラムで、この舞台が上演される。演劇好きには、
本当にたまらない。
ラスト!ミステリーが解き明かされる!。
物語の驚愕の事実を語る麻美れいの詩的なセリフの美しさ!心が震えました。
再演とはいえ初日の舞台、こんなにも完成された舞台があるのかと!
驚きと感動と恐怖が交差した「炎・アンサンディ」!素晴らしい舞台、観劇です。
衝撃が語られるラストシーン